10のキーワード(1) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日11月29日は、2013年、台湾のTV『完全櫻樂』に出演し、YUI、MOAがカエルを持って、逃げ回る女性司会者愛紗とSU-を追いかけた日DEATH。

12月25日、毎年恒例の『ミュージックステーションSuper Live』(テレビ朝日)にBABYMETALが出演することが公表されました。同番組への出演は、2014年、2015年、2019年に続き2年連続4回目。
紅白出場というニュースの後では、もはや大喜びするほどのことではなく、12月に海外でのライブがあった2016年、2018年や、YUIMETAL体調不良だった2017年を除いて、スケジュールが空いていれば、オファーに応じて出演するというスタンスですね。

さて、結成10周年の節目に『第71回NHK紅白歌合戦』に出場することになったBABYMETALについて、やはり世間の注目度は高まっているようだ。
日ごろからベビメタファンを公言しているメイト諸兄・諸姉には、学校や職場やご近所から、改めてBABYMETALってどんなグループなの?という素朴な質問が寄せられているかもしれない。
そこで、全くBABYMETALを知らない方に、BABYMETALを説明するためのキーワードをまとめてみることにした。題して、「BABYMETALを解説する10のキーワード」。
どうしても長くなってしまうが、Keywordごとにプリントアウトしたり、転載したりして、「布教活動」の一助にしていただければ幸いである。

Keyword#1:アイドルとメタルの融合

BABYMETALは、英語っぽい「べいびーめたる」ではなく、「べびーめたる」と発音するのが正しい。
今から10年前の2010年、サザン・オールスターズやPerfumeが所属する音楽事務所アミューズが、初めてのアイドルグループを作った。さくら学院である。
当時は「アイドル戦国時代」。
さくら学院は学校生活をテーマとし、小学校5年生から中学3年生までの「成長期限定ユニット」で、ファンを「父兄」と呼び、中学卒業と同時に、グループも卒業する決まりになっていた。
その中の部活=派生ユニットのひとつとして、「重音部」が作られた。
重音部とは軽音楽部をもじったもので、1980年代にブームになったロックの1ジャンル=ヘヴィメタルを意味していた。アミューズでさくら学院を担当していたプロデューサーの小林啓氏(KOBAMETAL)がヘヴィメタルマニアだったためである。


重音部は、テレビ東京の小学生向けアニメ「絶対可憐チルドレン」の主題歌を歌う小学生ユニット、可憐Girl’sの一員で、高い歌唱力を評価されていた中元すず香(2010年当時は中学1年生)、小学生向けコミック誌『ちゃお』のオーディション「ちゃおグランプリ」受賞者で、子役としてCMなどに出演していた菊地最愛(同小学校5年生)、同じく子どもファッション誌『キッズスタイル』(オリコン)の読者モデル出身で、子役としてテレビドラマやCMなどに出演していた水野由結(同小学校5年生)の三人がメンバーだった。
2010年11月28日、横浜赤レンガ倉庫で行われたさくら学院2010年度学院祭で、重音部は初めて「ド・キ・ド・キ☆モーニング」を披露。
この曲は、女の子の忙しい朝の光景を描いたカワイイ歌詞とメロディラインに、アメリカのスラッシュメタルバンド、パンテラ風の激しいギターリフを付けたもので、「重音部」にはふさわしいとはいえ、アイドルソングとしては「何じゃこりゃ!?」という驚きに満ちた楽曲だった。


明けて2011年2月12日、原宿アストロホールで行われたさくら学院のファンイベント「Happy Valentine」で、重音部は初めてBABYMETALと名乗った。生まれたばかりのメタルの「赤ちゃん」ないし「カワイイ女の子」の意味と、カタカナ英語のヘビーメタルという発音をかけたものだった。だから「べいびーめたる」ではなく、「べびーめたる」なのだ。
2010年当時のアイドル界は、初期メンバーが卒業したモーニング娘。に代わってAKB48が「選抜総選挙」の話題で頂点に昇りつめようとしていた時期で、それに対抗して百田夏菜子の「のけ反りジャンプ」が注目されたももいろクローバーも台頭してきていた。
その他にも多くのアイドルグループが活動しており、芸能事務所に所属せず、休日に小さなライブスペースで自主興行を行う「地下アイドル」や、地方の特産物をPRする「ローカルアイドル」のようなグループもいた。要するに「何でもあり」だったのである。
そんな中、アイドルユニットとしては最年少なのに、先輩Perfumeが「アイドルとテクノの融合」をコンセプトとしたのを参考に、大胆にも「アイドルとメタルの融合」をコンセプトに掲げ、ヘヴィメタルという音楽ジャンルにこだわって、全力パフォーマンスをする重音部=BABYMETALは、母体のさくら学院の枠を超えて注目された。
さくら学院の部活として、東京アイドルフェスティバルやさくら学院祭に出演しながら、2011年10月にはタワーレコード嶺脇社長の肝いりで、新宿LOFTで行われた「No Music No Idol」に単独出演。


翌2012年1月には、渋谷O-WESTで行われた女性ロックバンドフェス「Woman's Power 20th」に、DESTROSE、Aldious、Be-B、SHOW-YAといった日本を代表する面々と共に出演した。
同年3月には、京都出身のメタルバンド、キバオブアキバとのスプリットシングル「BABYMETAL×キバオブアキバ」を、BABYMETAL名義のシングルとしては初リリース。
同年7月には、単独インディーズデビュー曲となる「ヘドバンギャー!!!」をリリースし、ヘドバ行脚と称して、大阪灘波Rockets、名古屋Electric Lady Land といったライブハウスでの単独公演を行い、締めくくりとして、かつてX-Japanも出演していた東京・目黒にあるヘヴィメタルの聖地、目黒鹿鳴館での「コルセット祭り」を行った。
当時のBABYMETALはまだ「メタル修行中」であり、激しいヘドバン(Head Banging)で観客が首を痛めないように、初回限定盤CDには、首用のコルセットが同封されていたのだ。


こうして、「アイドルとメタルの融合」を掲げ、奇抜なプロモーションをするヘンテコアイドルとして、BABYMETALは出発した。
だが、着実にファンは増えていき、2012年8月には、史上最年少で日本を代表するロックフェス、サマーソニック2012のフードコートステージ、Side-Show Messeに出演した。


BABYMETAL結成から1年8か月が経っていたが、この時、中元すず香は中学3年生、水野由結と菊地最愛は中学1年生だった。
(つづく)