SSA雑感&香港危機 | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
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★今日のベビメタ
本日11月20日は、2019年、MGWT in Japan@大阪城ホール初日が行われる日DEATH。

Metal Galaxy World Tour in Japan @SSA終演後、1月25-26日の幕張公演について、新たな「お告げ」があった。
正確には記録できなかったが、三人のアベンジャーが一堂に会し、また東西のメタルバンドが集い「いまだかつて見たことのない世界へ飛び立つのだ」とアナウンスされた。
例によって思わせぶりな表現で、はっきりとした意味はわからない。
会場で古くからのメイトさんたちと話したところでは、「東西のメタルバンド」とは、全米横断ツアーでバックバンドを務めたGalactic Empireメンバー主体の銀河神バンドと、大村神、BOH神、青山神、Leda神を主力とした日本の神バンドがコラボするということではないか、とか、2日間でバックバンドが変わるのではないかということだった。
また、映像では3本の光が5本になるので、アベンジャーとともに5人構成のステージになるのではないかとも予想された。
今日から始まる大阪城ホール公演で、より具体的な情報がアナウンスされる可能性もある。
11月23日に予定されていた香港Clockenflapフェスは、政治的な理由で中止となった。
これについては後述するが、12月16-17日には、Zepp Divercityにて、THE ONE会員限定ライブ「Apocrypha -Another Galaxy-」が開催される。
これはぼくの推測だが、小箱(といっても2,000人規模だが)の限定ライブで、『METAL GALAXY』収録曲のうち、未披露の楽曲が演奏されるのではないか。
例えば「Oh!MAJINAI」は北欧ツアーで必ず演奏されるだろうし、「Night Night Burn!」や「Brand New Day」も2020年のどこかで生演奏されるはずだ。
「BxMxC」と「↑↓←→BBAB」は、1CDの海外版には収録されていないので、海外で披露されることはないだろうが、国内のTHE ONE限定ライブだからこそ演奏されるという可能性もある。
いずれにせよ、これらの楽曲のうち、いくつかが「Apocrypha-Another Galaxy」で演奏されることは十分あり得ると思うのだ。
さらに12月28日には、幕張メッセで行われるCountdown Japan19-20にも出演するからBABYMETALは超多忙なスケジュールの中で、2020年を迎えることになる。
2020年には1月25-26日の幕張を経て、2月3日から3月1日まで、北欧、ロシアを含む汎ヨーロッパツアー。
3月27日~4月3日まではタイ、マレーシア、インドネシア、台湾のアジアツアーで、5月16日にはフィリピン・マニラのPULP SUMMER SLAMに出演する。
タイムテーブルは未定だが、スイス・インターラーケンのGreenfieldフェス(6月13日~15日)にも出演が決定した。

また、6月14日はUK・ドニントンパークのダウンロード2020への出演が決定し、公式サイトではトップ記事扱いとなっている。

https://downloadfestival.co.uk/

6月19日はベルギー・ディーゼルのGrasshop Metal Meetingフェスに出演。曜日は違うが、ついにBABYMETALはDeep Purpleと同じステージに立つことになる。

『METAL GALAXY』を引っ提げたワールドツアーは、どんどん拡大しているのだ。



そんな中、BABYMETALの出演発表当初から危惧されていたように、11月23日の香港Clockenflapフェスティバル@香港Harbour frontは、ここ1週間、警察とデモ隊の衝突が激化したことを受けて中止となってしまった。
香港当局のデモ取り締まりは、10月以降、苛烈さを増し、先週、警察官の発砲シーンが拡散された。警察官がデモ隊の若者を撃ったのはこれが最初ではないが、ペデストリアンデッキから警官に突き落とされた若者が亡くなり、11月13日には、学生が立て籠っていた香港中文大学に対して、警察は1000発を超える催涙弾やゴム弾を発射して突入し、学生や教授を次々と拘束した。
『ニューズウィーク日本版』によると、中国共産党の習近平首席は11月14日、ブラジルで行われたBRICS会議で、初めて香港デモに触れ、「許容の限界を超えた」と発言し、中国本土の中央テレビ局CCTVも、「香港の暴徒が市民生活を脅かしている」と激しく非難しているという。また11月14日付の中国共産党機関紙「人民日報」の電子版は「暴力と混乱を収拾し、秩序を回復させることが、目下の香港に関する緊急の任務である」という見出しを掲げた。中国共産党政権は、香港の若者たちの民主化要求を一切認めず、徹底的に弾圧する方針を明確にしたのである。
民主化の女神こと周庭(アグネス・チョウ)氏のツイッター
https://twitter.com/chowtingagnes?lang=ja
によれば、11月16日には、ついに人民解放軍が香港に入境し、香港バプテスト大学周辺のバリケードを「自発的」に撤去した。
11月18日には、香港理工大学に催涙ガス弾を撃ち込み、装甲車を突入させて封鎖し、脱出した若者たちはもちろん、勧告に応じて構内を出た中立のボランティア救急隊も即時拘束した。
こうした状況を撮影し、ネットで情報発信しようとする若者や外国人でさえ、カメラを向けた途端、警官に制圧されるという事態になっているという。


香港は、すでに「内戦状態」、「第二の天安門事件」になっている。
インターネットの発達により、世界中に情報が拡散されるから、香港政庁とその背後にいる共産党政権は、若者に対して手荒なことはできないだろうという楽観は見事に外れた。
「悪」となることを厭わない、圧倒的な独裁国家の暴力機構の前には、大群衆によるデモも、SNSによる情報発信も、「願栄光帰香港」を歌うフラッシュモブも、なすすべもなく弾圧されてしまう。この現実を、ぼくらは見せられている。
「香港人権・民主主義法」を可決成立させたアメリカは、大統領選挙に向けた反トランプキャンペーンで身動きが取れず、イギリスもブレグジットの混乱で外交どころではない。
日本の安倍首相は、G20の際に習近平首席に直接、香港・ウイグル問題の懸念を表明したのに続き、即位礼正殿の儀が行われた際には、王岐山国家副主席に香港デモの早期解決を働きかけたというが、国会で野党がくだらない「森ゆうこ質問通告リーク」問題やら「桜を見る会」問題ばかりを追求し、アジアの自由主義国として、実質的に何の動きもできていない。
これは一体何なんだろう。
20世紀は1917年に起こったロシア革命以降、共産主義が世界を分断した戦争の世紀だったが、結局東欧・ソ連が崩壊して幕を閉じた。
だが、膨大な人口と強大な経済力、そして軍事と統治のためのコンピュータ技術を発達させた中国の共産党政権は生き残り、終身主席となった習近平のもとで、21世紀は、信教の自由も、言論・政治活動の自由も、生存権さえも保障されず、独裁政権が、意に染まない人々を暴力で抑圧する体制を容認する『1984』(ジョージ・オーウェル)の世界になってしまった。
アメリカや日本のマスコミ、知識人、野党、「リベラル」の人たちが擁護する共産主義を、みんな本当に「良いもの」だと思っているのだろうか。
香港政庁は、8月以降、市街地でのデモを認めなくなった。これ自体、大切な人権のひとつである集会の自由の抑圧だが、その成果で、デモは「無許可」となり、集まる人たちは数百~千人規模に抑え込まれていた。
6万人が集まる予定だったClockenflapフェスが中止にされたのは、BABYMETALを含む西側諸国のアーティストがいる中、そこに集まった大観衆がデモの「核」となって、また数百万人が香港政庁を取り囲むような事態を、当局が恐れたからではないのか。
もちろん、ぼくらのBABYMETALがそんな混乱に巻き込まれるようなことは、避けてほしいと切に願う。
だが、BABYMETALの大躍進を喜びながらも、香港や韓国のことを考えると、どこか心の中に棘が刺さったような気分になるのは、ぼくだけではないはずだ。