直近インタビューまとめ(3) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日1月13日は、2013年、FM-Nack5「Idol Showcase i-ban」に出演した日DEATH。

<2021年1月12日現在>
PCR検査数    累計5,442,315    2020年12月12日4,001,554    直近1か月1,440,761
陽性判定数    累計292,212    2020年12月12日174,299    直近1か月117,913
死者数        累計4,094    2020年12月12日2,534        直近1か月1,560
致死率        累計1.40%    2020年12月12日1.45%        直近1か月1.32%
(データ元:厚労省「新型コロナウイルス感染症に関する報道発表資料」)

今日もまた直近1か月当りの致死率が下がった。

昨日書いたように、12月中旬以降、「民間検査会社」が1週間当たり15万件~20万件のPCR検査を請け負い、発症すらしない「感染者」を大量生産してくれたおかげだ。
厚労省は6月に、アメリカCDCやロンドン保健局のように、陽性判定が出た人が、他の要因で亡くなった場合でも「武漢ウイルスによる死」に含めるよう通知したが、日本では自治体や現場の医師の良心によって、がんで亡くなった方はがん死、寿命で亡くなった方は老衰死と死亡診断してくれている。
武漢ウイルス禍とは、「そう見せたい人々」によって作られたパンデミックなのだ。
なお、保守言論人の一部に、「外国人の渡航を止めないから感染が広がっている」といった排外主義的な主張をする人がいるが、それは事実として間違っている。
空港や港湾の検疫所はPCR検査ではなく、より正確な抗原検査によって外国からの渡航者(日本人を含む)を検疫しており、陽性判定が出た者はただちに指定の施設に隔離し、陰性判定が出るまで入国させていない。
そもそも昨年12月以降の日本の「感染拡大」は民間検査会社や私立病院がPCR検査数を大量に増やしているのが原因であって、街中に高熱で苦しむ「感染者」が増えているためではない。

●『PMCぴあMUSIC COMPLEXVol.18』「特集:音楽と映像の関係BABYMETAL結成10周年!最新ロングインタビュー」(ぴあMOOK、発行2021年1月30日)

『10 BABYMETAL YEARS』リリースを機にロングインタビューが掲載されているどの雑誌でも、SU-METAL、MOAMETALの二人は自らの表現について、饒舌に語っている。
『PMC』は、Vol.13、Vol.15でもYUIMETAL脱退~Darksideからアベンジャーズ体制に至る変化を語ってくれていたが、今回はよりライブ・アーティストとしての心情が感じられるインタビューとなった。
―引用―
インタビュアー:昨年の汎ヨーロッパツアーについて
SU-METAL:今回、ロンドン以外でワンマンライブをするのが初めてで、同じイギリスでも全然反応が違うなと思いました。でもやっぱりイギリスのお客さんは熱狂的な方が多いのかなと思っていて。熱はありつつも、場所によって反応が違うというか。あと、カーディフはインドカルチャーに根差した街で、「Shanti Shanti Shanti」を披露したときのノリの本物感がすごかったです。
MOAMETAL:そうだったね。
SU-METAL:イギリスだと、グラストンベリーでShanti Shanti Shanti」を披露したときにも「おお~」みたいな反応があって、日本で見るのとは全然違ったし、カーディフでも本物のノリを教えてもらうという経験ができました。こういう街から「Shanti Shanti Shanti」みたいな曲が生まれたんだなっていうことを知ることができたし、BABYMETALの曲のはずなのに、新しい文化を教えてもらったような感覚でした。


(中略)
インタビュアー:このツアーを通して変化、成長した曲は?
SU-METAL:うーん…「Oh!MAJINAI(feat. Joakim Broden)」かな。
MOAMETAL:「Oh!MAJINAI(feat. Joakim Broden)」は、あんなにおもしろい曲だとは思わなかった。ヨアキムさんに映像で参加してもらって、ヨーロッパの人にもそれを見ていただいて、ライブのたびごとにどんどん盛り上がっていく感覚がありました。そこで「こんなにおもしろい曲にできるんだ!」ということに気がつけましたね。
SU-METAL:バレエ的な要素が入っていてステップも速い曲なので、ちょっと間違えるだけでも危ないっていうこともあって、幕張のときは振りだけで精一杯で、ちゃんとしないといけないという意識があったんですけど、踊り慣れていくうちに楽しめるようになっていきました。
インタビュアー:あの高速回転はかなり高度ですよね?
MOAMETAL:高度だと思います。真ん中にいるSU-METALがスピードを合わせてくれることでうまく回れています。私もSU-METALに寄りかからないとうしろ向きの高速回転はできないので、お互い支え合っている感じです。
SU-METAL:MOAMETALってすごく変で、後ろ向きだと高速に進めるんですけど、前だとうまく進めないんですよ。
MOAMETAL:つまずいちゃうんですよ。
SU-METAL:普通は逆じゃないですか。なぜかMOAMETALはうしろの方が速くて(笑)。特殊な動きが得意だよね。


MOAMETAL:「Oh!MAJINAI(feat. Joakim Broden)」も特殊なので意外と得意なんですよ。逆に「BxMxC」みたいにダンスっぽいものは最初苦手でしたね。
インタビュアー:「BxMxC」も回数を重ねるごとにすさまじい曲になっていますね。
MOAMETAL:最近の「BxMxC」のそろい具合はすごいですよ。
SU-METAL:すごいよね。
MOAMETAL:ヨーロッパツアーでかなり鍛えたし、ライブのたびに反省会をすることでどんどん仕上がっていってます。今の「BxMxC」を見てもらいたい。すごくそろっているので。
SU-METAL:なんでかわからないんですけど、やるたびに熱量が上がっていくんですよ。普通は慣れてくるとうまく力を抜いたりできるようになるんですけど、この曲は振り入れのときよりも熱量が上がっているので。
(『PMC Vol.18』P.11-12)
―引用終わり―

このあと、二人の語りは東の神と西の神の演奏の違いへと発展していく。
このブログで何度も書いたが、日本のミュージシャンとアメリカのミュージシャンでは、音像やノリがまったく違う。そのことも二人はちゃんと意識していた。

―引用―
SU-METAL:西の神の方が音楽的にすごくメタルなのかなと思っていて、音の重厚感なのかスピードなのか細かいことはわからないんですけど。東の神との音の違いに戸惑うこともあったんですけど、ツアーを回っていくうちにもうひとつのBABYMETALのライブの形ができあがっていって、それを今年1月の幕張2デイズで改めて感じたときにめちゃめちゃ面白くて。1日目が東の神、2日目が西の神で、日によってセットリストが全然違ったことも大きかったと思うんですけど、1日目はどちらかというと明るい感じの曲をやっていて、BABYMETALのライトサイトなのかなと思っていたんですけど、2日目の「BxMxC」を聴いたときに本当にびっくりしました。すごいことになったなと。音がゴリゴリのメタルで、私自身ステージに立っていても「同じアーティストのライブなのかな?」って思ったほど。こんなことができるのはBABYMETALぐらいだと思うし、同じ音楽のはずなのにバンドによってとらえ方が違うのはおもしろいなと思いました。


MOAMETAL:西の神は最初、イヤモニの中がカオスでしたね。同じ曲なのに弾き方が違うことにも驚いたし、「この人はこの曲のこういう音が印象的だと感じているんだな」っていうことに気づけました。今までは東の雷のアレンジで培ってきたものがあったけど、西の神みたいに初めてBABYMETALの音楽を聴いた人はここ得お印象的に感じて、そこを弾きたくなるんだなって。東の神は私たちがやりやすいように演奏をどんどん変えていったのに対して、西の神の方々はBABYMETALの音楽を初めて知って、その上で何を届けたいと思っているのかが感じられて楽しかったです。
(同書、P.12)
―引用終わり―

読めばわかるように、ライブでのダンスや音楽表現に関する二人の語りは、もはや見事な「芸談」になっている。専門的な技術を語りながら、そこに演者の芸術観や人生哲学さえもが見え隠れする滋味あふれる言葉の海…。
さくら学院で「変なおじさん」を踊っていたMOA、「デロリアン入って来ちゃう」と言っていたSU-が、メタル音楽とダンスを核とした表現者へと、見事に成長している。
それは、この10年、「キワモノアイドル」「メタルじゃない」と揶揄されつつも、ひたすら過酷なライブツアーとその「反省会」を通して、自らの技術に磨きをかけてきた一途な表現者であり続けたからである。
レビューの最後に、このインタビューの中ほど、インタビュアーが「お二人はBABYMETALの活動が始まった当初、未来のことはどのくらい考えていましたか」という質問に対する言葉を載せておく。

―引用―
MOAMETAL:正直、こんなに続くとは思っていなかったです。だから、私の中でBABYMETALの存在は大切で、大きくて、ほかのものを犠牲にしてもでも守りたいと思えるものなんだなって今、思っていますね。
SU-METAL:自分が子どもだったっていうこともあるんですけど、1年後の未来を想像しようと思ったこともなかったというか、BABYMETALがどうなるか考える前にいろんなことが動いていて、「今後どうしよう?」なんて考えることもまったくなくて、とにかくそのときに与えられたことをやってきたという感じですね。去年とか一昨年くらいに、「もうすぐ10周年なのかな?」って思いはじめたけど、それまでは自分がどれぐらい活動しているのかさえもわからなくて、「あれ?もうそんなに経ったの?」っていう感じでいましたね。
(同書、P.12)
―引用終わり―

本当に偉大な創造は、計画してできるものではない。
ましてや結成当初小中学生だったBABYMETALにとって、「未来」は、想像することもできない未知の世界のことだったに違いない。
だが、その日一日を無我夢中で、誠心誠意努力し続けることで、その足跡は偉大なものになっていく。
BABYMETALの海外戦略だとか、ネットによる告知だとか、物語性だとか、音楽性だとかを真似ても、決してBABYMETALに追いつくことはできない。
BABYMETALからぼくらが学ぶべき最も大切なことは、時を忘れ、「未来」を想像することさえしない、純粋無垢な表現追求の姿勢そのものである。
だからこそ、BABYMETALは現在を生きるすべての人々にとって、教科書であり、伝説なのだ。
(つづく)