Chosen Sevenの原義 | 私、BABYMETALの味方です。

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アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

THE ONE NEVER FORGET MIKIO FUJIOKA

★今日のベビメタ

本日、4月7日は、過去BABYMETAL関連では大きなイベントのなかった日DEATH。

 

そのころ、弟子たちの数が増えてきて、ギリシア語を話すユダヤ人から、ヘブライ語を話すユダヤ人に対して、苦情が出た。それは、日々の分配のことで、仲間のやもめたちが軽んじられていたからである。そこで、十二人は弟子をすべて呼び集めて言った。「わたしたちが、神の言葉をないがしろにして、食事の世話をするのは好ましくない。それで、兄弟たち、あなた方の中から、“霊”と知恵に満ちた評判の良い人を七人選びなさい。彼らにその仕事を任せよう。わたしたちは、祈りと御言葉の奉仕に専念することにします。」一同はこの提案に賛成し、信仰と聖霊に満ちている人ステファノ、ほかにフィリポ、プロコロ、ニカノル、ティモン、パルメナ、アンティオキア出身の改宗者ニコラオを選んで、使徒たちの前に立たせた。使徒たちは、祈って彼らの上に手を置いた。こうして、神の言葉はますます広まり、弟子たちの数はエルサレムで非常に増えていき、祭司も大勢この信仰に入った。(新共同訳『聖書』使徒言行録6章1~7)

Fox Dayの「新たなお告げ」に出てきたChosen Sevenとは何か。

よくわからないが、この新約聖書の使徒言行録(使徒行伝ともいう)に由来することは間違いない。

キリスト教の『聖書』には、天地創造から始まるユダヤ民族と神の関わりを記録した「旧約聖書」と、約2000年前、イエスが降臨した時代のことを記した「新約聖書」の両方が収録されている。

「新約聖書」のうち、イエスの生涯と教えを記したのが「福音書」で、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4者がそれぞれの視点で書いている。

イエスが死んで復活し、短い期間弟子と共に過ごし、昇天したあと、弟子たちがローマ帝国内に布教していく過程を描いたのが「使徒言行録」(使徒行伝)で、著者は福音書記者ルカだといわれている。

使徒とは、生前のイエスと行動を共にした12人の高弟のことで、初代ローマ教皇になったペトロ(Peter)、アンデレ(Andrew)、ゼベタイの子ヤコブ(James/Jack)、ヨハネ(John)、フィリポ(Filip)、バルトロマイ(Bartholomew/Bart)、トマス(Thomas)、徴税人マタイ(Matthew/Matt)、アルファイの子ヤコブ、タダイ(Thaddeus/Tad)またはヤコブの子ユダ(Jude)、熱心党のシモン(Simon)、イスカリオテのユダの12人を指す。イスカリオテのユダはイエスを裏切ったので、代わりにくじ引きでマティア(Matthias)が選ばれた。

これらの名前は、キリスト教徒の外国人のファーストネームによくつけられるし、日本人の洗礼名にも多い。ちなみにぼくの洗礼名はヤコブである。

イエスの昇天後、ペトロを中心にイエス信者の教団ができた。

イエスは「犯罪者」として死刑になったので、信者たちは、迫害を恐れて共同生活をしていたらしい。その中には寡婦や身寄りのない信者たちもいた。

イエスが使徒たちに与えた秘跡の力によって、信者は徐々に増えていった。

特に、元々イエスを迫害する側のユダヤ教ファリサイ派に属し、ローマ市民の特権を持つ裕福な青年だったパウロという人が、ダマスカスの荒野でイエスの“霊”に出会い、盲目にされて回心し、「目から鱗が落ちた」ように目が見えるようになってからは、キリスト教の宣教者として、ローマ帝国内のユダヤ人居留地を回って信者を増やしていった。

エルサレムに住むユダヤ人はヘブライ語を話していたが、ギリシア語は当時の国際語だったので、信者の中にギリシア語を話すユダヤ人というものが増え、さらにローマ人も信者になっていった。

こうしてユダヤ教の分派だったキリスト教は、国際的な宗教になっていったのである。

「アイドル」出身のBABYMETALが、日本人メイトさんに加え、英語を話すメイトさんが増え、アメリカ人メイトさんも増えて、国際的アーティストになっていったみたいなものである。

そうなると、信者の間の摩擦や行き違いも発生してくる。

そこで、この「使徒言行録」6章に書いてあるように、直弟子である12使徒とは別に、熱心な7人の信者代表、ステファノ、フィリポ、プロコロ、ニカノル、ティモン、パルメナ、ニコラオを新たに選び、信仰生活のリーダーないし世話係をさせるようにした。これがChosen Sevenである。

現在のカトリックの聖職はこの伝統を継承し、ミサの司式をする「司祭」(Priest)と、ミサの補助や信者の教育を担当する「助祭」(Deacon)がいる。

お断りしておくが、ぼくがカトリック信徒だからといって、このブログで布教しているわけではない。あくまでも、BABYMETALの「新たなお告げ」に出てきたChosen Sevenの原義を説明しているだけである。念のため。

Legend-S-で、SU-METALが「DEATH!DEATH!」と叫ぶメイトの前で車輪に磔にされて殺されたあと、新たな女神として復活したという「物語」は、あまりにも、ユダヤ人民衆が「十字架につけろ!」を叫ぶ中で殺され、復活したイエスの「物語」に酷似している。

そしてキリスト教の復活祭にあたるFOX DAYの4月1日、使徒言行録にあるChosen Sevenという名前が出てきた。昨年のChosen Fiveと合わせると12人になることも含め、BABYMETAL神話は、やはりキリスト教のイメージや用語を援用しているのだと思う。

もちろん、今後どう展開するのかわからないが、おそらく今年もメイトさんの中から7人が選ばれ、去年の5人のキツネ騎士のように、なんらかの役割が与えられ、それに因んだライブが、ワールドツアー後半に行われるのだと思う。

ぼくのカンでいえば、昨年のChosen Fiveが、ファンの属性として性別・年齢の違いから構成されていたが、Chosen Sevenは海外も含めた「都市」あるいは「地域」ごとに選ばれ、ファンベースの象徴となることを期待されているような気がしている。

ちなみにアミューズの名前を冠した海外子会社は6つある。

北米は、Amuse Group USA, Inc.(米国)。

欧州は、AMUSE FRANCE S.A.S.(フランス)。

アジアは、AMUSE ENTERTAINMENT SINGAPORE PTE. LTD.(シンガポール)、Amuse Korea Inc.(韓国)、艾米斯传媒有限公司(上海)、雅慕斯娯樂股份有限公司(台湾)、Amuse Hong Kong Limited (香港) の4つ。

これに日本のアミューズ本社を合わせると7つになる。

ちょっとアジアが多すぎ、これまでのBABYMETALの展開とも、今年のワールドツアー予定とも合致しないから、おそらく関係ないだろう。

謎が多いなあ。