コロナファイターは何と戦っているのか | 私、BABYMETALの味方です。

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★今日のベビメタ
本日3月27日は、2020年、タイ・バンコク公演@GMM LIVE HOUSEが行われる予定だった日DEATH。

■武漢ウイルス関連データ
●累計
・感染国 204か国・地域(香港、台湾、マカオ、欧米諸国の海外領土を含む。)
 うち1000人以上32か国、うち100人以上89か国
・世界 感染確認者462,684人/死者20,834人
・日本 感染確認者1,401人(204か国中26位)/死者47人(204か国中17位)
●10万人当たり
・世界 感染確認者6.00人/死者0.270人
・日本 感染確認者1.11人(89か国中74位)/死者0.037人(89か国中55位)
●現在治療中(感染確認者-回復者-死者)
・世界326,408人 日本995人(204か国中31位)
出典: WHO「Situation Report」、厚労省「新型コロナウイルス感染症の現在の状況について」、NHK「NEWS WEB」

まずはクイズから。
Q. 中国人は日本人より多くのお米を食べます。なぜでしょう?
(答えは最終行にあります。)

「武漢ウイルスは高齢者に感染すると肺炎を起こして死亡する危険なウイルスである」ということと、「だから武漢ウイルスの感染拡大は国家の非常事態である」ということとは全く異なる。
現在、日本人の死因トップ5は次のようになっている。

1)    悪性新生物(がん)死者数373,547人 死亡率 300.7人
2)    心疾患  死者数208,210人  死亡率167.6人
3)    老衰  死者数109,606人 死亡率88.2人
4)    脳血管疾患 死者数108,165人 死亡率87.1人
5)    肺炎 死者数94,654人 死亡率76.2人
出典:厚労省『平成 30 年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況』
(死亡率は、10万人当たりの死亡数)

肺炎は日本人の死因の第5位に入るポピュラーかつ危険な病気なのである。
ところが、年齢別に見ると、若年層で肺炎がトップ5に入るのは、1-4歳(第5位、23人)だけで、それ以降、64歳まではトップ5圏外であるが、65歳以降はこうなる。
65-69歳 5位(2,519人)
70-74歳 4位(4,361人)
75-79歳 4位(8,533人)
80-84歳 4位(16,279人)
85-89歳 3位(24,523人)
90-94歳 4位(23,236人)
99-100歳 3位(10,640人)
100歳以上 3位(2,474人)

高齢者になるほど死者数が増えるのは、日本では高齢者人口が多く、当たり前だが高齢者は亡くなりやすいからである。そして、高齢者になるほど肺炎が死因になる率が高くなる。
肺炎は、肺炎球菌、インフルエンザのようなウイルス、クラミジアなどの微生物、抗生物質の効かない非定型のマイコプラズマ、ストレプトコッカス、黄色ブドウ球菌などに感染することで起こるが、高齢者に多い誤嚥性肺炎や、薬物に対するアレルギー反応で起こる過敏性肺炎などもある。
高齢者は老化によって体力や免疫力が低下しており、風邪やインフルエンザなどに罹った場合、これらの細菌や微生物に感染すると、気管支から肺胞に達して炎症を引き起しやすい。
前出の統計には、インフルエンザを直接の原因とする死者(3,323人)と誤嚥性肺炎(38,462人)は含まれていないが、「身体の弱った高齢者が、風邪やインフルエンザから肺炎を併発して亡くなる」という現象は、武漢ウイルスとは関係なく、「当たり前のこと」なのである。
「武漢ウイルスは高齢者に感染すると肺炎を起こして死亡する危険なウイルスである」というのが事実なら、「風邪やインフルエンザは高齢者が罹患すると肺炎を併発して死亡する危険な病気である」というのもまた事実である。
現在、日本のインフルエンザの患者数は、厚生労働省の『インフルエンザの発生状況について』(令和2年第11週、3月23日付)によると約725万8000人で、前週から約4万人増加した。ウイルスの種類は、B 型(50%)、AH1pdm09(48%)、AH3 亜型(2%)である。
日本では風邪に罹っても医者に行かず、風邪薬を飲んで治してしまう人が多いから、患者数の統計をとっていない。だが、風邪は高齢者が罹れば肺炎を併発して亡くなることもある危険な病気である。インフルエンザの患者が冬に集中するのに対して「夏風邪」という言葉があるように、風邪は年間を通して発症するから、少なくともインフルエンザとほぼ同数の患者がいると考えていい。
武漢ウイルスの国内感染確認者数は、3月26日現在で1307名。
なぜ5,500倍も患者の多い「インフルエンザの脅威」や、統計さえとっていない「風邪の恐ろしさ」に大騒ぎしないのに、「武漢ウイルスの脅威」に大騒ぎするのだろう。
「首都封鎖」「外出自粛」の胡散臭さは、まさにこの一点にある。
神奈川県の黒岩知事は、3月26日の会見で、週末の外出自粛とともに、武漢ウイルスと最前線で戦っている医療従事者を、リスペクトを込めて「コロナファイターズ」と呼んで欲しい、SNSで拡散してほしいと呼びかけた。


それに異存はないが、武漢ウイルス禍は中国共産党政権の情報隠蔽に対する不信感と、封鎖された武漢市の「地獄絵図」から来る過剰反応=「インフォデミック」であるという考えは譲れない。
大局的に見れば当たり前のことなのに、マスコミが煽るイメージにとらわれて、単純な事実が見えなくなってしまう。中国人が日本人よりお米を多く食べるのと同じことだ。
ぼくらが認識しておかねばならない「当たり前のこと」がもう一つある。
それは、武漢ウイルスの感染者がゼロになる日は絶対に来ないということだ。
人類史上、撲滅できたといえるのは、天然痘ウイルスだけだ。
それは天然痘ウイルスが、致死率の高い=感染力の弱い病原体だったからである。疱瘡ができるので罹患者が目に見え、動き回れないので、一定の地域を封鎖し、徹底的に消毒すればそれ以上広がらない。ワクチンもある。ジェンナーの牛痘法が有名だが、日本では秋月藩の藩医である緒方春朔が、その6年前の寛政4年(1792年)に人痘種痘を行っている。
だが、武漢ウイルスは、ありふれたコロナウイルスの仲間で、罹患者が無症状のまま歩き回って感染を広げるので、「撲滅」は不可能だ。ワクチンは各国が競い合って開発しているが、一本鎖のRNAウイルスなので、変異(継代)が起こりやすく、型が違えば効かなくなる。
だから、インフルエンザと同じように、人類は、どこかで武漢ウイルスのリスクを許容する社会的コンセンサスを形成し、共存しなければならないのだ。
幸い、わが国では、諸外国のように強制力を発揮しなくても、おおむね国民は政府や自治体の「要請」に従って生活している。今でも相当な打撃だが、国民は耐えている。
こうした状況にかんがみ、どこかで「政治決断」をして、自粛期間の保障をした上で、経済復興へ向かうきっかけを作ることが、安倍首相に託された最大の課題なのだ。
指標はある。
武漢ウイルスの危険性は、インフルエンザや風邪と同じで、高齢者もしくは基礎疾患保有者が罹患した場合、肺炎を起こし、呼吸困難に陥ることである。治療には人工呼吸器と医療スタッフが必要だ。
したがって、武漢ウイルスへの対処の基本は、わが国にある隔離病床数と人工呼吸器および医師・スタッフのキャパシティを超えない範囲に重症罹患者数をコントロールすることである。
日本全体の人工呼吸器の数は約2万人分といわれる。人口当たりにすれば、これは世界最高水準なのだが、やみくもに検査数を増やさず、「医師が必要と認めた場合」のみ検査する「積極的疫学調査」の方針も、こうした観点から起算されている。
3月26日現在、厚労省のPCR陽性確認者累積1292人のうち、今も重症者として入院治療中の方は56人である。
これが最悪2万人以内にコントロールできればいいのだから、まだまだ余裕があると思ったら大間違いで、前述したように、風邪やインフルエンザから肺炎を併発して重篤化する高齢者の分も考慮しなければならない。
人工呼吸器を装着しても、吸入する空気にはさまざまな病原体が潜んでいるので、そこからさらにほかの病原体に感染する可能性もある。肺呼吸が完全にできなくなった場合、わが国には人工心肺Ecmoという装置がある。まだ配備されている病院は少ないらしいが、そこまでの準備はできているのだ。
しかし、高齢者の場合は、もともと基礎体力が弱っているため、救えないことがあるという。老衰、風邪から誤嚥性肺炎を併発して先月亡くなった母を思えば、そこまで手を尽くして治療したのち亡くなるのであれば、インフルエンザ同様、社会的に許容しなければならないとぼくは思う。
だから、武漢ウイルスに関しては、重症者が医療キャパシティを超えない範囲で感染をコントロールできていれば、自由を制限する緊急事態宣言をするのではなく、社会的な許容範囲のコンセンサスを形成し、一刻も早く経済復興にシフトすべきだというのがぼくの考えである。
今週末の各自治体による「外出自粛要請」は、「非常事態だから」ではなく、医療リソースを崩壊させないために、感染者数をコントロール下に置き続けるための措置と解したい。
今年の花見はお預けだというならそれでいい。スポーツもライブも延期だというなら待とうじゃないか。


だが、「自粛」が「ウイルス撲滅のため」と思い込んだり、「非常事態」だと思い込んだりして、「結局、国民全員が検査を受けるべきじゃないか」と結論づけるのは、ダメ、ゼッタイ。
それには次のような背景があるのだ。
中国政府は、早期にウイルス禍を「収束」させたあと、「発生源は武漢市ではなく、米軍が持ち込んだウイルスだ」とし、今や、救世主気取りで世界各国に支援物資を送ってマッチポンプを演じている
この「支援物資」が曲者なのだ。
イタリアでは、財政悪化から医療費削減が行われていた。にもかかわらずというべきか、だからというべきか、中国から提供された簡易キットを使って大規模な検査をやってしまった。これによって偽陽性も含めて隔離の必要な「感染者」が大量に発生し、医師・スタッフ・人工呼吸器があっという間に足りなくなってしまった。そのため、重篤化しても「助かりそうな患者」にしか人工呼吸器が行き渡らず、中国の2倍を超える死者を出す最悪の状況になってしまった。
その他の国も含めて、感染確認者が爆発的に拡大した国では、公衆衛生観念のほかに、日本の専門家チームのように、「医療リソースを確保するためにクラスター中心に必要なだけのPCR検査を行い、偽陽性を最小限に抑える」というストラテジーがなく、愚かにも「中国から送られた簡易検査キット」を大量に使い、とにかく国内にいる感染者をすべて見つけ出して隔離しようとしたのが原因ではないか。
イランやイタリアの感染確認者数が急激に増えていったのは2月下旬からだが、その他のヨーロッパ各国は3月10日前後から爆発的拡大が始まった。この日付を覚えておいてね。


「終わった話」(Copyright © by 玉川徹)なのだが、実はこのころ、日本でも大阪の繊維メーカーが、「提携している中国企業」の作った「簡易検査キット」を、1日当たり最大で1万人分供給できるルートを確保したとし、3月16日から検査会社や研究機関に販売するというプレスリリースをしていた。
このキットはPCR法ではなく、ウイルスに感染したときに血液中にできる抗体を検出する「イムノクロマト法」によるもので、15分ほどで感染が確認でき、「中国では」95%の精度で判定できたという。
これ、ドライブスルー検査ですよね。
加藤労相はこのプレスリリースに対して「有効に活用できるものであれば速やかに現場で使えるように検討していきたい」と述べたというが、厚労省では現在に至るまで、PCR検査による陽性判定を最終判定としている。厳密に治験した結果、「95%の精度」はなかったということだろう。
この冷静な姿勢が日本を救った。
繊維メーカーのプレスリリースは3月12日だった。メイトお馴染みの時差計算だとヨーロッパは3月11日である。
そういえば、「中国から贈られた検査キットを使え」と言っていた「内科医」が野党の推薦で国会に招致されたのは3月10日だったな。
ソフトバンク会長が「100万人分の検査キットを提供したい」とツイートしたのは3月11日だったな。
当時、マスコミは連日「韓国のように国民全員に検査を」と大合唱していたな。
ヨーロッパ各国で爆発的感染拡大が始まった時期と一致するのは偶然か。
彼らの「簡易キットを使って、検査数を増やせ」という主張は、「中国企業」の販促=世界中に感染を広げて自国の惨状を覆い隠したい中国政府の掌の上ではなかったか。
背筋に寒気が走りませんか。
今起こっている事態は、「インフォデミック」どころか、「チャイナデミック」かもしれないのだ。
「コロナファイターズ」が戦っているのは、武漢ウイルスではなく、よく言えばダマされやすい、悪く言えば日本人の心を失くしたこういう人たちなのではないか。


(クイズの答え 「中国人」は「日本人」の10倍いるから)