巨大キツネ祭り@大阪への道(1) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ

本日10月12日は、2011年、BABYMETALが初めての単独営業として、新宿Loft、タワレコ「No Music No Idol?」ライブに出演した日DEATH。

 

チケキャンのCMがテレビで流れている。

FROGMAN原作による世界征服をたくらむ秘密結社「鷹の爪団」をキャラクターとし、ドラムをたたきながら「キャンキャン、チケキャン、チケキャン」と連呼するのだが、細かい説明は一切ない。ネットにアクセスできず、ぼんやりとテレビばっかり見ている人にはチケキャンとは何か、どこで、何を買わせるCMなのかということは、わからないしくみになっている。

テレビCMはネットで展開されている情報戦の「看板」に過ぎない。テレビに出ないバンドのライブがプラチナ化していて、チケットキャンプという会社はその再販サイトであり、ものすごく儲かっているからゴールデンタイムにテレビCMをガンガン流して知名度と占有率を上げようとしているのだというようなことは、そういう人には一生わからないのだろうなあ。

さらに、ハロウィーンジャンボという宝くじには、ももいろクローバーZが出演していた。宝くじを買うと、ももクロのライブチケットが当たるのだそうだ。

宝くじだけじゃなくて、ビール会社のキャンペーンでも、賞品がアーティストの限定ライブだったりする時代だ。

いまや本当に価値のあるものはテレビの中にはない。

無料の地上波で見られるのは、CMだけである。テレビは誰かの利益のための情報を流すだけだ。すべてとはいわないが、かつての魅力あるコンテンツとその視聴率で価格が決まるスポンサーの関係ではなく、今は番組=コンテンツの中に巧みにCMが紛れ込んでいることに、ぼくらはとうに気づいている。

例えばAKBグループの冠番組はAKBグループの魅力を訴求するCMに他ならないのに、それにつくスポンサーがいる。

ワイドショーやトークバラエティでは、中学教科書レベルの一般常識すら持っていないことがカワイイ、面白いとされる芸人や俳優がひな壇トークし、町ブラをしてグルメレポートしたり、商品紹介したりする。

町で出会った、これまたちょっと変わった素人と絡むVTRに対するリアクション、コメントの面白さが出演者の価値を決める。

それは話題が政治や国際情勢や不倫問題になっても同じだ。

ディレクターやプロデューサーの意向に沿いつつ、ちょっと変わった言葉遣いや角度から、コメントというか、一言で「生ツイート」する能力が求められる。そしてその対価として、自分の出演するドラマや特番バラエティの番宣をする。番組全体がCMになっているのだ。

おそらくこういう番組のディレクターは、そういう芸人や俳優を「素人」代表と思っているのだろう。だが、テレビで活躍するほどの芸能人の生活は、一般庶民の感覚とは決定的にズレている。売れっ子芸人のタイムテーブルは過酷で、ものごとをじっくり考える暇もないだろう。中にはここ何年も電車に乗ったことのない人、スーパーで野菜を買ったことのない人もいる。だから正確に言えば、素人ですらない。まして国民代表でもない。好みの問題だが、そういう「ツイート」を、仕事で疲れた時間を削って見る価値があるのか?

もちろん、番組制作者の中には、スポンサーに関係なく、価値ある番組、面白い番組を作ろうとしているひとたちはいると思う。出演者の中には、番組の方向性や雰囲気を「読まず」、自分の意見を述べる人がいるのも事実である。そういう人が番組から外され、冷遇されるのを見ると心が痛む。

だが、情報をテレビだけに依拠する視聴者、一日中テレビを見ている日本人はどんどん減っている。局全体の視聴率が下がれば下がるほど、予算が削られ、スポンサー、プロデューサーの意向が番組づくりに介入してくる。スパイラルは続く。先がない。

 

いよいよ明後日10月14日、15日に巨大キツネ祭り@大阪城ホールが開催される。

SSAで開いた2枚の扉が、3枚目、4枚目と開いていく。

ぼくは、仕事の都合で14日、15日には大阪には行けないのだが、ようやく16日のZepp DivercityのLVチケット(Mosh’shピット)を入手した。それが本当に5枚目の扉なら、そこで12月に広島で行われるであろう「洗礼の儀」とそれに続くMetal Resistance第Ⅵ章の全貌が明らかになるだろう。

SNSでは、様々な方が手作りグッズを作って配布準備をしている様子が伝わってくる。

例によって、Twitterからいくつか勝手に紹介する。

 

●ボーグMETAL@SHIN_1_Tさん

名刺代わりのステッカー(耐水・耐候性、UV95%カット)。ライブでは沢山のメイトさんとお話がしたいですとのこと。

●MOKEMETAL@大阪城ホ2days@kawaii_TOLL_jpnさん

懐かしのアイロンビーズで、SU-、YUI、MOAの顔バッジをおつくりになっている。

自作グッズと交換してくれる方、大切にしてくれる方との出会いをご希望のようです。

また、遠くイギリスからは、あのコスプレメギツネ二人組、ウェンブリーで泣いちゃったEmma&Jessのお二人が、ルフトハンザ機の関西空港直行便に乗ったところがTweetされた。

「On our way to #Osaka~ So excited to see #BABYMETAL and Everyone」(大阪への途上。BABYMETALとみんなに会えるので、やだドキドキ止まんない)とのこと。

これに対し、なんとルフトハンザ航空から、

「Enjoy your flight and have a great time at the show!」(フライトをお楽しみください、またショーで素晴らしい時間をお過ごしください)とのコメントがついた。

マスメディアの動きとは全く関係なく、ぼくらメイトの一大事、巨大キツネ祭り@大阪城ホールは、もう動き出している。

 

マスメディアでは、選挙の情勢分析が盛んにおこなわれている。

面白いのは、新聞によって、「自民大幅71議席減の可能性…希望は失速93」(10月11日日刊ゲンダイ)という分析から、「自民党は単独過半数を大きく上回り、絶対安定多数(261議席)に迫る勢い」(10月12日読売新聞)という分析まで、とんでもない振れ幅で報道されていることだ。

客観的分析を行っているのはどこなのか。選挙に影響を与えようとして恣意的な報道をしているのはどこなのか。それも22日の投開票ではっきりする。

ただ一つ言えるのは、選挙の結果がどうなろうとも、マスメディアが全く無視しようが、BABYMETALの「巨大キツネ祭り」は行われ、「洗礼の儀」も行われるということだ。

これが北朝鮮や中国のような独裁国家、あるいは発展途上国であれば、政変によって国民の日常生活は大きく変わってしまう。政権が変わったことによって、国際契約に基づいて進められてきたプロジェクトがとん挫してしまうなどという話は日常茶飯事である。

しかし明治以来、法治主義と高度に発達した資本主義経済システムをもつ日本では、政権交代くらいで国民の仕事や生活の営みは揺るがない。

というより、よりよい社会、よりよい暮らしを作っていこうという営みは、政治、経済、文化それぞれの分野と役割は違っても、どれが一番重要かという話ではなく、等価なのである。

それを勘違いして、安全保障はすべてに優先する(=先軍政治)とか、お金を稼ぐためなら何をやってもいいんだ(=拝金主義)とか、政治や経済なんかどうでもいい、毎日笑って過ごしたい(=主権の放棄)とか思い込むのは、オトナとしてどうなんだろうという気がする。

巨大キツネ祭り@大阪城ホールとその展開を心待ちにしつつ、BABYMETALを生み育てた日本の行く末も同時に思いたい。

(つづく)