APOCRYPHAのイラスト | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

―May the FOX GOD be with You―

★今日のベビメタ
本日5月28日は、過去BABYMETAL関連で大きなイベントのなかった日DEATH。

先週、10月発売予定のグラフィックノベル『APOCRYPHA:THE LEGEND OF BABYMETAL』の最初の1画面が公開された。
出版元のZ2コミックスでは、最新情報を自社サイトやSNSで随時公開していくとしていた。BABYMETALのオフィシャルツイートも紹介しているから、このイラストはファンが勝手に作ったものではなく、公式なものである。


描いたのはウィニペグ在住のカナダ人イラストレーター、GMB Chomichuk氏。
15歳のとき、マニトバ・ヤング・ライターズアワードを受賞し、2011年にはマニトバ挿画大賞を受賞、2012年にはカナダのSF大賞であるAurora Awardsで、ベスト・グラフィックノベル賞を受賞している。
自身でAlchemical Pressを主宰し、ファンは彼を言葉と絵の錬金術師と呼ぶらしい。
作品をネットで見てみただけだが、カイ・ニールセン、エドマンド・デュラック、アーサー・ラッカム、ハリー・クラークといったギフトブック(豪華本)の黄金期に活躍したイラストレーター=挿絵画家の系譜をひく、幻想的で、デザイン性の高いイラストを描いている。アメコミ風でもあるが、わが日本の大友克洋や星野之宣の影響も感じられる。


BABYMETAL神話を描く『APOCRYPHA:THE LEGEND OF BABYMETAL』の作者としてはベストだろう。

いくらなんでもあの「紙芝居」がそのまま出版されるわけではないことがこれではっきりした。
さて、問題はこのイラストの解題である。
下方に描かれた三人のシルエットは、明らかにBABYMETALを表しており、真ん中がSU-、左がMOA、右がYUIに見える。
背景は日本の神社のように見え、階段の上には、巨大な人物が4人描かれている。
これもよく見ると女性のようで、着ている黒く見えるフード付きケープがちっとも日本的じゃないので、ギリシアの女神のようにも見える。
画面左上方と、画面右やや後方にいる2人の体形や雰囲気は、どうしたって、USツアーでお目見えしたマッスル姐さんこと、MINAKO神やMINAMI神を思わせる。
してみると、その奥にいる2人も、別のダンスの女神なのかもしれない。
ここから、あくまでも想像の範疇だが、いくつかのストーリー展開が考えられる。
まず、このグラフィックノベルは、『APOCRYPHA』というタイトルだから、この本のストーリーおよびこのシーンは、やはり現在進行しているYUIの不在、Dark Sideの物語とつながっているはずだ。
作者のGMB Chomichuk氏がイラストレーター=「挿絵画家」であることが重要だ。
「挿絵」としてこの場面が描かれているということは、このグラフィックノベルのストーリーは、SU-、YUI、MOAの三人組BABYMETALが主人公だということだ。
他の登場人物としては、神殿の中に巨大な姿で描かれている4人の人物がいる。
キツネ様は描かれていないが、4人の人物の上方はハレーションを起こしたように光が射しているので、キツネ様はそこに臨在しているということだろう。
BABYMETALの三人は、階段の下で体を寄せ合うように立ち尽くしているから、どうやら、このシーンは、キツネ様に召喚され、新しい運命として、4人の人物に引き合わされた瞬間を描いているのだろう。
だが、USツアーでは、SU-、MOA、MINAKO神、MINAMI神は登場したが、YUIと、この場面に描かれている残り2人の人物は登場していない。
ということは、どういうことか?
早ければ今週金曜日からのヨーロッパツアー、順当なら10月の幕張・神戸、遅くとも2019年6月20日、7月4日前後のYUIMETAL&MOAMETAL聖誕祭までには、YUI+残り2人の女神が登場するのではないか。
例えば、2018年のアメリカ仕様としてSU-+MOA+MINAKO神、MINAMI神のチーム、ヨーロッパ仕様としてSU-+YUI+別の2人の女神のチームの2プラトン体制。
あるいは、ヨーロッパでは、SU-+MOAは変わらないが、別の2人の女神が降臨し、日本で、満を持してYUIが登場し、ダンスの女神が4人になる、とか。
ストーリーがどういう経緯をたどるのかは、もちろんわからない。
だが、SU-、YUI、MOAの三人組BABYMETAL+4人のダンスの女神で合計7人。
こうして7人のSpirit of Heavymetal=Chosen Sevenの体制がコンプリートし、BABYMETALが「Next Stage」に進化する。
BABYMETAL神話は、SU-、YUI、MOAという生身の少女たちの成長と世界的な活躍を、神秘的な装いで包み込む物語だ。
生身である以上、長く活動していれば、現実には様々な問題が起こりうる。
世界的に長く活躍してきた大物ロックバンドのヒストリーには、紆余曲折、さまざまなドラマがある。
ぼくは、BABYMETALも、彼らと同じように、世界を股にかけて、末長く活躍してほしいと思っている。

藤岡神の急逝と、YUIの身に起こった何らかの問題は、もしかしたら序の口に過ぎないかもしれない。
次々に起こる難題に対して、時間をかけてでも乗り越えていくことが、BABYMETALが次のステップに進むために避けて通れないことであるなら、ぼくらは熱い気持ちを胸に秘め、じっと見守っていくだけだ。
荒唐無稽な「設定」やストーリーを、不都合な情報を隠蔽するものだと言って非難すべきではない。

生身の問題を、英雄的神話のレベルに仮託して乗り越えるという知恵は、人生に起こった偶然の出来事に、神秘的な意味や意義を見出して生きていく、ぼくら自身だってよくやっていることではないか。

もちろん、やり過ぎるとアブナイ奴になってしまいますけど。
音楽に人を癒す力があるのと同じように、物語には人を癒し、励まし、勇気づける力がある。
いいじゃないですか、『APOCRYPHA:Legend of BABYMETAL』。