学ぶということ(1) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日8月20日は、2012年、Sug Live Battle@渋谷wwwに出演し、Sug、たむらぱんと対バンをし、2015年には、APOCRYPHA The Red Mass-Ⅱ@渋谷TSUTAYA O-EASTが行われた日DEATH。

終戦記念日の8月15日、ソウル・光化門広場の北側では「NO安倍/GSOMIA破棄」集会が行われていたが、南側では、目視で20万人にも及ぶ「反文在寅/親米・親日」集会が行われていたことが、SNSやネット放送を通して明らかになってきた。

https://youtu.be/NQPwCLKqk3M
7月1日以降、韓国および日本のメディアは「反日」側のみをセンセーショナルに報道し、ぼくら日本人もそういう報道を見て、「嫌だなあ」という感情をかきたてられてきた。
だが、やはり、というべきか、この集会を見る限り、多くの韓国民が、独裁国家北朝鮮との統合へひた走る文政権の異常な反日姿勢や、文政権支持グループによる「反日不買」運動の過熱に危機感を抱いていたことがわかる。
2017年1月、METALLICAのソウル高尺SKYドーム公演の前座としてBABYMETALが抜擢された。ぼくは、「か」「な」「だ」「ら」の四つに区切られたピットの、奇しくも韓国の輸入管理における日本の地域指定と同じ「だ」エリアにいた。


東京ドームに来ていた熱心な韓国人ファンがいたことは知っていたが、少なくともSKYドームの「だ」エリアにいた韓国人のBABYMETALに対する反応は冷ややかだった。
終演後、雪の降る中、親切にタクシーの乗り方を教えてくれたカップルに英語で感想を聞いてみると、「演奏は上手いけど、あまり好きじゃない」と言われた。「メタルじゃないから?」と聞くと、「あなたが彼女たちを好きなのは日本人だからでしょう」という答え。「いや、世界に挑戦しているニュースタイルオブヘヴィメタルだからだよ」と言うと「本当かな?」と怪訝な顔をされた。その時は、なんとなく韓国の若者には反日教育による「心の壁」があるように感じた。このブログでそう書いたら、「それはお前の嫌韓偏見だ」といった趣旨のコメントをいただいたりもした。
この時期は、朴槿恵大統領が弾劾されて失職し、釜山の総領事館前に日韓合意違反の少女像が設置されたために日本の駐韓大使と釜山総領事が一時帰国していた時期だった。
その後の選挙により文在寅大統領が選ばれると、不正輸出についての問い合わせに答えない、国際識別旗としての旭日旗を認めない、日韓請求権協定に反する戦時「徴用工」判決、レーダー照射を認めない逆ギレ問題、「慰安婦」合意に基づく財団の一方的解散など、日本政府と日本人の感情を逆なでする対応を繰り返し、ついには現在の事態に至った。
本当に大きな問題は、この間、韓国のメディアが、「日本=悪」という文政権の公式見解以外一切認めない「言論統制」状態に置かれたことではないか。
既存メディアだけではない。

今年3月、「共に民主党」の朴洸オン最高委員は、「“従軍慰安婦”は高給取りの売春婦だった」という歴史的検証をしているYouTubeの動画チャンネル9つを削除し、謝罪するよう、Googleコリアに要求した。
政権与党がメディアやネットに圧力をかけるなど、自由な言論を保証する民主主義国とは到底言えない。
ところが、最近韓国で『反日種族主義』(元ソウル大学教授・李栄薫著)という本がベストセラーになっているという。


内容は、いわゆる日帝時代に、日本人は土地を強制的に接収したこともないし、朝鮮人を差別的に扱ったこともなく、「強制連行された慰安婦」や「悲惨な徴用工」も作られたものであること、むしろ日本は朝鮮半島の近代化に貢献したこと、日本の敗戦・朝鮮戦争後、韓国は、日本とともに自由民主陣営の一員として繁栄してきたのであり、アメリカの軍事的プレゼンスとともに、日本の官民による経済支援、技術支援、貿易関係がその源泉だったという実証的研究で、「反日」が不毛で差別的な「種族主義」だと主張したものである。
これはWGIPを脱したぼくらが手にした知識とほぼ同じだが、韓国憲法前文にある「大韓民国臨時政府の法統」にある「日本=悪」という「設定」による歴史観とは真逆である。
だから、これを読んだ一般韓国民のツイートには、「今までこんなこと学校で教わったことがないので、とまどっている」といった意見が多いそうだ。
この本がきっかけになったのかどうかはわからないが、ここ最近の韓国のSNSでは、文政権の数々の失政により韓国経済がますます悪化したことや、「反日」が文政権の支持率向上や北朝鮮との統合に向けた仕掛けのひとつだと主張し、改めて「日本とは何か」を考え直し、発信する人たちが増えているように思う。
「ボイコットジャパン」が異様な盛り上がりを見せる中、あえて「日本こそ真の先進国」として日本のサービスやマナーの高さを紹介して、「そもそも韓国が貼り合える国ではない」と主張するSNSもあり、コメント欄が論争の場と化している。
日本が李氏朝鮮の「宗主国」だった清に勝ち、ロシアにも勝ち、アメリカに敗戦してなお「先進国」になったのに、韓国がそうなれなかったのはなぜなのか。
ぼくの考えでは、旧両班階級に由来する「学び方」の誤りにあったのではないかと考える。
李氏朝鮮時代、両班階級は「科挙」を目指した。
「科挙」は隋・唐以来の官吏登用制度で、中央官僚に抜擢されるには合格率数パーセントという難関だった。ちなみに文在寅大統領が司法試験に受かったときも、合格率は2.9%だったらしい。思想的にはともかく、確かに「秀才」だったのだ。
だが、問題は「科挙」で何が競われていたかだ。
「科挙」の試験科目は、儒教の「四書五経」や詩文、過去の判例の引用能力と文字および文章の巧みさだった。要するに自分の頭で考えるのではなく、丸暗記と小手先の美辞麗句の能力が競われていたのだ。
ハッキリ言って、こんな「秀才」が官僚になったら、前例主義を振りかざし、やたら抽象的・比ゆ的で、何を言っているのかわからない文章を書く奴ばかりになってしまう。
実際そうだったから、中国や朝鮮は西洋列強の進出という衝撃に対応できなかったのだ。
日本は、奈良・平安時代に遣隋使・遣唐使を派遣し、中国から様々なことを学んだが、こと「科挙」については採用しなかった。奈良・平安朝の貴族たちは漢籍や和歌に堪能だったが、そうした素養は政治家に求められる能力とは関係ないことを知っていたのだ。
では、本当に必要な、役に立つ「学び」とはどんなものか。
1853年、マシュー・ペリー提督率いるアメリカ海軍太平洋艦隊の蒸気船2隻を含む4隻の艦隊が、現在の神奈川県横須賀市浦賀沖に現れた。


江戸幕府は、ペリーの開港要求に対して1年回答を先送りにした末、翌1854年、日米和親条約を結んでしまう。そして、続く1958年、アメリカ人の治外法権を認め、日本には関税自主権のない日米修好通商条約も結んでしまう。その解消に明治政府は53年もかかってしまうわけだが、実はその裏で、欧米人には想像を絶することが起こっていた。
黒船来航からわずか数年のうちに、日本人は蒸気機関や蒸気船そのものを完コピしてしまうのだ。
それも、時計職人やちょうちん職人が競い合って、である。
(つづく)