メディアリテラシー(1) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日7月25日は、2017年、5大キツネ祭り in JAPAN 銀キツネ祭り@Zepp Divercityが行われた日DEATH。

ぼくらメイトは、愛するBABYMETALが、日本のテレビには全く出ないことに慣れっこになっている。
『Metal Resistance』が坂本九以来53年ぶりに米ビルボード200のトップ40以内に入り、東京ドームに11万人を動員した2016年でさえ、NHK紅白歌合戦に出場しなかったことについて、大方のメイトは、これこそ広告代理店や芸能事務所と結びついた不透明な利権構造の「証拠」であり、それに組み込まれなくてよかったという風に解釈していると思う。
BABYMETALの人気を支えているのは、テレビではなくインターネットである。
2013年のサマソニで撮られたメタリカとのツーショット写真がSNSで拡散され、YouTubeの「ギミチョコ!!」MVとそれに対する欧米人インフルエンサーのリアクション動画が話題になって1000万件単位の視聴件数になったことが、2014年の初欧米ツアーの成功につながった。
他の「アイドル」とは一線を画し、テレビ利権に組み込まれることを拒否して、インターネットでの告知と、卓越した演奏力のライブをコア・コンピタンスとするBABYMETALの在り方は、全く新しいアーティスト戦略であり、ライブハウスを主戦場とするラウド系アイドルというフォロワーをも発生させている。
というか、CDが売れない時代にあって、「売れる」ことではなく、固定ファン層による継続性を目指すアーティストにとって、高い参入障壁を科す従来のテレビ利権構造に参入するメリットは何もない。
そして、テレビ「アイドル」ではなく、そういう“志ある”アーティストを支援するファンのマインドは、2014年に朝日新聞自ら捏造を認めた「従軍慰安婦強制連行」報道、モリカケ、都議選のキリトリ映像などなど、いわゆる反安倍政権報道を繰り返すオールドメディアを「マスゴミ」と呼ぶ層と重なっている。


ぼくも地上波テレビをほとんど見なくなって久しいし、新聞は仕事がら読んでいるが、その情報量の少なさや記者の文章の劣化にあきれ果てている。出来事の全体像を補足するためにはネットの情報で捕捉しないと話にならない。
このブログは、一人のBABYMETALファンのブログに過ぎないが、ライブレポートや運営体制や新譜の感想だけでなく、BABYMETALの活躍を、今、日本と世界で起こっている社会現象としてとらえ、さまざまな視点から考察するというスタンスをとっている。
形式的には、1記事あたり平均3,000字という長文、しかも、社会思想、サブカルチャー史、日本文化など、関連するテーマを延々と連載するのが特徴である。
短い文章が身上のツイッターや会話文のLine、写真主体のインスタグラムとは真逆に、ガッツリした文章主体という、イマドキ流行らないブログを始めた当初、読んでくれる人がいるのかなと思っていたが、現在でも毎日数千件、時には1万件を超えるアクセスがある。
長い文章でなければ表現できないというのは、ぼくのコミュニケーション能力の拙さに由来するわけで、申し訳ないと思うのだが、このように日本中に文章をちゃんと読み込んでくれる方がいる。本当にうれしい。ありがとうございます。
手前みそだが、文章を書くにあたって、ぼくは、誤読を防ぎ、文意を効果的に伝えるために「てにをは」や文章の位置、副詞や形容詞の用い方などに、けっこう気を使って推敲している。
思いが強すぎて書き過ぎだな、と思う文章や語句を後になって和らげたりもしている。
ネットニュースやSNSも含め、メディアのそれぞれには形式があり、文法があるわけだが、それぞれを正確に読み取り、「フェイクニュース」を見抜き、正しく反論するという能力は、結局、日本語の文章をきちんと読み取るところからしか育たないと思う。
何度も書いているが、こういう長文ブログを始めた動機は、SU-が「ヘドバンギャー!!」の「もう二度と戻“ら”ない」と「もう二度と戻“れ”ない」のニュアンスの違いを本当に正確に歌っていたことにインスパイアされたからだ。ポートメッセなごやのMOAもそうだった。


流行りのメディアリテラシーというのは、コンピュータの操作法ではなく、まずもって微妙な日本語のニュアンスを正確に読み取る国語力のことだと思うのだ。
それで、今回はぼくが子どもたちのために作ったメディアリテラシーのテキストを公開して、「フェイクニュース」に惑わされないためにどういう授業が必要かを考えてみたい。
---------------------------------------------------------------------

次の資料1~4をよく読み、設問に答えなさい。


資料1.テレビ朝日『羽鳥(はとり)慎一(しんいち)モーニングショー』2月14日放送
競泳(きょうえい)の池江璃花子(いけえりかこ)選手(18)が白血病(はっけつびょう)であると発表したことに対して、桜田オリンピック・パラリンピック担当大臣が12日、「(1)がっかりしている」と発言し、翌13日「なぜ、騒(さわ)ぎになっているか理解できない」としながらも、「配慮(はいりょ)を欠いたと思うので、おわびをし、撤回(てっかい)する」と述(の)べたというニュースが流れた。
これを見て、コメンテーターの玉川(たまがわ)徹(とおる)氏は、「理解できないっていうのが理解できないですよ。大臣の資質(ししつ)とかそういう問題じゃないんじゃないかなと思います」として、「なぜ、不適切な発言を連発するか自分ではわからないということですから、なぜ、こうやって騒(さわ)ぎになっているのかもわからないということでしょ」と指摘(してき)した。
さらに「よく野党が何か問題があるとすぐにやめろやめろっていうのは、どうかと思っていたんだけど、(2)今回は大臣やめろとか、そういうレベルじゃなくて、政治家としてこの人続けていいのかなと思います」とコメントした。

資料2.ヤフーニュース 2月14日配信
見出し:(3)テレ朝玉川徹氏、不適切発言連続の桜田五輪相に大臣ヤメロのレベルでない。政治家を続けていいのか

資料3.NHK
<2月12日放送分> 
タイトル:池江選手・白血病公表 五輪担当相「金メダル期待の選手 元気な姿見たい」
アナウンサー:桜田オリンピック・パラリンピック担当大臣は、記者団に対し「金メダル候補(こうほ)で、日本が本当に期待している選手なのでがっかりしている。早く専念(せんねん)して頑張(がんば)ってもらいたい。また、元気な姿を見たい。1人、リードする選手がいるとみんなつられて全体が盛(も)り上がるので、その盛(も)り上がりが、若干(じゃっかん)、下火(したび)にならないか心配している」と述(の)べました。

<2月13日午前放送分>
タイトル:池江選手・白血病で五輪相「がっかり」発言 国民代表「大臣の言葉か罷免(ひめん)を」アナウンサー:競泳(きょうえい)の池江璃花子選手が「白血病」と診断(しんだん)されたことを明らかにしたのを受けて、桜田オリンピック・パラリンピック担当大臣がきのう「がっかりしている」などと述べたことに対し、(4)国民民主党の玉木代表は「大臣がかけることばなのか」と批判(ひはん)し、桜田大臣を罷免(ひめん)するよう求めました。

<2月13日午後放送分>
タイトル:池江選手・白血病 五輪相『がっかり』発言を撤回(てっかい) 辞任(じにん)は否定(ひてい)」
アナウンサー:桜田オリンピック・パラリンピック担当大臣は、競泳の池(いけ)江(え)璃(り)花子(かこ)選手が「白血病」であると公表した際、「がっかりしている」とした発言が批判(ひはん)されたことに対し、「なぜこれほど騒ぎになっているか理解できない」としながらも、配慮に欠けていた」として陳謝(ちんしゃ)し、発言を撤回(てっかい)すると述(の)べました。しかし、野党(やとう)などが求める大臣の辞任(じにん)については否定(ひてい)する考えです。

資料4.産経(さんけい)新聞2月14日記事
桜田オリンピック・パラリンピック担当大臣の2月12日発言の全文を書き起こし掲載(けいさい)。
「本当に、そう、金メダル候補(こうほ)ですからねえ。日本が本当に期待している選手ですからねえ。

(5)本当にがっかりしております。やはり、早く治療(ちりょう)に専念(せんねん)していただいて、頑張(がんば)っていただきたい。また元気な姿を見たいですよ。そうですね。
いやあ、日本が誇(ほこ)るべきスポーツの選手だと思いますよね。われわれが本当に誇(ほこ)りとするものなので。最近水泳が非常に盛り上がっている時でもありますし、オリンピック担当大臣としては、オリンピックで水泳の部分をね、非常に期待している部分があるんですよね。
一人リードする選手がいると、みんなその人につられてね、全体が盛り上がりますからね。そういった盛り上がりがね、若干(じゃっかん)下火(したび)にならないかなと思って、ちょっと心配していますよね。
ですから、われわれも一生懸命(いっしょうけんめい)頑張(がんば)って、いろんな環境(かんきょう)整備(せいび)をやりますけど。とにかく治療(ちりょう)に専念(せんねん)して、元気な姿を見せていただいて、また、スポーツ界の花形(はながた)として、頑張(がんば)っていただきたいというのが私の考えですね。」

設問1(配点5点)
資料1の『羽鳥慎一モーニングショー』2月14日放送分の(1)「がっかりしている」は、次のどれに一番近い感じを受けますか。
ア.大切な時期に病気になった池江選手がかわいそうで、残念(ざんねん)だ
イ.金メダルが一個減(へ)ったので、税金からまかなわれる育成(いくせい)資金(しきん)を損(そん)した
ウ.国のために金メダルを取るのが選手の使命なのに、病気になるなんてダメな奴だ
エ.大臣として金メダルを期待していたのに、池江選手には失望(しつぼう)した

設問2(配点5点)
資料1の(2)今回は大臣やめろとか、そういうレベルじゃなくて、政治家としてこの人続けていいのかなと思いますという玉川(たまがわ)徹(とおる)氏(し)のコメントは、どの報道(ほうどう)にもとづく発言ですか。次の中から選びなさい。
ア.NHK2月12日放送分
イ.NHK2月13日午前放送分
ウ.NHK2月13日午後放送分
エ.産経新聞2月14日記事

設問3(配点5点)
資料2の(3)テレ朝玉川(たまがわ)徹(とおる)氏、不適切(ふてきせつ)発言(はつげん)連続(れんぞく)の桜田五輪相に大臣ヤメロのレベルでない。政治家を続けていいのかは、事実を報道していますか、それともウソですか。
ア.事実 イ.ウソ

設問4(配点10点)
資料3の(4)国民民主党の玉木代表は「大臣がかけることばなのか」と批判(ひはん)し、桜田大臣を罷免(ひめん)するよう求めましたとありますが、これは事実にもとづいた批判・意見ですか。
解答らんに20字以内であなたの考えを書きなさい。

設問5(配点5点)
資料4の(5)本当にがっかりしておりますは、次のどれに一番近い感じを受けますか。記号で答えなさい。
ア.大切な時期に病気になった池江選手がかわいそうで、残念(ざんねん)だ
イ.金メダルが一個減(へ)ったので、税金からまかなわれる育成(いくせい)資金(しきん)を損(そん)した
ウ.国のために金メダルを取るのが選手の使命なのに、病気になるなんてダメな奴だ
エ.大臣として金メダルを期待していたのに、池江選手には失望(しつぼう)した
----------------------------------------------------------------------------------
(つづく)