現代の神話(1) | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ
本日6月25日は、2014年、「ギミチョコ!!」MVのYouTube再生数が1000万回を突破し、2017年には、KORN US ツアー@ナンパFord Idaho Centerが行われ、「ギミチョコ!!」終盤にKORNのヘッドことブライアン・フィリップ・ウェルチ(G)と帯同トレーナーDon-V氏が乱入し、ステージ上で共演した日DEATH。

BABYMETALの“新曲”として、「PA PA YA!!」という曲がリークされたが、これは2017年10月27日にアップされたUnikitty(@カートゥーンネットワーク)のテーマソングではないか。https://www.youtube.com/watch?v=7797lHG6XBI
あの頃はまだ、YUIMETALの欠場~脱退や藤岡幹大神の逝去など、考えもしなかった。
むしろ、上半期に米国ワーナー系のプロダクションでBABYMETALのアニメが制作されるとの公式発表があり、KOBAMETALも参画するとのことだったので、それとの関係はどうなっているのか、メイトの間に?が広がっていた頃だった。
「Elevator Girl」と同じようなデザインの画像もリークされているが、これは28日から始まるツアー初日に新曲として配信される可能性が高い。


もちろん、それが本当ならアニメのOPとして使われる短いものではなく、振り付けを含めてライブ演奏用になっているだろうし、おそらくYUIMETAL脱退により、再編曲/再録音され、別物になっているだろう。
これで3rdアルバムに収録されると推定される曲は、「In the Name of」「Distortion」「Elevator Girl」「TATOO」「Star Light」「PA PA YA!!」の6曲となった。あと5曲ないし6曲がまだ見ぬまったくの新曲となるわけだが、それらは横アリで披露されるのか。
いずれにせよ、あと3回寝たら横アリ初日である。
スケジュールをおさらいしておこう。
●6月28日 横浜アリーナ
BABYMETAL AWAKENS THE SUN ALSO RISES
開場17:30開演19:00
●6月29日 横浜アリーナ
BABYMETAL AWAKENS THE SUN ALSO RISES
開場15:00開演16:30
●6月30日 UK・グラストンベリー
Glastonbury Festival
現地時間6月30日14:35~15:15/日本時間7月1日22:35~23:15
●7月2日 UK・ロンドン O2 Academy Brixton
BABYMETALロンドン公演 Guest AMARANTHE/ SLEEP TOKEN
現地時間7月2日19:00/日本時間7月3日03:00 
●7月6日 ポートメッセなごや
BABYMETAL ARISES BEYOND OF THE MOON    Legend-S-
開場17:30開演19:00
●7月7日 ポートメッセなごや
BABYMETAL ARISES BEYOND OF THE MOON    Legend-S-
開場16:00開演17:30
ライブ・ビューイング
全国40会場 開演17:30
https://liveviewing.jp/contents/legend_m/#venue_list

6月末から7月初旬にかけてのライブ日程は、2019年ワールドツアーの第一ステージという位置づけで、名づけて「日英弾丸ツアー」である。
6月28日~29日は、大阪でG20サミットが開催され、世界各国の首脳が日本に集まる。
全く同日程の横浜で2019年のBABYMETALが始動し、各国首脳の離日とともにUKへと飛び立つ。
以前も書いたが、横アリ2日目終了後はすでにロンドン直行便がないので、翌6月30日早朝発とすると、12時間の飛行時間を経ても、“デロリアン効果”により6月30日早朝にロンドンに着くが、グラストンベリー会場までは5時間もかかるので、到着はギリギリの日程になる。テロ対策は厳重だろうし、飛行機が時間通りに出発できるかどうか。
UK首脳が乗る特別便に同乗するなら別だが、まさかそんなことは…。
ロンドン公演終了後からLegend-S-ポートメッセなごや初日までも、中1日しか余裕がない。
「日英弾丸ツアー」は文字通りVIP並みの超過酷なスケジュールだ。
まあBABYMETALは現代において神話を創っているのだから仕方ないか。

陳寿『三国志東夷伝倭人伝』(『魏志倭人伝』)によると、3世紀後半、倭国には卑弥呼という女王が治める邪馬壹国という国があったという。
「倭人は帯方郡の東南、大海の中に在る。山島に依って国邑を作っている。昔は百余国あり、漢の時、朝見する者がいた。今、交流の可能な国は三十国である。
(中略)奴国から東に行き不弥国に至る。百里。
(中略)不弥国から南、投馬国に至る。水行二十日。
(中略)投馬国から南、邪馬壹国に至る。女王の都である。水行十日、陸行ひと月。
(中略)男子はおとな、子供の区別無く、みな顔と体に入れ墨している。
(中略)男子は皆、結った髪を露出しており、木綿で頭を縛り付けている。その着物は横幅が有り、ただ結び付けてつなげているだけで、ほとんど縫っていない。婦人はおでこを髪で覆い、折り曲げて結っている。上敷きのような衣をつくり、その中央に穴をあけ、そこに頭を入れて着ている。
(中略)稲やカラムシを栽培し、養蚕する。紡いで目の細かいカラムシの布やカトリ絹、絹綿を生産している。その土地には牛、馬、虎、豹、羊、カササギがいない。兵器には矛、盾、木の弓を用いる。木の弓は下が短く上が長い。竹の矢は鉄のヤジリであったり、骨のヤジリであったり。
(中略)倭地は温暖で、冬でも夏でも生野菜を食べている。
(中略)真珠や青玉を産出する。その山には丹がある。
(中略)その国は、元々は、また男子を王と為していた。居住して七、八十年後、倭国は乱れ互いに攻撃しあって年を経た。そこで、一女子を共に立てて王と為した。名は卑弥呼という。鬼道の祀りを行い、人々をうまく惑わせた。非常に高齢で、夫はいないが、弟がいて国を治めるのを助けている。王となってから、まみえた者はわずかしかいない。侍女千人を用いるが自律的に侍り、ただ、男子一人がいて、飲食物を運んだり言葉を伝えたりするため、女王の住んでいる所に出入りしている。宮殿や高楼は城柵が厳重に作られ、常に人がいて、武器を持ち守衛している。
(中略)卑弥呼は死に、冢を大きく作った。直径は百余歩。徇葬者は男女の奴隷、百余人である。さらに男王を立てたが、国中が不服で互いに殺しあった。当時千余人が殺された。また、卑弥呼の宗女、十三歳の壹与を立てて王と為し、国中が遂に安定した。張政たちは檄をもって壹与に教え諭した。」
この邪馬壹国が九州なのか、大和なのか、はたまた最近有力な徳島なのかはわからない。
また、『古事記』や『日本書紀』には、邪馬壹国やその他の国の名も、卑弥呼や壹与の名も一切記載されていない。唯一、『日本書紀』で三韓征伐を行った神功皇后紀39年(西暦239年)に、
「魏志によると、景初3年6月、倭の女王は使いを帯方郡に送り、魏への朝貢を申しでて、洛陽に至ったという」という記述があるだけである。
これは明らかに『魏志倭人伝』のことであり、『日本書紀』の編者が邪馬壹国や卑弥呼のことを知っていたという証拠である。にもかかわらずはっきりした記載がないということは、かつて魏と交流していた「女王」がいたこと、それを「応神天皇の母」である神功皇后に擬したかったという事情を物語っている。
以前検証したが、『日本書紀』で「応神天皇」から「雄略天皇」―「継体天皇」―「欽明天皇」へと連なる系譜は、秦氏の族長が出世していく過程の記述と重なっている。


秦氏といえば稲荷信仰・八幡信仰の元締めであり、INRI=キツネ様や飛翔する八面体のご神体へとつながるから、BABYMETALと縁が深い。
とはいえ、720年に成立した『日本書紀』は、乙巳の変(大化の改新)と壬申の乱を経て、政権を担っていた藤原家に都合よく書かれたフィクションであり、これらの天皇が実在したのかどうかはわからない。
しかし、『日本書紀』編纂中に死去した持統天皇のイメージを反映したのか、「継体天皇」王統の正統性の源(5代前)である「応神天皇」の「母」のイメージを反映したのか、あるいは『魏志倭人伝』の記述どおり、2世紀に実在した「女王=卑弥呼」を反映したのかはともかく、日本の始原には、天照大神という女性太陽神がいたという神話が形成されたのだ。
そして、かつて実在した女性太陽神=天照大神が卑弥呼だとすると、十三歳でその跡を継いだという宗女壹与に当たるのは、同じ名を持つ豊受大神になる。
(つづく)