新春BABYMETAL祭り(2) | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ

2013年1月7日、BABYMETALは、渋谷クワトロのHMV「一曲入魂!爆音ライブ」に出演し、Yokohama FM「Tresen+」(収録)も放送されました。2015年にDVD「Live at Budokan」が発売されたのも1月7日DEATH。

 

またも衝撃的なニュース。レッドホットチリペッパーズの4月アメリカツアーに、BABYMETALがサポートアクトとして帯同することが決まったとのこと。

日程は以下の通り。

4月12月(水)ワシントンD.C.・Verizon Center

4月14日(金)アトランタ・Philips Arena

4月15日(土)ローリー・PNC Arena

4月17日(月)シャーロット・Spectrum Arena

4月19日(水)コロンビア・Colonial Life Arena

4月22日(土)リトルロック・Verizon Center

4月24日(月)ジャクソンビル・Veteran's Memorial Arena

4月26日(水)オーランド・Amway Center

4月27日(木)タンパ・Amalie Arena

4月29日(土)マイアミ・American Airlines Arena

今年も、妹のいるシャーロット(N.C)が入っている。(^◇^)

ワシントンD.C.を除くと、東海岸から南部へかけて、トランプ大統領支持者の多い、いわゆるバイブルベルトである。韓国といい、すごいところばかり攻めるなあ。

このスケジュールでは、単独ライブをやる余裕はないだろう。

METALLICAの方は、1月韓国・ソウルのあとは、中国・上海、北京、香港、シンガポール、2月初旬デンマーク・コペンハーゲン、3月初旬メキシコ・メキシコシティ、3月下旬は南米ブラジル・サンパウロ、アルゼンチン・ブエノスアイレス、チリ・サンチャゴからのアメリカ・オハイオ州コロンバスというスケジュール。こちらには絡まないのだろうな。

サポートアクトは、渡航費、滞在費、ギャラが保証されるし、ファン層を広げるのにもよい「修行」となる。運営は、アメリカでもまだまだ地盤固めという考えなのだろうな。

 

さてさて。

2017年1月3日午前10時。20時間耐久DVD&BD一挙連続再生、新春BABYMETAL祭り。それでは、イッテみよう!(萩本欽一あるいは浜田雅功風に)

Legend“I”(2012年10月6日)。「昨今…」から始まる「紙芝居」のチープ感たっぷりの絵のクオリティが微笑ましい。SU-の初々しいこと。だが何度も書いたように、当時はまだ14歳の中学3年生だが、凛々しくマントを翻し「紅月-アカツキ-」を歌う姿は、声こそまだ幼いが、すでにクイーンの風格が出ている。初披露となった「おねだり大作戦」を歌うYUI、MOAの小っちゃくて可愛いこと。そして衝撃の神バンド登場の「ヘドバンギャー!!!」&「IDZ」。何度見てもこの時の音の違いと父兄メイトさんたちのどよめきは印象的である。

Legend“D”((2012年12月20日)はSU-の聖誕祭でもあり、「紙芝居」ではX-Japanの解散と東京ドームの映像が重なり、入れ替わりにSU-がこの世に生を享けたというお話になる。ここも、東京ドーム公演が実現した今から見ると泣ける。YUI、MOA&SU-の「Over The Future」がハイライトだが、「翼をください」を歌いながらのSU-が炎に包まれ「ギャー」で終わる学芸会的ラストも衝撃的。

続くLegend“Z” (2013年2月1日)は、いきなりSU-が磔から蘇る「IDZ」で始まる。

アンコールの「ド・キ・ド・キ☆モーニング」からの「紙芝居」でいったん死んだBABYMETALが、ファンの「BABYMETAL!」の呼び声でデジタル時計が逆戻りして、白装束の「BMD」で蘇るシーンは、実は最新の「Live at WEMBLEY」のオープニングの「紙芝居」にもしっかりとつながっている。「…Even Death has no power for BABYMETAL」という部分である。このへんに気づくと早くも涙がちょちょぎれる。

午後1時。「Legend I,D,Z」のBDを「Legend 1999 & 1997」BDに入れ替える。

Legend“1999”YUIMETAL & MOAMETAL聖誕祭(2013年6月30日)は、KOBAMETALが小6でメタルに目覚めたという聖飢魔Ⅱへのオマージュにあふれている。

「時は世紀末、SECRET OBJECTを迎えようとしていた世界。メタル界に君臨する“地獄の皇太子”の魔力によって、聖なるものに飢えている悪魔がⅡ(ふたた)び蘇り、悪魔が来りてヘヴィメタるのであった」という「紙芝居」にデーモン小暮閣下の姿が浮かび上がる。

「…1999年(せいきまつ)の12月31日、世界は征服された。10万年と14年前から愛してるメタルの魂は時空を超え、新たなEL・DO・RA・DOを創造する」真っ赤に燃える地球にBABYMETALの写真が重なり、「諸君、いよいよ“創世のメタリオン”の幕開けだ!」というのがオープニングのお言葉。

確かに1999年、YUIとMOAが生まれた年に、聖飢魔Ⅱはデビュー時に予告した通り解散したのだ。

2013年は、夏のSummer Sonicへの出演に備えて、神バンドとともにメタルマスターとの修行を積み重ねていた時期であるが、一方で、Legend ”I” 以来の「メタル少女歌劇」が継続していたのだ。

セトリとしては、1999年のヒット曲として、YUIが「ちょこっとLOVE」(原曲:松浦亜弥)、MOAが「ラブマシーン」(原曲:モーニング娘。)を骨シスターズとともに歌い踊るのが見どころ。YUIのダンスはキレがあり、歌はおとなしい感じ。MOAのダンスはパワフルで、声はよく通る。今は二人とも声が変わり、体も大きくなったが、やはり同じ子だから、その特徴はすでに出ている。

「紙芝居」は、聖飢魔Ⅱ最大のヒット曲「蝋人形の館」に因んで、“マダムアッソーの館”で、YUIとMOAが蝋人形にされてしまうが、SU-の「No Rain No Rainbow」(初披露)で救い出され、コルセットをした二人が、可愛くピアノを連弾するというファンタジーが展開する。

Legend“1997”SU-METAL聖誕祭はその約6か月後(2013年12月21日)だが、舞台上に巨大な聖母像が鎮座し、ライブは「ヘドバンギャー!!!」のEDMバージョンで始まる。

SU-のカバー曲「魂のルフラン」(原曲:高橋洋子)や、「紅月-アカツキ-」のアコースティックVer.が聴けるのが目玉だが、なんといっても「ギミチョコ!」の初披露・MV収録があったのがこのライブだった。最後の聖母像の破壊(首が落ちた)には、大きな意味があると思う。

Legend“I”からLegend “1997”までは、神バンドが”I”と”Z”に出たとはいえ、基本骨バンド、骨シスターズのカラオケだった。そして展開されるのはKOBAMETALの作った「メタル少女歌劇」だった。

一方で2013年は、五月革命以降、BABYMETALは神バンドを帯同して、日本中のロックフェスを席巻していた。METALLICAに認められたサマソニ大阪とLOUDPARK13はその集大成だったろう。

振り返って見れば、翌2014年は、神バンドとともに世界デビューを飾る年。つまり2013年の年末に行われたLegend “1997”は、アイドル=Idol=偶像に別れを告げるライブだったのだ。だからもう、音楽番組以外TVには出ない。偶像である聖母像は破壊されたのだから。

世界的大ヒットとなった「ギミチョコ!!」が、このライブで収録されたのは、偶然ではない。キツネ様の導きが、偶像=アイドルからの卒業と、「ギミチョコ!!」による世界的メタル・ライブ・ユニットへの道を開いたのだ。

聖母像を破壊したり、十字架に磔にされたりするのは、敬虔なキリスト教徒から見れば、眉をひそめるようなパフォーマンスだが、そのへんKOBAMETALは感覚的にわからないだろうし、頭で理解したとしても、Black Metalは悪魔礼賛、アンチキリスト的な内容を持っているのだから、意に介さないだろう。むしろ、BABYMETALの歴史から見て、聖母像の破壊は、2013年をもってカラオケアイドルを卒業し、生バンドによるメタル・ライブ・ユニットになるという意思表示だったといえる。

(つづく)