MGWT6日目ニューヨーク公演 | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日9月16日は、2015年、World Tour 2015 in Japan大阪公演@Zepp Nambaが行われた日DEATH。

9月16日9:00AMニューヨーク州ニューヨークTerminal 5(3,000不明)
NYは、3回目のお目見えである。
最初は2014年11月4日、Back to US/UKツアーのハマースタインボールルーム(2,200人収容)。
2回目は2016年5月2日、BMWT2016のPlaystation Theater(2,100人収容)。
ちょうど、1stアルバム『BABYMETAL』、2nd『Metal Resistance』がリリースされた年にライブを行ってきたわけで、今回はTerminal 5(3,000人収容)だが、やはり3rdアルバム『METALGALAXY』のリリースに重なっている。
アメリカの中心であるニューヨークでのライブの評判は、アルバムのセールスにも影響を与えるだろう。気合が入る。


セットリストは以下のとおり。
1.メギツネ
2.Elevator Girl (English Ver.)
3.Shanti Shanti Shanti
4.Kagerou(TATOO)
5.Starlight
6.FUTURE METAL(CG)
7.ギミチョコ!!
8.PA PA YA!!
9.Distortion
10.KARATE
11.ヘドバンギャー!!!

12.THE ONE(Unfinished English ver.)
13.Road of Resistance
メンバー:SU-METAL、MOAMETAL、アベンジャー:RIHOMETAL
神バンド:下手ギターDark Vader神、ベース:Imperial Guard神、ドラムス:Anthony Barone神、上手ギターShadow Trooper 神
セットリストは前回同様だが、アベンジャーは初日のオーランドに出たRIHOMETALに代わった。
ステージはボストン、フィラデルフィア同様、お立ち台が撤去されていた。やはり、パフォーマンス上、動きやすさや安全性を考えてのことなのだろう。
SU-のボーカルは、ツアー開始から約2週間、6回目の公演となり、絶好調。「メギツネ」の高音域、「Elevator Girl」のサビなど、密集した観客席を切り裂くような響きと、「THE ONE」での神秘的なまでの美しさで観客を圧倒している。
新曲「PAPAYA!!」では、半数以上の観客がタオル振りをしている。定着したようだが、ピットはびっしりと圧縮されているので、キツそう。
MOAのScreamも響き渡っている。いつもながら、終始動き続け、弾けるような笑顔で観客席に視線をやりながら、手拍子や手の動きで観客の目を惹きつける。
勝負どころのニューヨークに起用されたRIHOも、視線を観客席に送り、しっかりキメるダンスと、BABYMETALのメンバーとして欧米でパフォーマンスする喜びを発散している。
RIHOについては、「Here’s riho again, giving us so much energy. She was super good and had me hyped」(Jaytc意訳:RIHOはぼくらにスゴイエネルギーを与えてくれる。彼女は最高で、ぼくはヤラれちゃった)と高評価するファンも激増中。
確かに、横アリ以来、3人のアベンジャーの中では、RIHOの出番が最も多く、特に海外ファンには「三人目」として認知されつつあるようだ。
これまでのアベンジャーズの出番を振り返ると以下のようになる。
横アリ初日=RIHO、2日目=KANO
UK・グラストンベリー=RIHO、O2 Academy Brixton=RIHO
ポートメッセなごや初日=RIHO、2日目=KANO
台湾・スーパースリッパ=MOMOKO
サマソニ大阪=RIHO、幕張=RIHO
US・オーランド=RIHO、アトランタ=RIHO
US・ワシントンDC=MOMOKO、ボストン=MOMOKO、フィラデルフィア=MOMOKO
US・ニューヨーク=RIHO
RIHOが9回、KANOが2回、MOMOKOが4回。
RIHOメインだが、起用法には一定の意図があることもわかる。
国内の横アリとPMなごやは、初日RIHO、2日目KANOのセット。
イギリスとサマソニはRIHO単独、台湾はMOMOKOデビュー。
そしてUSツアーはRIHOとMOMOKOのローテーション。
SSAと大阪城は国内なのでおそらくKANOの出番があり、年明けのEUは、中学生のKANOは難しいので、またRIHOとMOMOKOで回るのではないか。
SU-とMOAはもちろん出ずっぱりだが、三人目が交代できることで、少し心理的に余裕ができるのかもしれない。
いつものようにフィニッシュ曲「Road of Resistance」では、MOAがステージ最前面にしゃがみこみ、客席とコミュニケーションする様子も見られた。正直最前列に行ける方々がうらやましいなあ。
ライブ後の感想では、「BABYMETAL was the best concert in my life」(Prince Davidさん)、「they are just amazing I was definitely starstruck yet headbanging the whole time!」(ashさん)、「Amazing show!」(LIL MATTRESSさん)などのツイートが相次いだ。
ニューヨーカーは新生BABYMETALに大熱狂。ライブは成功裏に終わった。
ここから、BABYMETALは中西部に向かう。
次は9月18日(日本時間9月19日)デトロイト。

おまけ。
9月20日に行われる中西部最大の都市シカゴでのライブの紹介として、シカゴの新聞『Chicago Reader』に掲載されたBABYMETALの紹介記事。
―引用―
Babymetal have really just one joke, but it’s a solid one. 
Since the band’s self-titled debut album in 2014, their formula has become familiar: Suzuka Nakamoto (Su-metal) sings chipper Japanese J-pop while dressed in gothy black dresses, and metalhead producer Key Kobayashi (Kobametal) provides a background of chunky death riffage and lightning-fast technical guitar solos. 
On the recent singles released ahead of their forthcoming album, Metal Galaxy (BMD Fox/Toy’s Factory/Amuse, Inc.), Babymetal don’t diverge from the blueprint—but they do demonstrate again why it’s been so successful. 
On the English-language version of “Elevator Girl,” Su-metal sings with adorable menace, “Hey lady . . . no matter what you say or what you do / You’re going da da da da down.”
It’s a glimpse into the bleak, horror-movie heart of pop—an uncaring machine that inevitably grinds all resistance beneath it in its quest for world domination. 
As the catchy chorus kicks in (“Girl! We’re going up! / Girl! We’re going down!”), you realize that metal was always supposed to be about rainbows and puppies and Cthulhu plush toys. 
Purists may be irritated that Babymetal’s novelty has become an institution, but everyone knows metal bands tour forever—it’s best to just raise those Hello Kitty lighters and enjoy it.   
<Jaytc意訳>
BABYMETALは本当にひとつのジョークみたいだが、それはしっかりしたものだ。
2014年のセルフタイトルのデビューアルバム以来、彼女たちの様式は親しまれている。中元すず香(SU-METAL)はゴシックな黒いドレスを着て心地よいJ-POPを歌い、メタルヘッド・プロデューサーのケイ小林(KOBAMETAL)は、ガッツリしたデスメタルのリフと電光石火のテクニカルなギターソロによる分厚いバックサウンドを提供する。
今後リリースされるアルバム『Metal Galaxy』(BMD Fox / Toy’s Factory / Amuse、Inc.)に先行してリリースされた最近のシングルで、BABYMETALは設計図から逸脱することなく、どうしてそれが再び成功するかをデモンストレーションしている。
「Elevator Girl」英語版では、SU-METALは魅力的な威厳とともに「お嬢さんたち、やりたいことを言い、やりたいことをやればいいじゃん、そうして堕ちていくんだから」と歌う。
それは「世界征服」を追い求める中で、荒野を垣間見させるようなホラー映画みたいなポップの核心-すべての抵抗を退ける、容赦ない仕掛けだ。
キャッチーなコーラス「Girl!We're uping!/ Girl!We'ing down!が始まると、君はメタル音楽が、いつでも虹と子犬と魔人クトゥルフに関するものだったことを思い出すだろう。
メタル純粋主義者は、BABYMETALの異端ぶりが一つの「楽派」になったことに苛立つだろうが、誰もがメタルバンドの(註・様式が変化する)ツアーが永遠に続くのを知っている。
ハローキティのライターを掲げて楽しむのがベストだ。
―引用終わり―
この記者は、BABYMETALが「Fusion of J-POP & METAL」として物議を醸した2014年当時の様子を、今でも彼女たちの音楽性を紹介する常套句として使っている。
2016年にビルボード39位になったことも、毎年USツアーをやっており、シカゴは4回目になることも、藤岡神が逝去したことも、YUIMETALが脱退したことも書いてない。まるで、2014年と現在が直結しているような書きぶりだ。
確かに、今年のBABYMETALは原点回帰の三人組であり、デビュー時に欧米に与えた衝撃を再び与えようとしている。
この記者がメタルにはつきものだったといっている意味不明の箇所は、「虹」=Rainbow?「子犬」=若者?、「クトゥルフ」=魔神=METALLICAの歌詞に多用を指し、メタル全盛期の「楽しさ」を強調しているらしい。
その可否はともかく、メタルという癖の強いジャンルが、BABYMETALによって新しく、楽しい音楽としてリニューアルされ、これだけの人気を博しているという事態は、アメリカ人にとって、まだまだセンセーショナルな価値を持つ。その証明をBABYMETALはやっているのだ。