BABYMETALの哲学(17) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日11月12日は、2019年、台風のため延期となったThe Forum公演のディレイ・ビューイングが全国39の映画館で行われた日DEATH。

2019年全米横断ツアーのセットリストは『METAL GALAXY』のリリース前だったため、「メギツネ」がオープニングだった。
2019年10月11日のロサンゼルスTHE FORUM公演から、「FUTURE METAL」~「DADADANCE」がオープニングとなり、METAL GALAXY WORLD TOUR in JAPANの幕張メッセ・大阪城ホール4公演、THEONE限定Apocrypha -Another Galaxy-のZEPP Diversity 2公演と、2020年1月25日のLEGEND METAL GALAXY@幕張メッセ初日、そして2020年2月からの汎ヨーロッパツアーもまた、「FUTURE METAL」~「DADADANCE」から始まった。
「FUTURE METAL」は歌のないテクノ/インスト曲であり、SU-がオートチューンボイスで、
「We are on the way to METAL GALAXY, Please fasten your neck brace for Head Bang. Are you still playing the Guitar? This ain’t heavy metal. Welcome to the world of BABYMETAL.」(傍線部Jaytc)とアナウンスするにもかかわらず、堂々と「未来のメタル」であると宣言している。
これは、2016年7月18日のAlternative Press Music Awardsで共演したメタル・ゴッド、ロブ・ハルフォード(Judas Priest)が、インタビューで「彼女たちはメタルの過去をリスペクトしてくれている。そして、ここに未来がある」と言ったことに由来する。
また、D#m ・D#m D#m→C#・ C# C#→B・BBB→C#C#C#というコード進行は、Keyが1音違うが、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」(Key=C#m)の下降コード進行と同じである。
アナウンスで「これはヘヴィメタルではありません」と言いながら、実はヘヴィメタルのエッセンスが詰まっているというダブルバインド。これがBABYMETALのやり口なのである。
横アリとPMなごやで、この曲のバックに流れた映像は、前半はSU-のオートチューン・アナウンスに重なって、モノクロームの抽象図形の画面に文字が浮かんでは消える映像、後半は、同じくモノクロームでノイジーな質感の「デジタル神殿」の中に、キツネ様が鎮座しているという映像だった。
しかし、THE FORUM公演以降のオープニング映像では、後半部分が無数の恒星と、彩とりどりの惑星が散らばる「メタル銀河」を、正八面体の宇宙船が飛翔し、やがてスペースポートと思われる空間に設置されたテレポーテーション装置の中に、SU-METALとMOAMETALが転送されてくるというストーリーになっている。


この映像は、ストックホルム・オスロ・コペンハーゲン・ヘルシンキ・ハンブルクといった絵葉書のように美しい北海・バルト海に面した港町や、グラスゴー・ケルン・ベルリン・パリ・ウイーン・ブリュッセル・ティルブルフといった中世の面影を残す町並み、さらにカーディフ・マンチェスター・ロンドンといった産業革命を担った近代イギリスの商工業都市や、かつてのレーニンの街=レニングラード=サンクトペテルブルグやソ連の首都モスクワでも、観客に「BABYMETAL=未来からやってきたメタルの女神の到来」といったイメージを与えるものになった。
2020年、武漢ウイルス禍への対応や、投票日から10日経ってもまだ公式な当選者が決まらないアメリカ大統領選挙の惨状を見るにつけ、「先進的」で「民主的」だったはずの欧米諸国が、実は公衆衛生の観念においても、民主主義の根幹である厳正な選挙管理という点でも、「日本人の常識」から見てはるかにいい加減な体制だったことがわかってしまった。
連日報道される日本の「感染者」=PCR検査陽性判定者は、10万人当りで比べると、ヨーロッパ各国より2桁も少ない。
単位をそろえ、対象群と比較してから「多い・少ない」を判断するのは小学校で習う理科のイロハであるが、日本のマスメディアに登場する「識者」は、10万人当りに単位をそろえることも、欧米各国やインフルエンザ患者と比較することもせず、深刻な顔をして、また「第三波の到来」だとか言って騒いでいる。本当に馬鹿なのか、わざとやっているとしか思えない。
道行く人の99%がマスクをしている日本に比べて、毎日、数万人単位で「新規感染者」=PCR検査陽性判定者が出ている欧米各国では、いまだに「マスク率」は50%程度だという。
マスクには飛沫感染を防ぐ力はない。だが、仮に自分が無症状・無自覚の保菌者だった場合、コミュニケーションするとき、自分の口から出る飛沫に含まれるウイルスが飛散するのを防ぐ効果はある。
もちろん、武漢ウイルスは単なる風邪なので、罹ったとて、免疫抑制剤を服用するなど、免疫機能が著しく低下していなければ、高齢者であっても完治する可能性が高い。
武漢ウイルスによる死者は、例年であれば風邪・インフルエンザ・老衰などによって、肺炎球菌、マイコプラズマなどを原因として併発する肺炎死として扱われていたものである。各国まちまちの基準で、それを「武漢ウイルスによる死」と認定しているだけだ。
PCR検査の陽性判定率についても、最近ではどれだけの増殖率(CT値)で「陽性」と認定するかが、各国検査機関によってまちまちであることもわかってきた。これを高く設定すれば、ほんのわずかなウイルスが付着していただけでも「感染者」に仕立てることができるのだ。
要するに、武漢ウイルス禍とは、「感染率の高い死病が蔓延している」のではなく、空気感染もせず、発症率も低い特定ウイルスを、わざわざ増殖させるPCR検査で見つけ出して大騒ぎしているだけだったことが、ますますはっきりしてきたわけだ。


しかし、日本人は「武漢ウイルスの死者は多くない」ことも分かったうえで、「他人に迷惑をかけない」ためにマスクをしているのであり、手洗い・うがい・アルコール消毒は日常生活にがっちり組み込まれている。それが、日本でPCR検査数が増えても武漢ウイルスの検出数が増えない理由である。
欧米人の公衆衛生観念は、道徳的にそこまで到達していない。「日本人以下」である。
それなのに相変わらずスクリーニング的な検査をやり続け、「死病」のイメージに怯えて、再び都市封鎖政策をとる国もある。この約半年間、政府も国民も、何も学ばなかったのだろうか。
アメリカ大統領選挙については、メディアの報道はバイデン候補が勝利したということになっているが、実は未だに激戦州での集計や訴訟が続いており、公的な当選は確定していない。菅政権がバイデン候補に祝意を表したのはハッキリ言って勇み足だろう。
そもそも全米統一の選挙管理委員会がなく、州ごとに郵便投票の有効期日ルールが違うとか、有権者登録をしないと投票できないとか、1票でも多かった方が州の選挙人総取りとかいう選挙制度自体が日本人には理解しにくいが、まだ集計中なのに、公的機関でもないマスメディアがバンバン当確を報じるとか、いったん赤青が「確定」した州が再びグレーに変わるとか、これまた「日本人の常識」では考えられない事態が起こっている。


トランプ陣営は11月3日の深夜に勝利宣言をしたが、激戦州でバイデン候補が有利だと報道されると、敗北を認めず、トランプ票が捨てられていたとか、深夜の投票所でいきなりバイデン票が増えたとか、バイデン候補に〇をつけた数千人の郵便投票者の生年月日がすべて1900年1月1日だったとか、さまざまな「不正投票」の事例を暴露し、各州で提訴している。
一方、バイデン候補はマスメディアの報道を既成事実として勝利宣言をし、「政権準備」を行っているという。正確な投票結果が出ていないのにである。
これなら、賄賂や不正があっても、結局元老院の多数決で決まる古代ローマ帝国の皇帝選びの方がまだわかりやすい。そもそも選挙をやっても、裁判所がその有効性を決めるというのはいったいどういうことなのか。というか、大掛かりな不正投票をしてまで勝とうという人々がいること自体が、道徳上、おかしいのではないか。あれが、戦後日本に民主主義を教えた国のあり方なのか。
こうしてみると、選挙人選挙という形式をとりながら、実質上直接選挙に近いアメリカの大統領選挙よりも、小選挙区と比例選挙区で選ばれた候補者の所属政党が第一党となり、国会の多数決で首相が決まる日本の選挙制度の方が、より国民の意志を反映しているように思える。
何より、日本には全国一律に適用される「公職選挙法」があり、住民登録によって有権者の元へ自動的に投票券が送付され、小学校や公民館で、わざわざ名簿と照らし合わせてその場で投票用紙を発券したのち、その場で記入して秘密投票し、その夜のうちに開票集計するあの光景こそ、「買収」以外では不正が起こり得ない日本の民主主義を体現しているのではないか。
市役所などで行われる日本の「期日前投票」ではなく、不正の温床となる「郵便投票」を採用した時点で、今回の大統領選挙の混乱は確定していたといえる。
念のため言っておくが、ぼくは日本人なので、アメリカ大統領は尖閣諸島に領海侵犯してくる中国や、横田めぐみさんを拉致した北朝鮮に厳しい方がいいが、ネット保守論客のように、バイデン氏が大統領になれば、アメリカが「マルクス主義者」に乗っ取られてしまうとは思っていないし、トランプ氏が「レイシスト」だとも思っていない。
要するに、2020年に露わになったのは「日本の真っ当さ」なのだと思う。
未だに日本が「欧米に遅れている」と思い込んでいるのは、戦後日本の「良識派」を自負する日本のマスメディアだけだ。


だから。
BABYMETALが「近未来社会=日本」からやってきた「未来のメタル」であるというオープニングチューン「FUTURE METAL」のイメージは、その意味で、実に正しいのである。
このツアーについて、『別冊カドカワNo.830』で、BABYMETALの2人はこう語っている。
SU-「このEUツアーは寒かったですね(笑)。それが大変だったという。(中略)今回、北欧は初めてで、ロシアなんて名物は知ってるって程度の知識しかない遠い国の印象でしたけど、そんな所にもまさかって思うぐらいたくさんのファンがいて、いろんな驚きがありました。」(SU-METAL、同書168)
MOA「本当に寒いのが苦手なので、行く前はどんな暖かい服を持っていこうとか不安でいっぱいだったんですけど、とにかく、ライヴの熱がすごすぎましたね。特にロシアのサンクトペテルブルクとモスクワは初めて行ったのに、あれだけ盛り上がるんだ!っていうすごさで。」(MOAMETAL、同書P.168)
(過酷さよりも手ごたえを感じたのでは?という質問に)
MOA「いや、過酷だったから手応えがあるんです」
SU-「セットリスト的にUSツアーよりだいぶハードだったしね。」
MOA「それに日程がギュッと詰まっているので、幕張から数えたら19公演連続みたいな感覚だったのでその達成感が今でも忘れられないですね。」
(同書.168)
といったように、予想以上の寒さと、それを上回る熱狂で迎えられたことを伝えている。

例年のように4月~5月の始動だったら、2020年BABYMETALの汎ヨーロッパツアーは実現しなかった。極寒が幸いしたのだ。

そして欧米ファンの熱狂は、『METAL GALAXY』の音楽性が、あらゆる音楽を融合させた「未来のメタル」であることを証明するものだ。欧米人は、日本の清潔さや日本料理の多彩さに憧れるように、日本から来た先進の音楽=BABYMETALに熱狂した。
日本人は、日本を代表するアイドル=アーティストであるBABYMETALを過小評価しているのだ。
(つづく)