10年のキセキ(3) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日4月8日は、2012年、第2回アイドル横丁祭りに出演した日DEATH。

■武漢ウイルス関連データ
●累計
・世界 感染確認者人1,315,344人>死者73,648人
・日本 感染確認者3,906人>死者80人・退院622人・入院治療を要する者3,204人
>無症状348人・病状確認中972人・治療中1,884人>重症者80人
●10万人当たり
・世界 感染確認者17.05人>死者0.95人
・日本 感染確認者3.09人>死者0.06人
出典:厚労省「新型コロナウイルス感染症の現在の状況について」(4月7日正午現在)
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ロックダウンTOKYO 作詞Jaytc

マスクにも慣れたよね 行き交う人をよけるのも
知ってるやつがいても 遠くからごあいさつ
テレビは見ないよね 世界の終わりみたいでさ
いつでも不安定なおれには 関係ないけどね

(Refrain)
でも 君に会えない
会いに行けない ニンジャのように 夜にまぎれても
君に キスできない
ハグもできない 手をつなぎたくてもできやしない
この気持ちをだれかにぶつけたい
プライムミニスターそれともプー

電車の中はキツいよね だれもがだまりこくってる
隣のスマホをのぞき込めば 見てるのはおんなじニュース
TOKYOはROCK TOWN でもいまはLOCK DOWN
一人でいるとクサってくのは 君もおんなじだろ
(Refrain)
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「アイドルとメタルの融合」を掲げてデビューしたBABYMETALにとって、「アイドル性」と「メタル性」の両立は、2014年の海外進出後は「J-POP」か「Heavy Metal」か、いや「Only OneのBABYMETALというジャンルなのだ」というジャンル論争に形を変えて、現在に至るまで大テーマとなっている。
その意味で、SU-、YUI、MOAが地上波に出演していた時代は、BABYMETALが持つ「アイドル性」とは何かを考える重要なヒントになる。
便宜的に、三人がそろってさくら学院のメンバーだった2010年度~2012年度にしぼって、振り返ってみよう。この期間、さくら学院が出演した番組には以下のようなものがある。

●『月刊MelodiX!』(テレビ東京、現プレミアMelodiX!)


「アイドル下克上」(2011年2月25日)
共演:山里亮太、山崎静代(MC)、私立恵比寿中学、腐男塾・中野腐女シスターズ
内容:さくら学院の紹介で重音部がフィーチャーされ、16小節だけだが、「ド・キ・ド・キ☆モーニング」を地上波で初めて披露した。
告知を賭けた「胸キュンセリフ対決」で、エビ中の廣田あいかと対決した水野由結がセリフを言う前にカメラ位置を確認した仕草の愛らしさに、山里亮太は思わず「優勝!」と叫び、セリフを言い終わったとたん「おれ、収録が終わったら仏門に入っちゃうかも」と述べた。
 

「さくら学院ここを直せばもっと成長できる」(2012年2月25日)
共演:山里亮太、山崎静代(MC)
内容:1年前との変化を聞かれた菊地最愛が「体重がコアラ2匹分から3匹分に」と言い、「何もないところで転んじゃう理由」を聞かれ、「わかるでしょ?」と“上から目線”の答え方で、山里に「はいっ!」と言わせた。
水野由結は、「ハムスターみたいに駆け回る」のをやめた方がいいと言われて「はいっ」と敬礼し、ぴょんと飛んで席に戻ったのを「100点が続きますなあ」と山里に称賛された。
中元すず香は、メンバーに普段の天然ぶりを暴露されて、靴の左右を間違えたエピソードを告白し、山里に「そんな感じのイメージじゃなかったわー」と言われた。

●『魁!音楽番付Eight』(フジテレビ)


「アイドリング!!!×さくら学院」(2012年2月8日)
共演:菊地亜美、朝日奈央(アイドリング!!!)
内容:アイドリング!!!の二人がユニバーサルJを訪ね、さくら学院を紹介するとともに、「最強アイドルを決める」という設定のもと、朝日奈央が「ももアタック(尻相撲)」で菊地最愛、松井愛莉と対決した。
対決の前に菊地亜美が「この中でアイドリング!!!に憧れている人?」と聞くと、菊地最愛がすかさず手をあげ、抱きあげられて足をバタバタさせるというシーンもあった。最愛が「祖父母が北海道出身だし、同じ姓だし、親戚なんじゃ…」と聞くと、菊地亜美は「ゴメン、親戚ではない」と答える。だが、対決に手心を加えて欲しいと目線で訴える最愛にメロメロになって白目をむいた。
アイドリング!!!はフジテレビのオンデマンド事業部が作ったアイドルグループで、TIFのホストを務めた。レギュラー帯番組のMCは「トツギーノ」でブレークする前のバカリズムで、何かというと「相撲」で対決するのがお約束になっていた。
朝日奈央は小学生相撲の経験があったが、この頃には、同じ二期生の酒井瞳が圧倒的に強く、尻相撲専門要員になっていた。朝日奈央の肩までしかない菊地最愛との対決はもちろん朝日奈央の圧勝で、泣きマネをする最愛は、朝日に「ごめんねー。なんかお菓子持ってくる?」と言われていた。ちなみに同時期、バカリズムは倉本美津留と中京テレビで『企画ばかり』という配信番組を制作していた。

●『saku saku』(テレビ神奈川)


「CDシングルランキング」(2011年5月2日- 2013年3月25日月曜日、水野・菊地のみ)
2年間にわたって神奈川県内のレコードショップの売り上げランキングをアナウンスした。

 

「屋根の上」(2012年3月22日、水野・菊地のみ)
共演:三原勇希、白井ヴィンセント(パペット)
内容:初代中三卒業直前で、「さくら学院2011年度~FRIENDS~」のプロモーション。
クオリティの高いダンスをヴィンセントに絶賛され、水野由結がMIKIKO先生の名前を出して「帰り道を連想できる振りもあるんですよ」と紹介。菊地最愛は「今度いっしょにやってみたら」と言い、ヴィンセントが「無理ですよ」と答えると、「できるでしょ、ヴィンちゃん。」とまたもや“上から目線”のツッコミを入れた。
予定収録時間が過ぎても無視して「きなこもち」の話を始める最愛。ヴィンセントが児童福祉法を持ち出して収録を終わらせようとすると「私たち18歳です」と言い張る二人にスタジオは大爆笑に包まれた。
 

「屋根の上」(2012年6月27日、水野・菊地のみ)
共演:トミタ栞、白井ヴィンセント(パペット)
内容:「さくら学院 FIRST LIVE&DOCUMENTARY 2010 to 2011~SMILE~」DVDのプロモーション。初公開となる映像が流れ、卒業式を思い出して涙ぐむ二人。だが、菊地最愛が「新しいさくら学院のスタートかなって思います」ときっぱり言い、ヴィンセントに「スポーツ選手かっ」とツッコまれる。
中1になったことで、80年代の「荒れる中学」の思い出を語るヴィンセントが「トイレに扉がなかった」「先輩たちが錐で壁をブスっと刺していた」と話すと、そのたびに由結がビクッと飛び上がる。
 

「屋根の上~重音部登場」(2013年3月11日-15日、中元・水野・菊地)
共演:トミタ栞、白井ヴィンセント(パペット)
内容:「さくら学院2012年度~My Generation~」のプロモーション。月曜日から金曜日まで帯で、BABYMETALの三人がトークする。さくら学院の紹介テロップには、「ちなみに3人は重音部BABYMETALとしても活躍中です。」とあり、月曜日の7:39ごろには「イジメ、ダメ、ゼッタイ」が、木曜日の7:43ごろには「ヘドバンギャー!!」がそれぞれ15秒ほど流れた。地方局で、さくら学院の制服を着ているが、これがBABYMETALとしての地上波初出演である。
アンケートの「最近、いいモノ見たなあと思ったことは?」で、中元すず香は毎晩帰り道で空を見上げ、オリオン座の3つ星を見つけると幸せな気持ちになり、見えない日は「珍しいなあ」と思えるので好きと答えていた。
水曜日の「最近もっとたくさんあってほしいもの」の問いでは、菊地最愛が「笑顔、最愛のソロ(笑)」と書き、ヴィンセントが「もっとピンでやらせろと?」と問うと、「歌いたい」と言明した。「菊地最愛として将来やるかもしれないじゃない?そうじゃなくて今やりたい?」とヴィンセントが重ねて聞くと、最愛は「歌いたい」と繰り返した。
その一方、金曜日には将来の平均寿命の話題から、最愛が「薬剤師やってみたいんですよ」と言うと、ヴィンセントが「もあもあが150歳まで生きる薬を開発するんじゃないですか?」と言われ、全員に「よろしくお願いします」と言われていた。
木曜日、水野由結が「ヴァレンタインライブは久々のスタンディングで父兄さんが盛り上がってくれて嬉しかった」と書いたのを受けて、ヴィンセントが「さくら学院のライブにはお父さんやお母さんや家族も来るの?」とたずねたのに対し、由結はストレートに「来ます」と答えたが、中元すず香はヴィンセントの勘違いを瞬時に悟り、「お客さんのことを父兄さんって呼んでるんですよ」と訂正した。彼女は、マイペースの「天然」だし、いわゆる「お勉強」は苦手かもしれないが、こういう勘は人一倍鋭いのである。
 

『sakusaku』は、中元の卒業後も2013年6月から2014年3月まで、「さくら学院の知っておいて損することなんて、ゼッタイない!」のコーナーを設けるなど、菊地・水野在籍期のさくら学院を強力にフィーチャーしてくれた地上波番組だった。

●『さくら学院SUN』(TOKYO MX)
レギュラー番組(2012年1月8日 - 3月25日)
『さくら学院SUN』は、他のアイドルグループと同じように、グループの魅力を発信する媒体として構想されたさくら学院初の地上波レギュラー番組だった。
企画・構成は、トヨタの配信番組「新しい子ども番組」で、メンバーに馴染みがあり、2011年11月23日の「オープンキャンパス学校説明会」で、さくら学院「校長」に就任した放送作家の倉本美津留だった。
倉本美津留が手掛ける番組は、『ごっつええ感じ』、『一人ごっつ』(フジテレビ系)、『ダウンタウンDX』(日テレ系)など松本人志との仕事や、『シャキーン』(NHK教育)の企画など、「知的な笑い」が特徴である。のちに2013年度さくら学院が出演した『OMOJAN』(フジテレビ系)も『一人ごっつ』から生まれたものだ。
彼の発案により、『さくら学院SUN』は「アイドルを超えたスーパーレディ」を合言葉に、さくら学院のメンバーが、外部から招いた講師による「授業」を受ける教室風景がメインになった。
「授業」は、百人一首にメロディをつける「キセキの授業」(倉本美津留校長)、ロボット工学を学ぶ「未来の授業」(古田貴之先生)、宇宙や自然野神秘を学ぶ「宇宙の授業」(佐治晴夫先生)、発声法を学ぶ「声の授業」(安ますみ先生)で、それぞれ各3回構成となっていた。
その合間に、メンバーがメンバーの性格を紹介する「さくら学院のうわさ話」、ユニバーサルJのプロデューサーに会いに行く「社会科見学」、卒業を控えた武藤彩未、三吉彩花、松井愛莉に「担任」の森ハヤシ先生が今後についてインタビューする「さくら学院の進路相談」、武藤彩未、松井愛莉、杉崎寧々、飯田来麗、水野由結が倉本美津留宅で「元気が出るチキンラーメン」と「健康ジュース」を作り、イタズラを仕掛ける「サプライズ企画・校長のお家へ突撃訪問」などが挿入された。
番組自体は1クールのみで終了し『さくら学院SUNまとめ(三枚組DVD)』が発売中だが、さくら学院のメンバーが講師に授業を受ける様子を映像ないし生で見せ、その後ミニライブをやる「公開授業」の形式は、その後もさくら学院の定番となった。
なお、放送枠には入らなかったが、2012年8月25日には、「公開授業」用に「社会科見学」収録され、明和電機の工場で土佐信道社長が「発想法」の授業を行っている。

また8月26日付(収録は5月)では、倉本校長による「世界中に飛び出していきたい気持ちを早めに持つように」とのことで、「世界の授業」が行われ、「Wonderful Journey」の歌詞が作られた。ここで、SU-は「アフリカの真珠」ウガンダを、YUIは模造紙で作った壁新聞でペルーをプレゼンテーションし、MOAは美人の国コスタリカを紹介し、さくら学院も、ウミガメのように自分の生まれた場所に戻ってくる「アリバダ」しようねと言った。

●『学年末テスト』


さくら学院では、年度アルバムの付録DVD特典映像用に、毎年学年末に20問の一般常識抜き打ちテストを行っていた。企画自体は『めちゃイケ』のフォーマットである。
放映された番組ではないし、本人たちにとっては「黒歴史」かもしれないが、「アイドル性とは何か」を考える上で、貴重なドキュメンタリーなので紹介しておく。
2010年度の学年末テストでは、Q.4で、札幌農学校のクラーク博士の有名な言葉「少年よ(  )を抱け」の空欄に中元すず香が、「土地」と書き、森ハヤシ先生に「金の匂いがするんだけど」と言われただけだったが、2011年度には珍回答のオンパレードで、「おバカデビュー」してしまった。
Q.4「きつねうどんは揚げが乗ったうどんのこと。では力うどんは何が入ってるでしょう?」という問いに対して、中元は「職人が力ずくでねったうどん」と答えて、森先生に「それはうどんです」とツッコまれた。
Q.18「さくら学院のメンバーでフルネームに草かんむりの漢字が入っている生徒は何人?」という問題では、答案の端にメンバー全員の名前を書いたが、答えを間違えただけでなく、菊地最愛を書き忘れた。ショックを受けた菊地は「あー、すーちゃんってそんなんだったんだね…」と机の上に突っ伏したがすぐ立ち直り、「大丈夫だよ!すーちゃん、大好きだから」と中元に抱きついてみせた。
中元が生徒会長になった2012年度の学年末テストでは、はたきを「ハリーさん」と答えて、森ハヤシ先生に「コワくないですか、みなさん」とツッコまれ、Q.8の「CD」「DVD」「BD」これらの言葉の最後の「D」とは何という言葉の略か答えなさいという問いに「デロリアン」と答えた。
これ以降、メイトの間では、BABYMETALのアルバムや映像作品を「デロリアン」と呼ぶのが習わしとなった。
なお、中元の頭に「デロリアン」という言葉が入り込んだのは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、DMC-12デロリアンを改造したタイムマシンに乗っていたのがマイケル・J・「FOX」=キツネ様だったからという説が有力である。
(つづく)