招き猫はキツネ様である | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ

本日5月15日は、過去BABYMETAL関連で、大きなイベントのなかった日DEATH。

昨日5月14日は、2015年、シカゴ公演(House of Blues)が行われ、2016年は、Northern Invasionフェス(ウィスコンシン州サマーセットSOMERSET AMPHITHEATER)に出演した日でした。

 

第1回超歌舞伎の中村獅童は、狐忠信=白狐を演じた。

商売繁盛、芸事上達をご利益とする稲荷信仰は江戸時代に大流行し、日本全国に稲荷神社が勧請された。それで、同じく江戸時代に流行した歌舞伎の演目に、狐の話が取り入れられたのである。

1747年に初演された「義経千本桜」(大阪・竹本座)は、源義経の都落ちの話だが、身代わりとなって討たれた佐藤忠信は、義経が成長した山深い奥州以来の家来で、主君を助けるために化けて奮闘するよい狐だったというエピソードが組み込まれている。

日本に住む野生のキツネはアカギツネ(ホンドキツネ、キタキツネ)という種類で、従来、人に慣れにくいというが、人に懐く個体を人為淘汰することで、ペット化されているものもある。色変わりして銀白色となった“プラチナキツネ”は80万円以上するとのことだが、飼育するには4畳半以上の広さのケージが必要で、尿は相当クサイらしい。

それはともかく、日本人とキツネの交流史は、それこそ1万年の歴史を持つ。

縄文時代前期の北海道網走市大洞遺跡からは、キツネの下顎骨に穴をあけて彩色されたペンダントが発掘されたという。

野生のキツネは、ネズミをジャンプして捕食するので、ネズミはキツネの尿の匂いを恐れて近づかないという。そこで、稲作が全国に広まった弥生時代以降、水田の近くに祠を設置してキツネを餌付けし、住まわせるという習慣が生まれた。キツネは、田の神としてまず尊重され、続いて神話における食物神である宇迦之御霊(うかのみたま)=御食神(みけつのかみ)との関連が生まれた。

のちに平安京遷都を請け負うことになる渡来人の秦氏が信仰したのが、宇迦之御霊を主祭神とする伏見稲荷(708年創建)であり、田の神だった狐は、稲荷神の「命婦」(みょうぶ)=眷属となる。

以前も書いたが、「キツネ」の語源は、その鳴き声から「ケツケツ」「キツキツ」に尊称の「ネ」がついたもので、「みけつ」が、三狐(みけつ)と誤認されたという説もある。

平安時代初期に成立した「日本霊異記」には、美濃大野郡の男が、山奥で出会った美女を妻とし、子どもも作ったが、女は実は狐で、犬をけしかけられて逃げ帰ったという話が記載されている。

これが浄瑠璃「信田妻」、歌舞伎「蘆屋道満大内鑑」(葛の葉、信太森葛葉神社縁起)や落語「王子の狐」などのオリジナルである。

「竹取物語」が日本最古の物語とされるが、この狐との異種婚姻譚もかなり古く、日本人の意識の古層に眠っている話なのである。

ちなみに、男は逃げた妻を忘れられず、山へ行って妻=女狐に、「戻ってきてまた一緒に寝よう」=「来つ、寝」(きつね)と呼びかけたので、この動物が「キツネ」という名前になったというオチがついている。

ただし、この説話の女狐とは、天皇家の支配に屈しない山の民、クズ、土蜘蛛、蛇、熊などとよばれた土着民の女性のことで、身分がばれたので山へ帰ったのだという身もふたもない解釈もある。

帰化した秦氏の勢力が広がるにつれ、稲荷神社も全国展開する。実は大阪府和泉市の葛葉稲荷神社の創建は和銅元年(708年)で、伏見稲荷と同じである。

葛葉稲荷の縁起によれば、平安時代、政争に敗れて下野した貴族、安倍安名(やすな)が、この神社に家名再興を祈願した帰り、猟師に追われた白狐をかくまった。この女狐の名前が葛の葉(くずのは)で、二人(一人と一匹?)の間に生まれたのがのちの日本最高の陰陽師、安倍清明であるということになっている。

キツネ様、すげーな。

一方、仏教が広まるにつれ、白い狐に乗った女神、荼枳尼天(だきにてん)が宇迦之御霊神=稲荷神と習合する。ただ、仏教説話においては、悪い狐(夜干)が僧の法力によって改心するという、インドの人食い女神ダーキニーの伝説に引きつけられるようになる。

さらに中国の「山海経」にいう九尾の狐伝説も入り込み、室町時代の「御伽草子」では、殷の妲己、周の褒似といった国を亡ぼす悪い美女が、実は九尾の狐であり、日本では鳥羽上皇に寵愛された美福門院得子をモデルとした「玉藻前」の物語が作られた。玉藻前は安倍清明によって退治されたのち、那須の殺生石となったというが、時代が合わないし、保元の乱を引き起こし、武家政権樹立のきっかけとなった庶民出身の得子にすべての責任をおっかぶせる没落貴族の作意があからさまである。

このように、仏教~中国系の説話では、狐は悪いもの、人に害なすものとして認識されていたわけだが、これによって天狐、地狐、空狐という狐の位階や、白狐、黒狐、赤狐、銀狐、金狐という色のバリエーションも時代を下るにつれて生まれてくる。

庶民の間ではキツネ様は常に味方であった。

江戸時代には、豊作、商売繁盛のため、稲荷社や祠を勧請することが流行した。

親に売られた売春婦であった吉原の花魁は、早く年季が明け、身請けしてくれる男性の出現を待ち望む、切ない思いを吉原稲荷に願掛けしたという。

度重なる飢饉の際、代用食となったのが、油揚げに“おから”を詰めた「稲荷寿司」(関東では篠田寿司)であった。

そして、庶民の間には、伏見稲荷のキツネの土偶を神棚に飾る習慣が生まれた。

これが明治時代になって「不敬」とされ、狐ではなく、猫の土偶に変わったのが、いわゆる招き猫である。(出典:ウィキペディア、「キツネ」の項)。

招き猫に白、黒、赤、金が存在するのは、実はキツネ様だからである。

キツネ様、ますますすげーな。

日本文化の古層に眠るスーパーパワーを持った神なのに、秦氏と同じく、けっして歴史の表には出ず、朝廷を支え、土着民とか花魁とか、庶民の味方であるというところがイイね!(^^)!

夏休みに開催される黒、赤、白、銀、金の5大キツネ祭りは、招き猫に由来するのである。

狂ったようにミサイルを打ち続ける金正恩、米空母カール・ビンソンの日本海駐留、北朝鮮国境に集結する中ロ軍、韓国の反日大統領の誕生、森友学園問題、憲法改正、豊洲移転問題などなど、2017年、日本を取り巻く状況は一触即発、危機一髪。

そんな中、BABYMETALは、5大キツネ祭りによって人々の不安を吹き飛ばし、千客万来、日本の平和と繁栄を祈願するのである。

そこで、5大キツネ祭りのグッズとして、アミューズには、ぜひ5色の招きキツネ様を制作し、販売されることを希望します。これを日本全国、いや世界各国のメイトのオフィスや机の上に安置すれば、世界平和、商売繁盛間違いなし。

2010年の重音部結成時、KOBAMETALが教えたメロイックサインを、幼かった三人が「影絵のキツネさんだ」と思い込んだことが、BABYMETALがキツネ様を「メタルの神」としたキッカケである。

それから7年。BABYMETALは奇跡としか言いようがない世界的活躍を成し遂げている。

そのすべてを、キツネ様は導き、見守ってきた。

やはり、BABYMETALは、日本文化のど真ん中にいるのである。