10年のキセキ(60) | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日6月17日は、過去BABYMETAL関連で大きなイベントのなかった日DEATH。

武漢ウイルス関連のおまけ。
昨日、厚労省が、東京都・大阪府・宮城県の3都府県で計7,950人を対象にして6月1日~7日に行った抗体検査の結果を公表した。SARS-CoV2の抗体保有率(=陽性率=罹患歴がある人)は、東京0.10%、大阪0.17%、宮城0.03%だった。
4月にニューヨーク市が行った抗体検査では約20%、ロシア・モスクワで17.4%、スペインで5%、スウェーデン・ストックホルムで7.3%が陽性となっており、これらの国よりも行動規制が緩かった日本の予想外の低さに驚く声が多いが、ぼくは、自説が立証されたと思う。
今回、厚労省が行った陽性判定はきわめて厳密なものだった。
検査の精度を上げるために、米国Abbott社の化学発光免疫測定法(CLIA法)、スイスRoche社の電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)の「両方とも」陽性が確認された場合のみ抗体保有と判定し、さらに精度の低い米国Mokobio Biotechnology社の蛍光免疫測定法(FIA法)は参考値とした。
例えば東京都では、2,000人中、Abbott社の試薬では6人、Roche社の試薬では4人が陽性となったが、重複していたのは2人だけだったので0.10%になった。ちなみにMokobio社の試薬では、3都府県とも1%以上の陽性率だったという。
厚労省の抗体検査では、中国製、韓国製のキットは使っていないが、ソフトバンク社が6月に社員など4万人を対象とした抗体検査を行ったところ、0.43%だったというし、「新型コロナウイルス抗体検査機利用者協議会」が東京で2回に分けて行った抗体検査では0.7%だった。
試しにこの「協議会」が福島県でPCR検査の陽性判定者=確定患者に行った抗体検査では、9割が陰性判定だったという。あれれ? PCRが偽陽性だったのか、「協議会」のキットの精度が低いのか。どっちにしても、全然ダメじゃん。
要するに、抗体検査キットの会社や測定法によって「陽性率」はバラバラであり、PCR検査と同じで、「得たい結果」に合わせて、恣意的にコントロールできるのだ。でなければ「抗体保有率」が高いはずのアメリカ、ロシア、スペイン、スウェーデンの4か国よりも、ほとんどの人が抗体を持っていない日本の「感染者」「死者」の方が圧倒的に少ない理由が説明できない。
応えは簡単だ。武漢ウイルスは感染力が弱い。
精度の低いPCR検査を乱発して偽陽性も含めた「感染者」を作り、「肺炎の死者は全員武漢ウイルスによるものとみなす」という乱暴な死亡診断をしない限り、欧米のような「悲惨」な状況にはならない。
発症した患者のみ、感染経路を絞り、接触者に限って予備検査や複数回のPCR検査を実施し、重症化しそうな罹患者を早期発見して対処すれば、国としての「死亡率」も低く抑えられる、大したことのない感染症なのだ。
しかし、今回の結果で、「集団免疫ができていないから秋に予想される第二波では爆発的に流行する可能性が高い」とか「海外からの渡航制限を続けるべきだ」という「専門家」が現れ始めた。こいつらが「パンデミック」を作るのだ。要注意である。

「10年のキセキ」の続き。
2017年4月12日のワシントンD.C.@Verizon Center(収容定員18,277人)を皮切りに、Red Hot Chili Peppers US TourのSpecial GuestとしてのツアーをスタートしたBABYMETALは、4月14日ジョージア州アトランタ@Phillips Arena(〃21,000人)、4月15日ノースカロライナ州ローリー@PNC Arena(〃19,772人)と進み、4月17日のノースカロライナ州シャーロット公演@Spectrum Center(定員19,000人)は、ぼくが直接観ることができた。
その後、4月19日サウスカロライナ州コロンビア@Colonial Life Arena(〃18,000人)、4月22日はマッカーサーとクリントンの故郷アーカンソー州リトルロック@Verizon Center(〃18,277人)、4月24日にフロリダ州に入り、ジャクソンビル@Veteran’s Memorial Arena(〃15,000人)、4月26日オーランド@Amway Center(〃20,000人)を経て、4月27日には、デスメタル揺籃の地タンパ@Amalie Arena(20,500)の観客を熱狂させ、4月29日、フロリダ州マイアミ@American Airlines Arena(〃21,000人)で最終日を迎えた。
セットリストは以下のとおり。
1.    BABYMETAL DEATH
2.    いいね!
(神バンドソロ)
3.    あわだまフィーバー
4.    メギツネ
5.    KARATE
6.    ギミチョコ!!
神バンド:藤岡幹大(G)、BOH(B)、青山秀樹(D)、Leda(G)
フィニッシュ曲「ギミチョコ!!」では、UKツアー最終日に続いて、レッチリのメンバーが白塗りの神バンドコスチュームで登場。ただし、今回はChad(D)、Flea(B)、Josh(G)のほか、ツアースタッフのNate氏がトランペットで参加。SU-、YUI、MOAの3人を支えるミュージシャンがステージ上に8人並ぶ光景は、いかにBABYMETALが愛されているかを示していた。


4月1日に東京新宿ピカデリーで始まった「フィルムフェスツアー」は、4月12日に大阪なんばパークスへ進み、5月8日に名古屋ミッドランドスクエアシネマ、5月20日には福岡ユナイテッドシネマキャナルシティ、6月3日には札幌ユナイテッドシネマ札幌へと巡回した。
生演奏のライブではないが、大画面・大音響で2012年のLegend “IDZ”シリーズからWembley Arena 公演まで、年を追ってBABYMETALの歩みを振り返り、地元のメイトさんとも交流できる「ツアー」であり、「離れていても心は一つ」(by MOA)という雰囲気を醸し出していた。
シャーロット公演終演後、ITCHIE-METAL さん、PAPI-METALさんと食事した際、ぼくがハリウッドでのSpecial Headline Showのチケットが取れなかったというと、現地組に頼めばリセールチケットが入手できるよというありがたいお言葉をいただいた。
五大キツネ祭りのチケットは赤・金以外は全部エントリーしたが、東京ドーム後初の小箱ライブだから当たるかどうかはわからない。
2017年3回目の海外だが、仕事のスケジュールを調整して参戦することにした。
日本時間6月15日17:25成田発のアメリカン航空機はデロリアンと化し、ロサンゼルス空港についたのは出発時刻から5時間も早い現地時間6月15日12:10だった。予約したホテルは、ライブ会場のPalladiumと同じSunset Blvd.を数ブロック西に行ったところにあり、さらに西へ行くと有名なGuitar Centerがあるというロケーション。
荷を解いて下見に行ってみると、Sunset Blvd.に面した入口の上には「SOLDOUT BABYMETAL FRIDAY, June 16」という文字が燦然と輝いていた。

すでに30人くらいのファンが集まっており、PAPIMETALさん、ITCHIEMETALさんもいらっしゃったので、ご紹介をいただいて現地の方からリセールチケットを購入。
最前列を狙う方は、このまま徹夜で並ぶそうだが、ぼくは一人で1ブロック北のHollywood Blvd.にあるThe Fonda Theatreを見学に行った。2014年にBABYMETALが初めてアメリカでの単独ライブを行った会場だ。
Palladiumは収容人員3,700人で、敷地内の駐車場もかなり広いが、Fonda Theatreは収容人員1,200人の「場末の映画館」みたいだった。
Sunset Blvd.にはCNNなど有名企業のビルもあり、古くて大きなレコードショップもあった。BABYMETALのCDが売られているかどうか探してみると、「ROCK」の棚の「B」のところに、『BABYMETAL』『METAL RESISTANCE』『Live at Wembley』の3種類がちゃんとあった。
翌朝6月16日、ベビメタTシャツを着てホテルで朝食をとっていると、その後ライブ会場でよく一緒になる青森出身のOさんがおられて少しお話した。そのあと痩せぎすの白人に話しかけられた。彼が、のちに家族ぐるみの付き合いになるイギリス人メイトRichardさんだった。
朝食後、会場前で待機列に並ぶと、気温がぐんぐん上がり、文字通り「炎天下」になった。だが、メギツネさんのコスプレコンテストがあったり、手作りグッズを交換したり、楽しい時間が続いた。

同宿だったOさん、広告代理店を経営しているOさん、ロス赴任中だったTさんとも知り合いになって、イタリアンレストランに食事に行ったりもした。
午後2時。待機列前を黒いバンが通った。黒ガラスを通して、中にSU-、MOA、YUIが待機列をスマホでとっていたのが見えた。
3時過ぎにリハーサルが始まった。音がダダ洩れである。聴いたことのない「♪あーあー」というメロディが聴こえた。「Road of Resistance」では、リハなのにSU-が「Sing it!」とシャウトしたので、外で待っていたぼくらは「♪ウォーウォウォー…」とシンガロングした。
午後5時30分、列が動き出し、駐車場をぐるりと回って入場が始まった。
会場はボールルーム形式で、ステージ前のだ円形のフロアを2階席が取り巻く構造。ゴージャスな造りだが、ステージ奥にはスクリーンがない。
Special Headliner Showは、BABYMETALが初めてSpecial Guest(=前座)をおいたライブだった。
午後8時、Hellyeahのライブが始まる。


Hellyeahは、元パンテラのドラマー、ヴィニー・ポール(2018年6月逝去)を中心に2006年に結成されたメタルバンドである。
パンテラと言えば、KOBAMETALが『ヘドバンVol.1』のインタビューで「ド・キ・ド・キ☆モーニング」のドラムの音は、「キックの音とかベチベチした感じ」が好きで、DTMソフトにあったパンテラのシミューレション音源を使ったと述べていた。パンテラ時代のヴィニー・ポールは、ドラムのヘッドに「トリガー」を取りつけ、高域を極端に強調した硬質な音を出していた。
SU-METALはインタビューでメタルを初めて聴いたときにどう感じたかと問われるたびに「ドラムの音がドコドコ鳴ってて…それがカッコよくて」と語っている。
つまり、ヴィニー・ポールのドラムの音がBABYMETALの“はじまり”だったのだ。
その意味で、初めて単独ライブでSpecial Guestを置くことになったとき、Hellyeahを指名したのは“恩返し”だったのかもしれない。2018年のDarksideで初披露された「Elevator Girl」のMOAのScreamが「Going up, going down, going to Hellyah!」になっているのもそうだ。
Hellyeahのライブは、8:00から9:00まで1時間12曲。
BABYMETALは、9:30から10:40まで1時間10分13曲だったので、ボリューム的には、ほぼ2バンライブといってよい。
(つづく)