メディアリテラシー(8) | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日8月6日は、1945年、広島に原爆が投下され、2014年にはBABYMETALがLady GAGA’s Art Rave@デンバー・ペプシセンターに出演し、2015年にはABC朝日放送「おはよう朝日です」に出演し、2016年にはRock in Japan 2016フェス@茨城県ひたちなか海浜公園に出演した日DEATH。

スーパースリッパの詳細がまだわからないので、とりあえず写真貼っときます。

 

南太平洋テニアン島の飛行場から飛来した米軍のB29が広島に原爆を投下し、十数万人の一般市民が虐殺されてから74年目の朝を迎えた。
さくら学院時代、他のメンバーが8月6日午前8時15分に黙とうを捧げる習慣がないことに驚いたSU-が、原爆記念日の意味を教え諭したというのは有名な話である。
ぼくら日本人は、決してこの日を忘れてはならない。

8月2日、日本政府が韓国を輸出管理上の優遇国から除外したことに対して、文在寅大統領は、すぐに長文にわたる声明を出した。
その中に、「加害者である日本が盗人猛々しく大口をたたく状況を決して座視しない。」という表現があったことが、多くの日本人の感情を逆なでにした。
ここの原文は、적빤하장(chŏk-ppan-ha-jang)で、漢字では「賊反荷杖」と記載する。
一部のメディアは、この単語を、ケンカを売るような「盗人猛々しい」と訳すのは間違いで、「開き直っている」「逆切れした」と訳すのが正しいといっている。
だが、インターネット韓日辞書サイトのKopediaで、「賊反荷杖」を調べてみると、第一義に出てくる訳語が「盗っ人猛々しい」であり、そのあとに「悪事を働いたにも関わらず開き直っていること。泥棒があべこべにむちを振り上げる。」とあった。
どの訳語を見ても、「盗人」「悪事を働いた」「泥棒」といった言葉が入っている。
文大統領の用語を借りれば、「どんな言い訳をしようが、文大統領は明確に日本を人格攻撃した」のである。
文大統領のこの発言について、佐藤正久外務副大臣は2日、BSフジの番組で「品の悪い言葉を使うのは正常ではない」と述べた。
ところがこの佐藤氏の発言に対して、韓国大統領府は「日本外務省の次官級の人物が大統領の発言に異を唱えるのは外交欠礼だ」と非難した。
世耕経済産業大臣も同じように非難されたことがあったが、これにも日本人の多くが違和感を覚えただろう。
日本人は、相手の地位がどうであろうが間違いは間違いとして指摘する。
ところが、韓国では正しいか正しくないかは問題ではなく、下位の人が上位の人に文句をいうことそれ自体が非難されるべきことだというのだ。
度し難い儒教的身分感覚。
以前、1948年に文部省が執筆した『民主主義』(角川ソフィア文庫123)を紹介したが、その中には「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」という福沢諭吉の言葉が、明治時代から変わらぬ「民主主義の根本精神」として挙げられている。
事実か事実でないか。正しいか正しくないか。
そこから目を背けては、民主主義は成立しない。
では、文大統領の言う通り、日本は「盗人」「悪事を働いた」「泥棒」なのか。
8月6日の広島、8月9日の長崎への原爆投下によって、大日本帝国政府は、連合国によるポツダム宣言を受け入れ、降伏した。
戦後、ぼくら日本人はWGIPによって米国の戦争責任を追及することや再軍備を禁じられる一方、自由主義陣営の一員として、米国と同盟を結び、その安全保障体制の中で、ひたすら「上を向いて」経済復興に努めてきた。
そのおかげで、今日のぼくらの生活がある。
かつて法律上同じ国だった朝鮮半島について、戦後の日本は大韓民国を唯一の正統政権と認め、1965年の日韓基本条約と日韓請求権協定で、現地に残したインフラをすべて放棄しただけでなく、有償・無償・民間合わせて8億ドルの経済協力をした。


その後も政府開発援助(ODA)や、民間企業の技術供与などを行って、インフラの整備や経済発展を支援してきた。電気・電子産業も、鉄鋼も、船舶も、自動車も、インスタントラーメンも、化粧品も、サブカルチャーも、韓国経済を支える多くの産業分野が、日本企業との提携・技術協力によって発展した。
例をあげてみよう。


●電気・電子産業
亜南電器←カラーTV・オーディオ製品技術←松下電器産業から
金星社、三星電子←VHS方式VTRの特許および製造技術←日本ビクターから
韓国電子←TV/オーディオ用バイポーラ、IC←東芝から
三星半導体←IC製造技術←シャープから
ロッテ産業←高性能乾式複写機←キャノンから
現代電子←VTR技術←ソニーから
金星通信←X線診断装置・超音波診断装置の製造技術←東芝から
●鉄鋼・機械
浦項製鉄所=現POSCO←新日鉄(現・新日鉄住金)から
江産産業←上下水道用バルブの製造技術←久保田鉄工から
起亜機工←NC工作機械の製造技術←日立精機から
●船舶・自動車・鉄道
双龍重工業←船舶用ディーゼルエンジン←ヤンマーディーゼルから
韓国重工業←船舶用エンジン←日立造船から
現代←ポニー←シャシー、サターン・エンジン←三菱自動車から
起亜自動車←プリサ、ボンゴ←マツダから
新進自動車=大宇←スズキから
ソウル地下鉄一号線←日立車両から
●農業・食品・化粧品
三養食品←インスタントラーメンの製法←明星食品から
ジャリア←化粧品の製造技術←小林コーセーから
第一製糖←製糖工場の自動化←日本製糖から

このほかにも、韓国で一般的なリンゴの品種である「プサ」は、日本の「富士」の韓国語読みだし、キムチの主原料である白菜も、原産は地中海地方であり、自然状態では結球しないため、愛知県の野崎徳四郎氏が20年かけて品種改良し、大正時代(=日韓併合時代)に日本や朝鮮に広めたものである。
サブカルチャーの分野でも、先日突如中止になった「ジサン・ロックフェス」を主催していたイエローラインは、元々「仁川ペンタポート・ロックフェス」のブッキングを担当していた会社で、フジロックを主催する日本のスマッシュと提携していた。
韓国アニメも、1970年代から東映動画などの日本のアニメ会社の下請けとして技術移転されて発展したが「テコンV」は「マジンガーZ」の、「銀河艦隊地球号」は「宇宙戦艦ヤマト」のパクリとして有名である。
韓国は、こうした政府間、民間の資金協力、技術協力によって発展・成長してきた。
だが韓国では、こうした日本の支援や協力を、国民の目から隠す「日本隠し」が常態化し、「反日」をテコに民族主義が鼓舞されてきた。
文政権はそれを増幅し、日本こそ「悪」であり、日本の技術協力を受けてきた国内企業や反共保守派をも、「親日派」「土着倭寇」として迫害している。
不正事案があったという事実にもとづき、輸出管理を厳格化するだけなのに、取り締まり体制の改善は一切せず、国内企業が困るのをしり目に「戦犯国の経済侵略だ」「全面戦争だ」「二度と負けない」と激烈な言葉で国民を煽り立て、日本から離間することを促進しているのは、一体何のためなのか。
ぼくは、今回の措置に対する韓国の過剰反応を、国民性とだけ言っていられないと思う。
先週土曜日に民労総などの主催で行われた「ロウソクデモ」(参加者約5000人)のスローガンは、「NO ジャパン」を通り越して、「GSOMIA破棄」になった。
GSOMIAを破棄して一番利益を得るのは誰か。
逆に、日韓が一致協力して国連の制裁を厳格に実行したら困るのは誰か。
文大統領は5日、首席補佐官会議で、南北経済協力で平和経済が実現すれば、われわれは一気に日本の優位に追い付き、経済強国になれる」「今回のことを経て、平和経済が切実であることを再確認できた」と述べたという。
これはもう、カミングアウトと言っていい。


だが、「平和経済」など幻想に過ぎない。人口2500万の北朝鮮のGDPは鳥取県とほぼ同程度(失礼)で、2018年はマイナス4.1%の成長率だった。単純計算しても、韓国の一人当たりGDPは、合併した瞬間、一気に三分の二になる。こんなものを抱え込んで、「経済強国」になれるはずがない。

本当にそれでいいのか、韓国人。
感情のざわつきを抑え、そこを読み取れるかどうか。
ぼくらのメディアリテラシーが問われる。
(この項終わり)