Rock am Ring大勝利! | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

―May the FOX GOD be with You―
★今日のベビメタ
本日6月2日は、2016年スイス・プラッテルン公演@Z7が行われ、2018年には、ドイツ・ニュルンベルク@Zeppelinfeldで行われる「Rock im Park 2018」に出演(日本時間6月2日(土)21:40~22:25)する日DEATH。

いやいやいや。とんでもない観客動員数だった。ITCHIE-METALさんとPAPIMETALさんが開演予定時刻10分前の日本時間6月1日23:00にアップした写真を見れば一目瞭然。
Sonisphere 2014やReading 2015、Download UK2016とほぼ同等に見えるから、5~6万人規模。


しかもほとんどの肩がベビメタTシャツを着ていなかったとの証言もある。つまり、BABYMETALを初めて見る観客が多かったのである。
2015年のROCKAVARIA(ミュンヘン@Olympiapark)や、ROCK IM REVIER(ゲルゼンキルヒェン@Veltins Arena)では、YouTubeが普及していない(と言われていた)ため、「BABYMETAL DEATH」の演奏が始まっても空き地が目立っていたし、ライブ途中でビールもしくは水のボトルを投げつける観客もいたことがちゃんとファンカム映像に残っている。
ドイツでは2014年のケルン、2015年のベルリン、フランクフルト、2016年のケルン、シュトットガルトなど小箱でのライブが多かった。
それが今年はこの動員力。前列は圧縮がキツく、ヨーロッパのフェスでここまで盛り上がるのはスゴイ!とのこと。終了後もドイツらしく「BABYMETAL!」のシュプレヒコールが鳴り響いていたという。金曜日のセカンドステージで最も動員数が多く、観客に衝撃を与えたということだろう。メタル大国ドイツは、まだまだ攻めていかねばならない。
<セットリスト>
1.In the Name of
2.メギツネ
3.ギミチョコ!!
4.TATOO(SU-ソロ)
5.Distortion
6.KARATE
7.Road of Resistance
メンバー:SU-METAL、MOAMETAL
ダンスの女神:MINAKO神、MINAMI神
神バンド:ギター(下手大村神、上手ISAO神)、ベース(BOH神)、ドラムス(青山神)
なんといっても下手藤岡神の位置にUSツアーは参加できなかった大村神が入り、しかもESPのSNAPPER7弦藤岡モデルを持っていた

。それ自体感動的だったが、ライブが始まり、その写真がアップされたとたん、「大村さん、藤岡さんのギター使ってる」というコメントツイートが、わずか数分のうちに何十本もあがってきた。みんな、大村神の思いを知っているのだ。そのことに、まず胸が詰まる思いがした。

YUIはやはり欠場で、ダンスの女神はUSツアーと同じ、MINAKO神とMINAMI神。
セットリストは、USツアーと変えてきた。
Dark Sideの「紙芝居」に続く1曲目「In the Name of」。

4人はほぼ板付きの状態で、演出もUSツアーと同じく、錫杖をトントンし、ときおり観客へ向けて動かすだけ。やっぱり何となく間延びしている。
曲が終わり、4人が後ろを向いてマスクを外すと「キーツーネーキーツネー私はメギツネー…」の声。
2曲目は「Distortion」ではなく「メギツネ」だった。

MOAの「ソレ!ソレ!ソレ!ソレソレソレソレ!」や「コンコンコンココンコンココン!」の声がよく通る。
ブレイクでのSU-の煽りは、「ヘイ!Rock am Ring!グーテンターク!Are you ready to jump?  I can’t hear you!Are you ready? 1,2,1,2,3Jump!」というもの。
やっぱり「メギツネ」はキラーチューンだ。一気に会場がBABYMETAL色に染まり、ボルテージのあがった観客たちが踊り出す。早くもサークルピットができ、着ぐるみを着た観客が観客の頭上を運ばれていく。
曲終わり凄い歓声。
「Give me…Give me…」のSEに、観客が「Chocolate!」と答える。
3曲目「ギミチョコ‼」。女性客から悲鳴のような歓声が上がる。
Dark Side 仕様のこの曲は、ステージ前面にMOAと両ダンス神が並び、ド迫力のダンスをするところがポイント。MOAは「あたたたたーた~ずきゅんどきゅん」まで、ニコニコ顔でScreamする。やっぱりこの曲もキラーチューンである。サークルピットは4~5か所に増え、いたるところでクラウドサーフが起こっている。しかし、着ぐるみ多いなあ。
藤岡モデルを持った大村神の渾身のソロ。思わず「行け!」と叫んでしまう。
後半、ステージ上にダンスの女神とMOAが並ぶところも壮観である。
4曲目、SU-ソロの「TATOO(仮)」。MAGENDA 360°Live Streamでは「Untitled」となっていた。まだ正式名称ではないのだろう。

しかし、なんかイントロがカッコよくなっているぞ。大村神のリフの細かいニュアンスによって、ダークさが増しているのだ。SU-のダンスもUSツアーよりサマになっている。同じ譜面のはずなのに、間奏部のダブルストップソロも大村神は、細かくニュアンスをつけて弾いている。クールなLeda神もカッコいいけど、派手なアクションでアピールしながら、とんでもないフレーズを弾く大村神は本当にカッコいいなあ。
5曲目、満を持してという感じで新曲「Distortion」。

USツアーのように、ハウリング音の中、ドラムーDjentなギターリフが響き、不穏な雰囲気を醸し出す部分はとばして、「Wow Wow Wow Wow…」というコーラスが遠くから聞こえてくるところからイントロが始まる。ISAO神のDjentなリフはやはりへヴィ感があっていいなあ。
Rock on the Rangeでやったように、間奏部の手拍子のところで、SU-は「Rock am Ring!Clap with us! Scream and Shout!」と煽り、「Sing! Wow Wow Wow Wow」とシンガロングさせる。だがUSツアーと違って、観客はまだ「Distortion」になじみがないのか、シンガロングの声は大きくはない。やっぱりまだYouTubeが普及していないせいなのか。
というか観客は巨大なサークルピットに夢中である。ぐるぐる回っている。曲終わりには大きな歓声。肩車されている女性客、男性客。みんなニコニコである。
6曲目「KARATE」。
やっぱり名曲である。ISAO神が入ったことで、リフがDjentっぽくなった。それがまたこの曲に、シリアスな重みを付け加えている。
間奏部の小芝居は、小芝居には違いないが、BABYMETALの現状を表すリアリティがある。
日本人と幾分か共通する性格を持つと言われるドイツ人の観客も、このドラマ性が本当に好きみたいだ。信じられない数の観客席が、傷ついたMOAの演技を見つめ、決然と踊り出すところで拍手をする。見ているぼくも魂の共鳴を感じる。
「BABYMETAL!」のシュプレヒコールの中、
7曲目「Road of Resistance」のイントロが始まる。
「1234!」で曲が始まると、2016年メトロックのような巨大サークルピットが動き出し、観客席は渦と化す。


大村神とISAO神による魂のこもったギターソロの後のシンガロング。
これがRock am Ringのハイライトだった。
SU-が何も言わないのに、ドイツ人たちは「Wow Wow Wow Wow」と自然に歌い出した。というか、観客が歌い出したので、SU-は一瞬驚いたような表情から微笑みを浮かべそのまま耳を澄ませた。大村神はニコニコし、「そうだよ!これだよ!」というような表情をうかべる。MOAは一瞬、胸が詰まったような顔になるが、後半はよく通る声で「Wow Wow Wow Wow…」と歌い続けた。
正直、コンディションは悪かった。開演数時間前は豪雨。それでも観客たちはBABYMETALの登場を待って立ち尽くしていた。その結果、観客席は5-6万人に膨れ上がった。Download 2016と同じだ。
それほどドイツ人観客はBABYMETALを待望していたのだ。
SU-のコンディションは、ここ最近なかったほど悪かった。おそらく寒かったためだろう。途中、何度かピッチを外した。だが、それ以上に、日本のロックフェス会場と同等以上にヒートアップしていたドイツ人観客の熱気に驚いた。
明日はニュルンベルクZeppelinfield。

かつてナチス党大会が行われ、リーフェンシュタールが映画にした、あの場所にBABYMETALが立つ。

歴史的瞬間である。