キツネ祭BD(6) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

THE ONE NEVER FORGET MIKIO FUJIOKA

★今日のベビメタ

本日2月24日は、過去BABYMETAL関連で大きなイベントのなかった日DEATH。

 

●2017年10月15日巨大キツネ祭り@大阪城ホール 

―「紙芝居」より引用―

メタルレジスタンス第5章の幕開けと共に、キツネ様によって解き放たれた5つのメタルの魂は5匹のキツネたちへと憑依した。やがてその5匹のキツネたちはThe Chosen Fiveの元へと導かれるのであった。

「黒」「赤」「金」「銀」「白」。

この夏、日出づる国で5色の狐火が舞い踊ったのだ。

今宵その5色の狐火は巨大な炎となり我々の鋼鉄(メタル)の魂に火をつけるのだ

漆黒の闇に鳴り響くMETAL HEADSの咆哮

紅の騎士MEGITSUNEたちの華麗な舞

黄金郷(エルドラド)より創世し子狐たちの息吹

鋼鉄(メタル)の銀河を彷徨い世代を超えたSTAY METAL(永遠の誓い)

真の姿を取り戻したWHITE FOX WALKER(びゃっこ)たちの不死身の精神

この5色の狐火が集結し遂に我々はTHE ONE(ひとつ)になる時が来たのだ

諸君、首の準備は出来ているか?

もう一度聞く。首の準備は出来ているか?

”巨大キツネ祭り“の幕開けだ!

―引用終わり-

 

5大キツネ祭りの集大成、巨大キツネ祭り。

ステージには、2017年1月のMETALLICAソウル公演と同じような5枚の巨大スクリーン。「紙芝居」で、5大キツネ祭りの「黒」「赤」「金」「銀」「白」のナレーションが流れる度に、会場から大歓声が沸く。

ステージの上には、先日リマスター盤がリリースされたMETALLICAの「Master of Puppets」を思わせる十字架状のシーリングライトが三基。小箱の5大キツネ祭りとは違って、紗幕ではなく、シンプルだが大掛かりな舞台装置である。

「BABYMETAL DEATH」のイントロが始まり、会場は「ハイ!ハイ!」の大歓声。そして三人は、舞台中央のスッポンから降臨した。巨大キツネ祭りの開幕を告げる花火の爆発音。

やはり大会場のBABYMETALは凄い。色とりどりのスポットライトがステージ、観客席を照らし、ギターソロのブルータルなメロディが会場をつんざく。

「DEATH!DEATH!」と叫ぶ1万9000人の観客。ステージ上を駆け回る三人。MOAの顔に微笑みが浮かぶ。

暗転。赤く染まった会場を俯瞰したショットは、BIG FOX FESTIVALのロゴにそっくりである。ここまで考えられた照明プランだったのか。

「キリキリキリ…」というSEが流れ、三人が青いバックライトに浮かび上がる。

海外ツアーではフィニッシュ曲だった「ギミチョコ!!」が2曲目である。2017年初の国内大規模ライブは、ここから始まるのだ。

5面のスクリーンに三人がアップになる。微笑むYUI、MOAがKawaii。

5大キツネ祭りでは手拍子だけだったが、今日は間奏部でお立ち台に上ったSU-の煽りが始まる。

「大阪城ホール!Are you ready to head bang?」

これだけだが、会場から大きな歓声が上がり、観客の熱狂は一気にトップギアに入る。

「♪きーつーねーきーつーねーわたしはめーぎつねー…」

キツネ祭りにふさわしく、3曲目は「メギツネ」。5大キツネ祭り、巨大キツネ祭りの主役である。巨大スクリーンにアップになる三人のダンス、表情が美しい。BABYMETALはやはり大舞台に映える。

ブレイク。お立ち台に上る三人から笑顔がこぼれる。

D#m→Em→Fmの上昇コードに、「♪ピロピロピロきいーん」というギターのアドリブが絡んで煽る。

SU-「ハイ!大阪城ホール!We’re so---happy to see you!」

ここでMOAが地団太を踏むように喜びを爆発させる。YUIも微笑みを絶やさない。

「On the count of Three, Let us jump up with Fox God. Are you ready?」

YUIとMOAが耳に手を当てて観客に微笑みかける。

「 A—re Y—ou Ready大阪?! 1,2,123, Shout!」

ジャンプではなくシャウトといっているのだが、大観衆はここぞとばかりに「ソレ!」と叫びながら連続ジャンプ。興奮のるつぼに突入する。

「黒」「赤」「金」「銀」「白」それぞれの参加者、巨大だけの参加者もいるだろうが、やはりこうして大会場に一堂に会することで、「紙芝居」のとおりTHE ONE(ひとつ)になった感じがする。

モーターサイクルのようなSEに続いて「♪ウンパパウンパ、ウンパパウンパ」のリズム。

ギターは「Emジャージャッ(休)Emジャージャッ(休)Cジャージャッ(休)Dジャージャッ(休)」と刻む。

巨大キツネ祭り@SSAから始まった「ヤバッ」リズムの神バンドソロである。

観客の手拍子の中、藤岡神はアームを使って音を揺らしながら、ピッキングハーモニクスだけでメロディを奏でたあと、ハイ・フレットで速弾きフレーズを聴かせて大村神にバトンタッチする。大村神はオーソドックスなマイナースケールの速弾きから、リディアンにチェンジして幻想的なフレーズを奏で、きゅいーんとアームアップしてBOH神へ。

BOH神もマイナースケールで凄まじい速弾きを聴かせ、途中、マイナーペンタになるパートを挟みつつ、最後にはもう一度ハイ・フレットでの美しいマイナーのメロディで締めくくった。青山神は、ブラストビートそのもののドラミングを見せる間、ギターのきゅいーんとソロを盛り上げる。大歓声。

もう一度「♪ウンパパウンパ、ウンパパウンパ」のリズムに戻ると、舞台中央のスッポンから三人がせり上がってくる。そこから、「エリーゼのために」のフレーズが入り「ヤバッ!」が始まる。

大きなステージで、明るい照明に照らされて歌い踊る三人は美しい。「♪チガウチガウってないよー」のときのYUI、MOAの行進のようなフリ、「♪ヤバッ」の時の表情が、滅茶苦茶Kawaii。

暗転。また赤い照明に会場が照らし出される。ピアノのメロディからオーケストラが入ってくる。ヴァイオリンで聴きなれた主旋律が流れる。赤、青、白、幾色ものライトが会場を走る。「紅月-アカツキ-」である。

照明が落ち、ステージ中央にマントをかけたSU-METALが凛々しく立ち、「♪幾千もの…」と歌い出す

イントロのリフからバンドが入ってくる。「アカツキだー」とSU-が叫ぶ。

傷ついて倒れても、メタルへの消えることのない愛を歌い上げるSU-METALの世界に、2万人近い観客が酔いしれる。そして藤岡神、大村神による美しいツインギター。ステージ中央で寄り添って演奏中、大村神が叫ぶ。不意に涙がこぼれる。嗚呼。もう永遠にこのコンビを見ることはできなくなってしまった。

「♪この手に流れる赤い糸消えても、感じている絆を…」

SU-METALの魂の歌声は、49日を過ぎて、メタル銀河の彼方に飛び立った藤岡神に、きっと届くに違いない。

「♪ドンドンドン、ドンドンドン、ドンドンドンドン、ドンドンドン」という三々七拍子。

すかさず「ハイ!」「ハイ!」と観客が合の手を入れる。巨大スクリーンにアップになるYUIとMOAが交互に映る。ときおり笑顔を見せながら、キレッキレのダンスを見せる二人は、「もっともっとホラ!」と観客を煽り、SU-METALの悲壮な世界とはまた違った「メタル魂」を発散していた。

青いレーザービームが放たれ、不穏な擦過音が流れ、遠くからあのギターのリフが響いてくる。巨大スクリーンには、心拍グラフのようなパルスが描画され、SEの心臓の鼓動が速まってくる。「アー」というコーラスに続いて、ステージが真っ白に照らされ、「シンコペーション」のイントロが始まった瞬間、三人はステージ上に屹立している。

「♪熱い鼓動高まった衝動…」とSU-が歌う中、クリーンなギターのアルペジオのバッキングの後ろでうねり回るBOH神のベースがカッコいい。会場ではWODが発生。

ライブでのこの曲は「Metal Resistance」の音源よりはるかに手数の多いカッコいいフレーズが詰め込まれたアンサンブルになっている。さすが神バンド。

アミューズによるレーザーショウも楽曲の表現になっている。

1番のあと、藤岡神によるマイナーペンタトニックスケールのアドリブが速い!

2番のサビ前、ジミヘンコードがカッコいい。2番のあとのキーボードによるマイナーペンタトニックが「堕ちていく感じ」を表現する。だがその後のギターのメロディが、感情をドラマチックに昇華させる。BABYMETALのカッコよさ、美しさ、圧倒的なクオリティの高さが「シンコペーション」にはある。

会場に「♪ドンドン、ドドン」という太鼓の音。

「シンコペ」とは対照的に、シンプルな水戸黄門風フォークメタルの「META!メタ太郎」である。観客はすかさず「メタ!」と応じる。

1番のサビから「♪Woo woo woo woo woo…」というシンガロングが始まる。

YUIとMOAはときおり「聴こえないよ」という体で観客に不機嫌な顔を見せる。

それを受けてSU-が「Everybody、Singin!」というとバンドが止まり、1万9000人のシンガロングとなる。それにベースがメロディを奏でる。大阪城ホールが一体となった。その瞬間、SU-、YUI、MOAは輝くような笑顔となり、「♪みんなのヒーロー、メ・タ・太・郎―」で大団円となる。

(つづく)