The Forum公演後記 | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ

本日10月13日は、2015年、朝日放送「おはよう朝日です」インタビューに出演し、2019年には、カリフォルニア州サクラメントDiscovery Parkで行われる“Aftershock 2019” フェスに出演する日DEATH。ただし時差が16時間あるので、BABYMETALの出演時間は日本時間10月14日6:55-7:35となります。

 

台風19号は、昨夜半に首都圏を通って、東北地方へ向かい、未明に太平洋上へ去ったとのこと。

ぼくの住む地域では数千人が河川の氾濫を避けて避難しましたが、21:00過ぎに遠ざかっていきました。

各地で被害に遭われた方々が一刻も早く復興することをお祈りします。

昨日行われたBABYMETAL METAL GALAXY TOURロサンゼルスTHE FORUM公演の追記。

セットリストは以下のとおり。


「紙芝居」~SU-ナレーション「Don’t think feel」
1. FUTURE METAL
2. DA DA DANCE
3.メギツネ
4. Elevator girl
5. Shanti Shanti Shanti
6.神バンドソロ~ Kagerou
7. Starlight
8.ギミチョコ !!
9. PA PA YA!!
10.Distortion
11.KARATE
12.ヘドバンギャー!!
13.Road of Resistance
「紙芝居」~SU-ナレーション
En.1. Shine
En.2. Arkadia

メンバー:SU-METAL、MOAMETAL
アベンジャー:2-5:MOMOKOMETAL、6-9:RIHOMETAL、10-13:MOMOKOMETAL、14-15:RIHOMETAL
神バンド:下手ギター:Dark Vader(Chris Kelly)、ベース:Imperial Guard(Clint Tustin)、ドラムス:Anthony Barone、上手ギター:Shadow Trooper(C.J.Masciantonio)

横アリのオープニング。
「Vocal and Dance SU-METAL」「Scream and Dance MOAMETAL」のあと、三人目は誰かと観客が固唾をのんで見ていたら、アベンジャーは三人になるといわれ、登場したのは、ASHでSU-と共に学び、モーニング娘。のセンターを務めた鞘師里保だった。
そして、始まったのは今まで聴いたこともないパワーメタル「Arkadia」で、観客はどう乗ったらいいのかわからずあっけにとられていた。
2日目のアベンジャーは、さくら学院現生徒会長の藤平華乃で、中元すず香、菊地最愛と歴代生徒会長が3人並んだ。鞘師里保、藤平華乃のどちらもBABYMETALの名に値するパフォーマンスとオーラを兼ね備えていた。
だが、まだ「三人目のアベンジャー」は未知だった。
横アリとポートメッセなごやの間を縫って、弾丸ツアーのように参加した世界最大の音楽祭グラストンベリーフェスとロンドン公演では鞘師里保がアベンジャーを務めた。
MOAMETAL聖誕祭ポートメッセなごやLegend-M-。
アベンジャーは横アリ同様、1日目は鞘師里保、2日目は藤平華乃だったが、MOAが歌う「ヘドバンギャー!!!」は、2014年のケルン以来の感動を呼んだ。
ライブ終盤、MOAが黒いアコギを弾き、どこかで聴いたことのあるA→B→C#というコード進行の新曲が披露された。それが「Shine」だった。
8月に入って、BABYMETALは久しぶりの台湾、『SUPER SLIPPA 10』に出演した。
そのとき、「三人目のアベンジャー」を務めたのは、さくら学院2017年度卒業生、岡崎百々子だった。
菊地最愛が生徒会長だった2014年度、山出愛子、岡田愛は在籍していたが、岡崎百々子は加入前だったから、直接の接点はない。だが、藤平華乃同様、二人にとっては可愛い後輩にあたる。
もちろん、岡崎百々子も「BABYMETALの三人目」に値するパフォーマンスとオーラを発する存在だった。
サマソニ2019は鞘師里保。
全米横断ツアーが始まると、アベンジャーは鞘師里保と岡崎百々子がローテーションで務めた。
2015年以来、欧米ツアーでは封印されていた「ヘドバンギャー!!」がセットリストに加えられ、逆に横アリ、なごやで初披露された「Arkadia」と「Shine」は封印され、新曲は「PAPAYA!!」と「Shanti Shanti Shanti」に限定された。
三人のアベンジャー。

封印された「Arkadia」と「Shine」。
このすべては、The Forum公演へ向けた壮大なフリだったのだ。
今は、その意味がすべてわかる。
横アリ、なごやの開演前、花道には巨大な黒い正八面体が置かれていた。
横アリではBABYMETALのロゴが、なごやではロゴをまとったMOAが出現し、花道を飛翔した。だがあれは、MOAMETAL聖誕祭というだけではなかった。
光り輝くBABYMETALのロゴは、2018年のDarksideを抜け出し、不死鳥のごとく蘇ったBABYMETALそのものだった。
The Forum公演では、MOMOKOMETALとRIHOMETALが、交互にアベンジャーを務めた。「三人の中からその日選ばれたアベンジャーが務める」というのはウソではないが、1日一人限定というわけではなかった。SSA、大阪城、1月公演、北欧ツアーまで、「選べない状態」が当面続くのだろう。
「Road of Resistance」の終盤、「♪君が信じるなら、進め!答えはここにある!」と胸を張ってステージを指さしたのはMOMOKOMETALだった。曲が終わり、「We are?」「BABYMETAL」のC&Rになったとき、MOMOKOMETALは八角形ステージを駆け回り、MOAMETALと共に全身からあふれるような笑顔を見せていた。
だが、会場の「アンコール」「ベイビーメートウ」が湧きあがると、ここから「紙芝居」が再び始まり、スクリーンに無数の星の光が映し出された。
おそらく、台風で中止にならなかったら、都内のどこかの会場がライブ中継され、Wembley Arenaのような世界同時スマホライトが出現したのだろう。
静かなアコギのストロークが鳴り響き、「Shine」が始まった。


ポートメッセなごやでは、歌詞も、メロディも頭に入っていなかった。ただMOAがギターを弾いた、美しい曲だったという印象だった。
しかし、『METAL GALAXY』を手にした今、あの曲の歌詞の深い意味がわかる。
SU-の澄み切った歌声とMOAのしなやかなダンスに、彼女たちの決意が陽炎のように立ち上る。
これまでのBABYMETALセルフイメージすらも乗り越え、果てしないメタル銀河をどこまでも行く。SU-、MOAと深い絆で結ばれたアベンジャーたちと共に。
曲終盤、一瞬曲が止まったところで、大歓声が沸く。鳥肌が立つ。
さらに、大宇宙の映像から、ステージ上がパッと明るくなると、超高速2ビートとツインギターの美しいメロディが絡み合う「Arkadia」が始まる。
やはり、「Road of Resistance」を超える新フィニッシュ曲は、「Arkadia」だった。
横アリ1曲目がThe Forumのフィニッシュ曲。
なごやで、「Shine」からの「Arkadia」フィニッシュは予告されていた。
そう考えてもいい。
BABYMETALは、『METAL GALAXY』でメタル音楽の可能性を大幅に拡張した。

16曲からなるアルバムの多様性を締めくくるパワーメタル「Arkadia」は、このBABYMETALの音楽を全世界に広めてゆく、という強い意志を表すものだと思う。
「♪どれほどの闇が覆い尽くそうと信じたこの道を行こう」とSU-が歌い上げたところは、昨日も書いたが、涙があふれて止まらなかった。
ライブ終了時、大会場ならではの特効の爆発音は、BABYMETALが新たに前進する「Metal Resistance」の戦いに向けた号砲だ。
全米横断ツアーはまだ終わったわけではない。
現地時間10月13日(日本時間10月14日朝6:55-7:35)は、サクラメントの“Aftershock 2019”フェス@Discovery Park、現地時間10月15日(日本時間10月16日12:00)は、ポートランド公演、現地時間10月16日(日本時間10月17日12:00)で、最終シアトル公演となる。

もう一息だ。

顔笑れ、戦えBABYMETAL!