マイアミ慕情 | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ

本日5月8日は、2014年、World Tour 2014 Trailerが公開され、初のワールドツアー日程が発表となりました。また、2016年には米国ノースカロライナ州シャーロットで開催されたCarolina Rebellion(Charlotte Speedway)に出演した日DEATH。

 

ゴールデンウイークが終わってしまいましたね。

今日は、そんなブルーな気分にピッタリのちょっとしんみりした話を。

4月29日(現地時間)レッチリUSツアーBABYMETALサポートアクト最終日。

驚愕の8人神バンド「ギミチョコ!」の興奮さめやらぬレッチリのステージで、J-METALことジョシュ・クリングホッファー(G)は、恒例の弾き語りソロで、ボブ・ディランの「You’re A Big Girl Now」(邦題:「君は大きな存在」、アルバム「血の轍」1975年収録)を歌った。

――引用――

Our conversation was short and sweet

ぼくらの会話は短く甘く

It nearly swept me off-a my feet

ぼくの足を洗ってくれたみたいだった

And I’m back in the rain, oh, oh

そしてぼくは雨の中に帰っていく、ああ

And you are on dry land

君は乾いた場所にいる

You made it there somehow

君はそこでなんとかやり遂げたね

You’re a big girl now

君はもう、大人の女になった

 

Bird on the horizon, sittin’ on a fence

地平線には鳥、柵の上に座っている

He’s singin’ his song for me at his own expense

彼はぼくに、自分の費やしたものを歌いかけてくる

And I’m just like that bird, oh, oh

ぼくもあの鳥みたいだ、ああ

Singin’ just for you

君のためだけに歌っている

I hope that you can hear

君が聴いてくれるといいな

Hear me singin’ through these tears

この涙の中で歌う歌を聴いてほしいな

 

Time is a jet plane, it moves too fast

時間はジェット機みたい、早すぎるよ

Oh, but what a shame if all we’ve shared can’t last

共に過ごしたすべてのことが残らないなら恥ずかしいな

I can change, I swear, oh, oh

ぼくは変われる、誓うよ、ああ

See what you can do

ごらん、君ができることを

I can make it through

ぼくだってできるさ

You can make it too

君にできるなら

(以下略。Copyright © 1974 by Ram's Horn Music; renewed 2002 by Ram’s Horn Music、日本語訳:jaytc)

-引用終わり-

 

ボブ・ディランの原曲は、交際していた若い女の子に「卒業」されてしまった年上の男の失恋ソングですけど、ジョシュがBABYMETALサポートアクト最終日にこれを歌うと、「You’re A Big Girl Now」が、「君(たち)はもう、ぼくたち(レッチリ)を卒業して、一人前のアーティストになったんだ」という意味に聞こえる。

一連目の「ぼくの足を洗ってくれたみたいだった」というのは、イエス・キリストが別れの前日、弟子たちの足を洗ったという故事からきているように思う。今でもカトリックでは、復活祭前の聖木曜日に、神父さんが信者の片足(a feet)を洗うという儀式がある。要するに「もったいなくも、ぼくのすべてを清めてくれた」という、若い女の子のピュアさにほれ込んでしまった切ない思い出みたいなことかな。

(追加修正)

auttmn.crestさんより、この部分について、sweep me off my feetっていうのは定型句で、洗足式とは関係なく、「足元をすくわれる」から転じて「心を奪われる・夢中にさせられる」という意味であるとのご指摘を受けました。ぼくの解釈はちょっとうがちすぎでしたね。

「ぼくは雨の中に帰っていく」「君は乾いた場所にいる」「君はやり遂げたんだ」というのは、レッチリはまた過酷なツアーを続け、BABYMETALはこれから陽の当たる道を歩んでいくことを暗示しているように思える。

「時間はジェット機みたい、早すぎるよ」というのは、あっという間に過ぎ去ったUK、USツアーの時間をさし、「共に過ごしたすべてのことが残らないなら恥ずかしいな」というのは、「忘れないでいてくれよ」という切ない思いのように聴こえる。

15歳でミュージシャン活動をはじめ、レッチリの「カリフォルニーション」ツアーの前座を務めたバイシクル・シーフのメンバーだったジョシュは、BABYMETALに恋していたのだ、きっと。

もちろん、全部ぼくの妄想ですけどね。