アーティストの気概 | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日2月9日は、2015年、NHKの特番『BABYMETAL革命』収録が発表され、THE ONEメンバーにスタジオライブ観覧者募集の召喚状が発信され、2015年には10か国ワールドツアー日程が発表され、2020年には、フランス・パリ公演@Élysée Montmartreが行われた日DEATH。

<2021年2月8日現在>
PCR検査数    累計7,241,214    1月7日5,288,555    直近1か月1,952,659
陽性判定数    累計404,990    1月7日    265,299        直近1か月139,691
死者数        累計6,395    1月7日3,857        直近1か月2,538
致死率        累計1.58%    1月7日1.45%        直近1か月1.82%
(データ元:厚労省「新型コロナウイルス感染症に関する報道発表資料」)

2020年9月から11月くらいまで、発足したばかりの菅政権は、Go Toキャンペーンをはじめとして、経済復興にシフトしており、よもや「緊急事態宣言」を再び発出するとは考えられなかった。

そのためか、もう大丈夫だろうと予測して、2021年1月にライブ・スケジュールを入れていたアーティストは多かった。
しかし、2020年12月になって、金儲けに目ざとい民間検査会社や私立医療機関が、格安お手軽PCR検査の大キャンペーンを行った結果、PCR検査数が激増し、2020年末までに陽性判定者(=マスコミのいう「感染者」)もまた激増した。
都立病院のコロナ重症者用病床の増加など、 2020年4月に“公約”していたはずの武漢ウイルス対策を、知事選勝利以降、ぜんぜんやっておらず、「感染者」増加傾向が現れた12月初旬には、飲食店の時短など、国からの要請をすべて拒否してきた東京都の小池百合子知事は、2021年の年明け早々、神奈川県・埼玉県・千葉県の知事を巻き込んで、国に「緊急事態宣言」の発出を要請した。
国を危機に陥れることに無上の喜びを感じているかのようなマスコミは、あたかもそれがユリコ様の先見の明であるかのように過剰に演出しながら報道した。「敵役」に位置づけられ、追い詰められた菅首相は、2021年1月7日に二度目の「緊急事態宣言」を発出してしまった。
その結果、2021年1月に予定されていたライブを中止、延期するアーティストが相次いだ。

<2021年1月予定のライブ>
1/1    KinKi Kids お正月ライブ    →オンライン配信
1/2    乃木坂46 Live in 荒野    →オンライン配信
1/3-5    関西ジャニーズJr. あけおめコンサート2021@大阪城ホール    →実施
1/5-7    SixTONES on eST    →オンライン配信
1/6-7    sumika Live Tour 2020-2021@さいたまスーパーアリーナ    →中止
1/8-11    サカナクションSAKANAQUARIUM@幕張メッセ    →中止
1/9-10    HYDE Live 2020-2021 @名古屋国際会議場センチュリーホール    →実施
1/11    SDG‘s推進TGCしずおか(日向坂46出演)@静岡ツインメッセ    →実施
1/13-14    7Order Live Tour 2021@日本武道館    →実施
1/16-17    HYDE Live 2020-2021 @大阪城ホール    →延期
1/16-20    Alexandros 10th anniversary@代々木競技場第一体育館    →延期
1/19-20    10 BABYMETAL BUDOKAN    →実施
1/23-24    LUNA SEA 30th anniversary Ttour@石川県本多の森ホール    →延期
1/24    HYDE Live 2020-2021 @宮城県仙台トークネットホール    →実施
1/28-29    アヴリル・ラヴィーンWorld Tour2021 Japan@東京ガーデンシアター    →実施
1/28-30    EXILE TRIBE Live Tour 2021@東京ドーム    →延期
1/28-29    Travis Japan Live Tour 2021@京都ロームシアター    →中止
1/30-31    7Order Live Tour 2021@大阪オリックス劇場    →実施
1/30-31    布袋寅泰40th Anniversary Live@日本武道館        →実施
1/30-31    HYDE Live 2020-2021 @東京国際フォーラムAホール    →実施
1/30-31    LUNA SEA 30th anniversary Tour@福島県南相馬市市民文化会館    →延期
1/31    アヴリル・ラヴィーンWorld Tour2021 Japan@Aichi Sky Expo        →実施
1/31    Travis Japan Live Tour 2021@パシフィコ横浜    →中止

オンライン配信や、「緊急事態宣言」発出前の日程だったライブはギリギリ開催できたが、「緊急事態宣言」発出後のライブを開催するかどうかは、アーティストによって判断が分かれた。
Sumika、サカナクション、Alexandros、LUNA SEA、EXILE TRIBE、Travis Japanといったアーティストがライブの中止、延期を決めた。

これに対して、HYDE、7Order、BABYMETAL、布袋寅泰、来日中だったアヴリル・ラヴィーンは、予定通りライブを敢行した。
時系列的に言えば、「緊急事態宣言」発出後、最初に有観客ライブを行ったのは、1月9-10日のHYDE LIVE 2020-2021“ANTI WIRE”@名古屋国際会議場センチュリーホールで、1月11日には日向坂46が出演したTokyo Girls Collection静岡ツインメッセも予定通り実施された。だがこれらは「緊急事態宣言」の指定地域からは外れている。
東京のど真ん中、日本武道館で、「緊急事態宣言」下でも、最初に堂々とライブを行ったのは、1月13-14日の7Order Live Tour 2021だった。
7Orderは、ジャニーズ事務所を退所したLove-tuneのメンバー7人によるプロジェクトで、ライブのタイトルは“WE ARE ONE”だった。
そして翌週の1月19-20日、同じ日本武道館で10 BABYMETAL BUDOKANⅠ-Ⅱが開催された。
東京では、1月28-29日に、来日したアヴリル・ラヴィーンが東京ガーデンシアターで、World Tour2021 Japanを予定通り実施。1月30-31日には布袋寅泰が40th Anniversary Liveを日本武道館で、HYDEが東京国際フォーラムAホールで、それぞれライブを行った。
すでにチケットを販売していたライブを、中止・延期するか、予定通り開催するかは、各アーティストあるいは所属事務所の判断による。会場側の都合や、チケットの売れ行きの問題もあるだろう。
もちろん、国民の義務として、法律や政令には従わねばならないが、今回発出された「緊急事態宣言」の地域指定やレギュレーションを「ギリギリ開催できる」と考えるか、影響力を考えて「大事をとってやめておこう」と考えるかは自由だ。
ジャニーズ事務所所属のTravis Japanとジャニーズを退所した7Order。
オンライン配信のみの乃木坂46と、TGCに出演した日向坂46。
ヴィジュアル系として一世を風靡したLUNA SEAとHYDE(L’Arc-en-Ciel)。
同ジャンル、同顧客層のアーティストでも、対照的な判断をしているのが興味深い。
ぼくとしては、この時期にわざわざ来日して東京でライブをやるアヴリル・ラヴィーン、ロンドン在住の布袋寅泰、そしてわれらがBABYMETALといったより広い世界で勝負しているアーティストが、ビビることなく予定通りライブを行ったのが嬉しい。
死んだウイルスのごく微量の欠片まで検出してしまう高いCT値(増幅率)のPCR検査の陽性判定者を「感染者」とし、発症者(患者)数×死者数で見れば社会的リスクは季節性インフルエンザ以下に過ぎない東アジア土着コロナウイルスの新種を「死病」に仕立て上げているのが、武漢ウイルス「パンデミック」の正体である。
ライブ会場で本当に生きたウイルスに感染し、発症したとしても、よほどの高齢者ないし免疫力が弱っている人でなければ死に至ることはない。それは季節性インフルエンザや風邪同様、冬のコンサートやスポーツ観戦では致し方のないことであって、開催者の責任ではない。有料のイベントを生で観ることによる興奮、楽しさ、Re-Creation価値を考えたら、社会的に容認されるべきことである。
もちろん、これはぼくの見解であって、1月に果敢にライブを行ったアーティストがそう思っているということでは絶対にない。
ただ、「緊急事態宣言」発出直後、ライブを予定通り開催することを決めたアーティストは、「収容定員の1/2以下、最大5000人まで、場内での飲食禁止」というレギュレーションを綿密に検討し、観客・ファンに伝えられる価値と、観客から「感染者」が出た場合のリスクを天秤にかけ、ぎりぎりまで悩んで決断したに違いない。
ライブの観客の中から、一人でも「感染者」(=ウイルスの死骸が付着したのをPCR検査で検出された者)が出れば、それをマスコミがここぞとばかりに叩くという悪夢のような展開が待っているかもしれない。
昨年3月に開催されたK-1グランプリ@SSAへのバッシングや、「クラスター」が発生した大阪の4つのライブハウスに対する大騒ぎで証明済みだ。
ぼくの関係する高齢者団体のおじいちゃんたちは、NHKラジオで午後3時ごろ、東京都で何人の「感染者」が出たかを聴いて「〇〇曜日としては過去最高だってよ」「どんどんひどくなるね」「〇〇人を超えたのは〇月〇日以降〇日連続だってよ」「増えてんのか減ってんのかよくわからなくなってきたな」などと、毎日確認しあっている。そのくせ、聞いてみると、直接の知人でコロナに罹った人はいないし、死んだ人は有名人以外知らないのだ。
むしろ、「毎日アルコール消毒してるから、今年は風邪にもかかんねえな」と言って笑っている。
彼らは、PCR検査数の増減も、CT値のカラクリも、厚労省の死亡診断基準の不可解さも知らない。
彼らのせいではない。報道されないからだ。そして、これが日本人の平均的な理解なのだ。


だがしかし。
「1日あたりの感染確認者数」が過去最高(1月8日7882人)を記録し、「緊急事態宣言」が発出された1月中、HYDE、7Order、BABYMETAL、布袋寅泰、アヴリル・ラヴィーンは、ライブを敢行した。
少なくともぼくが参加した10BABYMETAL BUDOKANⅠ-Ⅱでは、座席設定、ライブ中の諸注意、検温-アルコール消毒しての開場-段階的退出の手際など、スタッフは細心の心配りで、レギュレーションをきちんと守っていた。
そうしてライブを開催することが、理不尽な武漢ウイルス「パンデミック」の中でできる、最大のファンへの贈り物なのだという確信と、アーティストとしての気概を感じる。
来週は、10 BABYMETAL BUDOKANⅢ-Ⅳが行われる。
戦いはまだ始まったばかりだ。