祝!紅白初出場! | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日11月16日は、2011年、BABYMETAL公式Twitterが始まり、2019年、MGWT in Japan@SSA初日が行われ、2020年、NHK紅白歌合戦初出場が発表された日DEATH。

 


ついに!ついにここまで来ました!
と言いたくなる日であった。
つい先日、ぼくは「日本人はBABYMETALを過小評価している」と書いたばかりだが、その一つが、なんだかんだ言ってNHK紅白歌合戦に出ていない/出してもらえないことがあった。
それが、あっけなく解消してしまった。
武漢ウイルス禍中の無観客収録だが、10周年という記念すべき年に(だからというべきか)、日本人の年末の風景を一つにする「巨大なお茶の間」=NHK紅白歌合戦に出場することは、まことにめでたい。
素直に国内外の当ブログ読者およびメイトさんとともに、祝杯をあげたいと思う。今夜は飲もうぜ。
このニュースを聴いたのは、職場のNHKラジオ第一放送であった。
以前も触れたが、ぼくの職場では、朝から晩までNHKラジオ第一放送が流れている。
これを聴いていると、「NHK的日本人」像がよくわかる。
たとえば朝6:30には、確実に『ラジオ体操』が流れる。
平日のお昼に放送されている『昼の憩い』のテーマ曲は、「大亜細亜!」みたいな壮大な中華/東洋風のオーケストラ曲で、下手すりゃ「北朝鮮!」か思うほどだが、昔から同じ曲で、アップデートされていない。
そのあとの『午後カフェ』は打って変わってゴンチチ風のギターにシンセの「♪ポポポン」というオカズが重なる1980年代シティポップ風のオシャレなテーマ曲。

内容は、いずれも、NHKラジオらしく日本全国津々浦々まで張り巡らされたNHKのネットワークから拾い上げられる地方リスナーからの投稿で、日常生活のアレコレの報告を、DJが取り上げて紹介するという構成なのだが、聴いていると、ヘヴィメタルのサブジャンルだのアイドル論だのといった「日本文化観」がガラガラと崩れていく。
10月~11月のお昼、「〇〇県〇〇地区で農作業中、クマが出た」というニュースを何度聞いたことか。
もちろん、新型コロナウイルス「感染者」が東京で何人出たか、それは〇月〇日以来〇日連続で〇百人超えだとか、アメリカ大統領選挙がどうなっているかとか、日本学術会議の記者会見と国会での菅首相の答弁とか、不妊治療の保険適用の問題点といった話題の方が、当然量的には多い。だが、それに交じって「クマが出た」ニュースも流れるのだ。
かつてSU-METALのお姉さんである中元日芽香がレギュラーで出ていた『ラジラーサンデー』や、ジャニーズ系のグループがMCの『ラジラーサタデー』もある。かと思えば、エディ・ヴァン・ヘイレンが亡くなったときには、一日中、ヴァンヘイレンが流れていた。それはおそらく、アイドルファンや、EVHファンの中高年層を想定しているのだろう。
スポンサーのいない分、NHKラジオ第一放送には、編成やディレクターの「NHK的日本人像」が如実に反映され、また、日々再生産されている。
これまで、その中にはベビーメタルの「べ」の字もなかった。
ところが、本日、ぼくが聞いたのは夜7時頃だったが、NHK紅白歌合戦の初出場者の名前が、JUJUから始まって読み上げられ、最後に「海外で大活躍している2人組、ベビーメタル」とアナウンスされた瞬間、体中の血液が沸騰した。
生放送される12月31日の紅白歌合戦は、大みそかの夜に、日本人が同じ一つの番組を見るという意味で「巨大なお茶の間」ともいうべき国民的イベントである。
無観客だから、NHK-Worldの「Songs of Tokyo」に出演した際の収録映像かもしれないが、そこへBABYMETALが登場するということは、やはり、クマに怯える地方の農家の人たちも、トランプ大統領は酷い奴だと信じている人も、明日のお弁当で悩むお母さんも、不妊治療の保険適用に複雑な思いを持つキャリアウーマンも、SU-METAL、MOAMETAL、アベンジャー、神バンドの姿を見、「メタルのアイドルの融合」の楽曲を直接聴くということだ。


それはやっぱり、「過去のBABYMETAL」を超え、また一歩「世界征服」への道を進む姿だと思う。
ももクロが初出場した2012年のNHKホール前にモノノフ達が集まった光景は再現できないかもしれないが、公共生放送―オンラインライブに限りなく近い―を国内外のメイトが同時に視聴することによって、BABYMETALを祝福したい。
なお、本日、2021年に開催予定の、前代未聞の日本武道館10公演も発表された。
これについては、後日また。