Rock im Park大勝利! | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

―May the FOX GOD be with You―
★今日のベビメタ
本日6月3日は、2015年スイス・チューリヒ公演@X-TRAが行われ、    2016年にはオーストリア・ウイーン@Donauinselで行われたROCK IN VIENNAに出演し、2017年には、フィルムフェスツアー札幌@ユナイテッドシネマ札幌がスタートした日DEATH。

Rock im Park のBeck’s Park Stageは、セカンドステージという位置づけで、昨日のRock am RingのセカンドステージBeck's Crater Stage よりも一回り小さい会場に見えた。
天気は昨日とは打って変わって快晴で、暑さを感じるほどだったという。
12:30ごろから最初のバンドが始まったが、観客はステージ前に数百人が固まっている程度だった。しかし、2番目のバンドあたりから続々と観客が押し寄せ、BABYMETAL登場前には、セカンドステージ前の空間には立錐の余地もないほど観客で埋まる状態になった。
5万人は間違いなくいた昨日よりは少ないが、やはり数万人規模の動員。ドイツでのBABYMETAL人気は圧倒的であることがまたしても立証された。


開演時間になると、観客はドイツ特有の「ベーイビ、メッタル(チャッチャッ、チャチャチャ)」というシュプレヒコールでベビメタ登場を待つ。
Dark Side物語を強調した「紙芝居」の途中、SU-、MOA、MINAKO神、MINAMI神が、マスクをつけたコスチュームで舞台上に現れると、大歓声が涌く。
<セットリスト>
1.In the Name of
2.メギツネ
3.ギミチョコ!!
4.TATOO(SU-ソロ)
5.Distortion
6.KARATE
7.Road of Resistance
メンバー:SU-METAL、MOAMETAL
ダンスの女神:MINAKO神、MINAMI神
神バンド:ギター(下手大村神、上手ISAO神)、ベース(BOH神)、ドラムス(青山神)
「Now is the time for Metal Resistance Episode Seven with BABYMETAL」という男声ナレーションに続いて、ぶっ速いギターのパッセージから、「♪ドンドコドンドンドンドコドンドン」という太鼓のリズムに乗って、エキゾチックな「In the Name of」が始まる。
4人はピッタリと息の合ったタイミングで、錫杖を観客に向け、動かしていく。大きな動きのたびに歓声が上がるが、動きが小さくなると、声も小さくなる。
デスメタルでありながら、メンバーの名前とチームの名前を連呼するというアイドルのOvertureの機能を持った「BMD」がいかによくできた曲だったかがよくわかる。
「In the Name of」は、「ウリャ!ホイ!」だって言えるリズムだから、無言じゃなくて、スクリーンに文字を示して、「SU-METAL!」「MOAMETAL!」「BABYMETAL!」とか叫べるようにしたらよかったのに。
あまりに荘重で圧倒されてしまう「In the Name of」の近寄りがたさを補い、観客を一気にヒートアップさせるのが、2曲目「メギツネ」である。
エキゾチックさということでは、「さくらさくら」のメロディを援用したこの曲の方が「日本」を感じさせるだろうし、「ソレ!ソレ!ソレ!ソレソレソレソレ!」のお祭りファンクは、今日もドイツ人観客を踊り狂わせた。
ただし、今日のサプライズの1点目は、SU-、MOAのメイクが濃くなったことである。
マスクをとってよくわかったのが、SU-もMOAも目の周りを赤くメイクし、ヘッドギアと相まって、ますますバリ島の踊り子風ないし、京劇風になっていたことだ。

おそらくは大観衆の野外フェス仕様ということだろうが、アップで見ると従来のBABYMETALのKawaiiからは程遠く、白塗り、あるいはダンスの女神の、正体不明メイクに近づいたともいえる。
これは何かの布石か。インスブルックでは、MOAだと思ったらYUIだったとか。
ううむ。判断保留。
それにしても観客の熱気はすさまじい。
ブレイクでは、SU-が「Hey!Rock im Park!グーテンターク!Are you ready to jump?…1,2,1,2,3、Jump!」といつもの煽り。この間サークルピットでぐるぐる回る人々、手拍子する人、クラウドサーフする人、嬌声をあげつつジャンプして踊る人などなど、おそろしいほどBABYMETALというアーティストの作り出す空間を楽しんでいる。
3曲目「ギミチョコ!!」も、舞台前面で踊る3人、特に中央にいるMOAのメイクを気にしているのは日本人ファンだけであり、ドイツ人はその迫力に痺れ、サークルピットをぐるぐる駆け回っている。「Hey!Rock im Park!Clap you hands!」でSU-が煽るところでは、ほぼ全員の観客が拍手と歓声で答える。大村神のギターソロは、前半は藤岡神と同じパッセージだったが、ワーミーを使うところでは、オリジナルなフレージングになっていた。
4曲目「TATOO(仮)」。
昨日に引き続き、大村神の陰影を帯びたリフと、ISAO神のディストーションのかかったバッキングのバランスがよくなり、明らかにカッコよくなっている。また、昨日と違う点の2点目として、SU-の声の調子が圧倒的によくなったことがあげられる。声の伸びやピッチの正確さが際立ち、「ツアー2日目のSU-の声は最強」説が裏付けられた。
観客は「♪どうかしてる」の前までにWODを作り、「♪ドン」というフロアタムの音をきっかけにモッシュするというノリ方を考えだしたようだ。
5曲目「Distortion」は日本時間の当日中にファンカムが上がらなかったので、後日追記する。
6曲目「KARATE」は、昨日書いた通り、ドイツ人には「ギミチョコ!!」より人気のようで、4人が倒れるブレイクのところでは、観客は自主的に座り込み、「○×△!」「○×△!」(おそらく座れ!座れ!というドイツ語)とリズムをとって周りの人々も座らせ、かつて「セイヤソイヤ戦うんだ、Everybody, Jump!」と煽っていたタイミングで、一斉にジャンプしていた。
フィニッシュ曲、「Road of Resistance」。

イントロが始まると大歓声。戦国SEの間、大きなサークルピットがいくつも出来上がり、最前列は圧縮される。「1234!」で、モッシュの嵐となった。今日のSU-の歌声はよく通る。「♪時は来たー!」は、会場に響き渡っている。
ギターソロの間、数十組ものクラウドサーフが同時に起こる。この光景は、BABYMETAL史上最多ではないか。
シンガロングパート。昨日と同じく、観客はSU-が「Sing it!」と言うまでもなく「Wow Wow Wow Wow」と歌う。最高の観客である。
「♪Resistance、Resistance」のあとの「Stand up and Shout!」の高さといったら。
YUIが不在であることは、おそらく多くの観客が知っている。しかしUSツアー以来、Dark Sideを歩むBABYMETALの気迫もまた、十分に伝わっているだろう。いやむしろ、その志に、ドイツ人のゲルマン魂が鋭く感応し共鳴しているからこそ、この熱狂が生まれたのだと思う。
Rock am Ring、Rock im Park大勝利!
1日置いて、6月4日、今年ヨーロッパ初の単独公演となるオーストリア・インスブルック公演となる。
BABYMETAL@BABYMETALG_Nアカウントがつぶやいた「131hours…」の時が近づいてきた。
BABYMETAL公式は、Legend-S- BaptismⅩⅩ@広島グリーンアリーナのBD&DVDを8月1日から一般販売するのに合わせ、公式MVとして「No Rain No Rainbow」を公開した。
「♪二度と会えないけど、忘れないでいたいよ…」という歌詞が気になるが、広島でやったことを考えれば、「絶望さえも光になる」というメッセージの含まれたこの曲をMVにする意味は十分にある。

ヨーロッパ戦線の正念場、インスブルック、ユトレヒト3連戦まで、残された時間はあとわずか。