自由の価値(3) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日9月10日は、過去BABYMETAL関連で大きなイベントのなかった日DEATH。

BABYMETAL全米横断ツアーの合間に書き継ぐ「自由の価値」。
当ブログはBABYMETAL現象を機に、今起こっている日本や世界の音楽状況や社会状況に関する考察をするものですが、ベビメタとは直接関係ないし、ぼくをネトウヨ、レイシストだと思う方々は、パスしてくださいね。
みなさんもうご存知と思うが、『週刊ポスト』が9月13日号で「嫌韓ではなく断韓だ 厄介な隣人にサヨウナラ 韓国なんて要らない」というタイトルの特集を組み、それに対して内田樹氏、柳美里氏、深沢潮氏らが「ヘイトスピーチだ」「もう小学館には書かない」「連載を降板する」と批判し、小学館が謝罪するという「事件」があった。
この特集のPart 1は、①軍事(GSOMIA破棄) ②経済(韓国の「ホワイト国」除外)③スポーツ(東京五輪ボイコット)④観光(韓国人旅行者の減少)⑤芸能(韓流グループ)などの影響を分析したもので、Part2は、「怒りを抑制できない韓国人という病理」という見出しで、ソウル大学医学部・精神医学部の權俊壽(グォン・ジュンス)教授が理事長を務める「大韓神経精神医学会」が、2015年に「韓国人成人の半分以上が憤怒調節に困難を感じており、10人に1人は治療が必要なほどの高危険群である」(邦訳は中央日報日本語版より)というレポートを発表していたことを紹介し、それに関して論評した記事だった。
『週刊ポスト』を批判する人たちの主張は、この部分が明らかに韓国人に対する「民族差別」「ヘイト」だとするものだった。
また、これに関して毎日新聞は9月4日の社説で、「日本社会の一部にはびこる韓国人への偏見やヘイト感情におもねり、留飲を下げる効果を狙ったのではないか。だとすればさもしい姿勢と言わねばならない。(中略)徴用工問題や慰安婦合意をめぐる文在寅政権の対応は、確かに国家間の信義にもとる点がある。民主国家だから政治的な批判の自由は、最大限保障されなければならない。ただ、その範囲を超えて相手国民への差別につながるような言論は、メディアの責任として排除する必要がある。(後略)」
と書いた。
だが、これに対して、門田隆将氏、竹田恒泰氏、有本香氏らの言論人が、「謝罪する必要はなかった」と主張し、YouTuber のKAZUYA氏をはじめ、ネットでも同様の意見を述べるコメントや動画が相次いだ。
2019年、BABYMETALは再び「世界征服」を目指して進撃を始めたが、日本では、あいちトリエンナーレの「表現の不自由展その後」に続いて、言論の自由とは何かという論議が巻き起こっているわけだ。
この状況に関するぼくの意見は2つある。
まず、この「表現の自由、言論の自由」問題が、現在、ネットを主戦場として広く論議されていることはとてもいいことだと思う。前回書いたように、自由や人権をどう担保するかが、どんな政治体制を選ぶかの判断基準になるからだ。
次に、テレビやネットで「両陣営」が主張し合うこと自体、日本の言論の自由が保証されている証拠だということだ。正直言って『週刊ポスト』は切り取りのヌード写真が売りの一つで、大人のおもちゃやポルノDVDの広告も載っている商業雑誌である。「言論の自由」を巡って論陣を張るような「高尚な」雑誌ではない。こんなもの(失礼!)にまで文句をつけるなら、ヌードやポルノは女性差別なんじゃないの?っていう意見があっていい。
村西とおる氏は、この問題を巡る9月4日のAbema Primeで、「物議を醸すことが予見できないなら表現の自由なんて語れない」とキビシイ意見を述べられていたが、ぼくは、いちおう謝罪しつつも、当該号の回収はせず、近年まれにみる売り上げを達成した小学館は、大したものだと思う。
日本は言論の自由が保証された国なのだから、萎縮せずに、言いたいことを言い、表現したいことをやればいい。偏っていたっていい。人それぞれ価値観が異なるのだから。問題だと思うなら、言論で批判すればいいのだ。
売れりゃいい、批判されたらペロリと舌を出して謝るというのもアリだと思う。それが自由というものだ。カッコいいことばっかりじゃ資本主義社会を生き残れない。
ただし、言論ではなく、暴力や力関係や嫌がらせで、その人が意見を言ったり、表現したりする権利を奪おうとするのは間違いだ。それを許したら自由な社会じゃなくなる。
また、言論戦では、先入観じゃなく、客観的事実をもとに争うのが絶対条件だ。
今回問題になっている「大韓神経精神医学会」のレポートにいう「怒りを抑制できない」症状は「憤怒調節障害」ないし「間欠性爆発性障害」と呼ばれるもので、これまで韓国特有の病気とされた火病(ファビョン)とは異なる。火病は怒りを我慢し続けることによって息苦しさやうつ症状、パニック障害を引き起こす症状で、「憤怒調節障害」とは正反対の症状だ。ここを区別せずに論じる書き込み、コメントの類は、ヘイトだとする側も言論の自由だとする側も、『週刊ポスト』の記事をちゃんと読んでいない証拠だ。
まあ、ぼくも結構な頻度で事実関係の間違いを指摘されるので、“おまいう”なのだが。岡崎百々子とか、岡崎百々子とか、岡崎百々子とか(‘ω’;)
この件で想起されたのが、最近起こった二つの「事件」である。
韓国の集会は、「反日」「反文」両陣営とも音楽がつきもので、バンドの生演奏によるライブが行われたりもするのだが、8月15日の光復節の「反日」集会で、ステージ上のドラムセットにYAMAHAのロゴがあったため、急遽横断幕で隠してその部分にガムテープを貼ったという「事件」。

フリーライターの崔 碩栄さんが言論サイト「アゴラ」に寄稿した。


もうひとつは、アメリカ人モデルのシャーロット・ケンプ・ミュールさんが、旭日旗デザインのTシャツを着た写真をSNSにアップしたところ、韓国人から批判され、「私は日本語もできるし、あなたより歴史を知っている」と反論したところ、炎上し、彼女の恋人で、ジョン・レノンの息子のショーン・レノンが彼女を擁護すると、そのツイッターにまで数百件の嫌がらせコメントが書き込まれたという「事件」。

https://twitter.com/seanonolennon/status/1166948883408117762

旭日旗に関しては、東京パラリンピックのメダルの「扇」を象った放射状のデザインが旭日旗を思わせると言い出し、同時に韓国体育委員会が東京五輪委員会に対して、応援に旭日旗を使わせないよう要請し、当然ながら「この旗には何の政治的意味もないから持ち込みを禁止しない」として拒絶されるという「事件」も起こっている。
日本企業のロゴ、旭日旗に似た放射状のデザインを見ただけで烈火のごとく怒る。

これじゃ、SU-の「THE ONE」の後光もダメなのかな。


少しでも日本を擁護すると、その人の人権を無視し、言論の自由をつぶしにかかる。
こんな社会は、自由な民主主義といえるのか。
(つづく)