保存版ベビメタ名言集(2) | 私、BABYMETALの味方です。

私、BABYMETALの味方です。

アイドルとメタルの弁証法
-May the FOXGOD be with You-

★今日のベビメタ

本日9月5日は、過去BABYMETAL関連で大きなイベントのなかった日DEATH。

 

<2014年>

●The Daily Dot「“ギミチョコ!!”はチョコレートを食べることについて書かれた史上最高のメタル音楽である」(2014年3月4日)

「ギミチョコ!!」MVは、YouTuber’s Reactionで評判になり、2014年上半期に1000万アクセスに達した。The Daily Dotは2011年にテキサス州オースチンで創設されたアメリカのネット新聞で、最初期にBABYMETALのコンセプトを高く評価した。

「日本から飛来した、バブルガムとキラキラに包まれた燃える戦いの斧こそ、BABYMETALである」「完璧なピッチで表現された狂気的なコンセプトは、“すべてやりつくされた”と思っている君の脳を徹底的に破壊する可能性を秘めている」「ただし、マジなメタルヘッドに見せると彼/彼女は君を許さないだろう」(翻訳:jaytc)

 

●The Guardian「私は降伏した。次はあなたの番だ」(2014年3月13日)

イギリスの名門新聞ガーディアンは、「ギミチョコ!!」MVについて、「BABYMETAL:ニーソを穿いた日本のロッカーズ」と評し、「もちろん、BABYMETALはメタルレベルの現象ではない。これはJ-POPであり、舞台裏で魔法のような天才策士が閃きによって創り出したものだ。」「これは止められない世界的現象になる。私は降伏した。次はあなたの番だ」(翻訳:jaytc)と述べた。世界的現象になるという評価は正鵠を射ているが、イギリスにおける「メタルかJ-POPか」という論争の原点ともなった。

 

●Japan Times「BABYMETALは、“アイドルから世界へ”を明確に表現している。」(2014年3月25日)

Japan Timesは、在日欧米人対象の英字新聞であるため、日本のアイドル=歌謡史を歴史的に説明しながら、BABYMETALがその最終進化形であると明言した。

アイドルという存在が、欧米ポピュラー音楽の日本における受容形態のひとつであることを考えると、BABYMETALが世界進出することの意味は、コミック、アニメ、和食、工芸など、日本文化の世界的普遍化という、ここ数十年続いている文化現象と軌を一にするものであることは論を俟たない。

 

●TIME「BABYMETALは試練に直面している。」(2014年4月11日)

TIMEは、ForbsやReader’s Digestと並ぶ著名雑誌。

「日本のポップメタルバンドは、海外のメタルファンを獲得できるか?イエス。可愛いゴス衣装を着て、楽器を演奏しない三人の10代の少女たちだ。イエス、曲は太ることを心配しながらチョコレートを食べる曲だ。だが、イエス、2月にリリースされてから、この曲は580万のYouTube視聴件数となり、iTunesで日本のロックチャート4位となり、デビューアルバムはビルボード200にランクインした。しかしBABYMETALは試練に直面している。今年のソニスフィア・フェスティバルへのラインナップが発表されたのだ。アイアン・メイデンやリンプビズキット、アリス・イン・チェインズと同じ土俵に立つのだ。UKでの最初のギグだというのに」(翻訳:jaytc)

BABYMETALの業績を軽く紹介しながら、ソニスフィアで大物メタルバンドと同じステージに立つことに危機感を表明している。敵か味方か、どっちともとれる記事。ずるい。

 

●稲田朋美(前防衛大臣)「皆さんみたいに頑張って世界で発信している人を応援していく取り組みなので、発信がお手伝いできたらいいなと思います。」(2014年6月26日)

2014年6月26日に放映されたTBS「NEWS 23」で、BABYMETALの三人が第二次安倍政権で当時クールジャパン担当だった稲田朋美大臣の執務室を訪れる。

この番組のディレクターはガチメイトさんの川西ディレクターであり、「今、海外で人気爆発中」としてセッティングしたらしいが、実は日本武道館、「ギミチョコ!!」MVが1000万回を超え、アルバム「BABYMETAL」がビルボード187位になったばかりで、まだ初欧米ツアーに出る前である。つまり、結果がまだ出ていない状態でのお先走り企画だったのだ。

稲田:「日本よりも海外で声かけられることが多い?どんなふうに声かけられるの?」

SU-:「Oh、BABYMETALとか…」

YUI:「あと…歌を歌ってくれたりとか…」

まだ欧米行ってないから答えがふわふわしている。この時点では、ソニスフィアの舞台で6万人をノックアウトしたわけでも、レディ・ガガが踊り狂ったわけでもない。

稲田:「私がその初代大臣なんだけど、クールジャパンって知ってる?」

YUI:「聞いたことはあるけど、何の意味かはよく分かんないよね」

MOA:「どんな形であれ、海外のお客さんたちが興味を持ってくれたことがすごくうれしい」

といったやり取りが延々と続く。

「ローリングストーンズより反響が多い」と笑うカメラマン、デナ・ヤヴィン(現ダナ・ディストーション)の言葉、米NBCテレビ記者ランディ・ドーンさんの「全く予想しなかったもので笑顔にならずにはいられない」といったインタビューも、目利きの証言といった趣である。

だが、次に発せられたSU-の言葉は、そこから始まった本当の「世界征服」のマニフェストとなった。

SU-:「私たちはアイドルとメタルの融合という新しいジャンルを今やっているので、オンリーワンかなと思っていて。最終的な目標としてはアイドルとメタルの融合したBABYMETALという新しいジャンルを創りたいんですよ。」

7月からのパリ、ケルンでの単独ライブとUKソニスフィア、ハリウッドFonda Theaterでの単独ライブとレディ・ガガの前座、NYとロンドンの追加公演を経て、この言葉はNHK「BABYMETAL現象」の中で再び繰り返され、道なき道を往く、Only OneのBABYMETAL道のマニフェストとなった。

秋元康が委員を務めるクールジャパン推進会議=日本政府は、結局、BABYMETALに対して、何もしてくれなかった。クールジャパン担当大臣が言った「発信のお手伝い」すらしてくれなかった。

当時この制度を利用した企業の中でかろうじて文化関連といえる事業は、タイに劇場を作る補助金を獲得した吉本興業くらいだ。

だが、BABYMETALはそれまでの日本人アーティストが到達したことのなかった地平を切り拓き、大成功した。

それは、当時16歳のSU-のこの言葉が、アイドル=KAWAIIと思い込んでいる大臣や、マンガは絵巻物から来ているなどと知ったかぶりする解説者などとは重みが違う、日々格闘している創り手の発言だからだ。

アイドルとメタルという異質なものを高度な技術と執念で融合し、全くオリジナルなものを創ってしまったBABYMETALの流儀こそ、「和」=日本文化の本質なのだ。だからこそ世界が驚嘆し、受け入れざるを得ない。人気のあるポップ文化を「発信」すればクールジャパンになるなど笑止千万。大臣の言葉のなんと軽いことか。

 

●SU-METAL「5万人のお客さんが地平線まで広がっていた景色は忘れられません」(2014年12月)

テレビ朝日Music Stationスーパーライブ出演時、ソニスフィア2014での経験をタモリに聞かれて、こう答えた。Mステ出演は、2014年2月に続いて2度目。1度目は「ダメジャンプ」の説明に、共演していたAKB48のメンバーが大笑いしながらつき合ってくれた。

だが、2014年は7月の初欧米ツアー以降、海外でBABYMETALの人気が爆発。国際ニュース、社会ニュースとして取り上げられ、NHKでも特集番組が作られた。

 

●YUIMETAL「たぶんひとりだったらあんな大っきなステージで乗り越えられなかったと思うけど、三人だったからそのステージをのり越えられたんだな~と思って」(2014年12月30日)

NHK・FM「メタルゴッドJP」のインタビューで、ソニスフィア2014を振り返っての発言。ステージ袖で覗いた時は地面しか見えなかったが、実際にステージに立ってみたら地平線まで5万人の観客で埋まっていたため、凄い衝撃を受けて緊張した。そこで三人はアイコンタクトをとって気合を入れステージに臨んだ。ここから三人の結束がさらに強まったとYUIは言っている。

 

●MOAMETAL「いま、この場面にBABYMETALでいられることは幸せだと感じました。」(2016年5月12日)

イギリスのネットメディアNoiseyのキム・ケリー女史が、2016年5月にインタビューした際の言葉。だいぶ時間が経過しているが、事実上の欧米デビューとなった2014年7月5日のソニスフィアのメインステージに立った時の感想を尋ねたとき、こう答えた。当日はMOAの誕生日でもあり、このような感慨を持ったのだろう。インタビューでは、「メタルを初めて紹介されてから、今はほかの多くのバンドと共にこのシーンにいて、認められて、学ぶことができて、本当にいろいろな種類の音楽を経験しています。(中略)ですから、子どもたちがメタルについて学ぶ上で影響を与える立場にいることは、私たちにとってとても大切なことです。」とも述べていて、彼女が大きく成長していることを感じさせる。(翻訳:ハワイとプログレとBABYMETAL様)

 

●レディ・ガガ「I’m a fan」(2014年8月)

欧米デビューとなった2014年7月末から8月初旬、BABYMETALはレディ・ガガの前座として、アメリカ西海岸Art Raveツアーに帯同。ガガ本人からのオファーを受けたもので、「ギミチョコ!!」演奏中、上手舞台下で踊り狂うガガが目撃されている。

終演後、ツイッターで、「彼女たちはKiller。期待してなかったけどリードシンガーは本当に歌えるし、音楽は本物。私はファンの一人だわ」と述べた。前座のアーティストをここまで褒めるのは珍しい。

 

●リー・デヴィッド・カーター「俺は23年間メタルファンをやっているが、こんなの見たことない」(2014年11月8日)

Back in the UKツアーに密着取材したNHKの「BABYMETAL現象~世界が熱狂する理由」で、アカデミー・ブリクストンの待機列に居たイギリス人男性、リーさん。この発言から、日本では長く「23年さん」と呼ばれていた。

オジサンに見えるが、実はまだ30代で、2016年11月7日に「Youは何しに日本へ」(テレビ東京)で、恋人のベッキーさんと東京ドーム~LVの期間、日本に滞在し、メイトとともに阿佐ヶ谷神明宮など、都内観光し、日本人メイトさんたちと交流する様子が放送された。ぼくもZepp Tokyoで彼と話し、写真を撮らせてもらったので、テレビを見ていてビックリであった。

 

●BOH「集中力、精神力、気合、体力、根性、情熱のどれか一つでもかけていたら出来ないことを三人のメンバーはやっているのです。もう、僕は彼女たち三人を尊敬してやまないのです。」(2014年11月)

Back in the NY/UKツアー終演後、神バンドベーシストのBOHは本人のブログ「6弦BOH道」で、こう書いた。

当時はまだ、“アイドルかメタルか”論争があったが、彼は、「BABYMETALはメタルじゃないとか、本物のメタルとは…みたいな意見なんてどうだっていい。彼女たちは、そんなくだらない事のはるか先を行っているのです。」と書いている。それが正しかったことは、歴史が証明した。

 

●SU-METAL「私たちはメタルではありません。アイドルでもありません。そのどちらでもなく、Only OneのBABYMETALなんです。」(2014年12月22日)

上記NHKの「BABYMETAL現象~世界が熱狂する理由」で、アビー・ロードやジミ・ヘンドリックスのアパート跡など、ロンドン市内のロック名所めぐりをした後、SU-METALが宣言したBABYMETALのマニフェスト。「アイドルとメタルの融合」というコンセプトで結成されたBABYMETALは、そのどちらも高次元で満たしているだけに、アイドルかメタルか、本物かギミックかの論争が絶えなかった。

だが、BABYMETALは生身の三人の少女たちそのものであり、評論家たちや業界人が作った既存の「枠」には当てはまらない。不世出のアーティストだと考えるか、その「枠」を守るために絶対に認めないかのどちらかしかない。こうして未知の道を進む決意を固めたBABYMETALのアンセムが、このロンドンで初披露された「Road of Resistance」である。

 

●アレックス・マイラス(Metal Hammer編集長)「本物のメタルか、ギミックか、という議論が起こることこそ価値ある存在である証拠だ。」(2014年12月)

NHK「BABYMETAL現象」のインタビューでこう答え、BABYMETALの欧米メタル市場における最大の理解者となった。

2015年5月のROCK ON THE RANGEフェスでBABYMETALを見た後、「歴史が作られる瞬間を見ることが出来たのが凄く嬉しかった。それと同時に「彼女たちは注目するに値しない」と言った人たちに対して、中指を立てている気分でした(笑)。」(ヘドバン・スピンオフNo.4インタビュー、2015年8月)と述べ、2016年のQJのインタビューでは、「BABYMETALは、40年続いてきたメタルの歴史の新たな1ページなのです。ブラックサバスはこの音楽を発明したとき、こんなことが起きるとは考えてもなかったでしょう」「(最大の魅力は?という質問に)勇気だと思います。多分、まだまだ世界ではなにが起きているのか全然わかっていなくて混乱している人がたくさんいるでしょう。その混乱している部分こそが素晴らしいところなので、そこでなにが起きているか、自分たちのような存在が伝えていくべきだと思っています。」(QJ vol.125 インタビュー、2016年4月)と述べた。彼、アレックス・マイラスこそ、本場イギリス、欧米におけるBABYMETAL評価の大恩人と言わねばならない。

 

●伊藤政則(メタル評論家。「Burrn!」顧問)「海外のジャーナリスト、カメラマン、それからミュージシャンから見ると、すごく新鮮な風を巻き起こす。そういう存在に映ったんじゃないですかね。」(2014年12月30日)

NHK・FM「メタルゴッドJP」でのBABYMETALに関する発言。

「あれは2012年だったと思いますけども、サマーソニックにBABYMETALが出演したときにですね、たまたまカメラマンとしてやってきたロスハルフィンというイギリス人の有名なカメラマンがいるんですけどね。彼がBABYMETALのパフォーマンスを見て”なんだこれは“と。メタリカのラーズ・ウルリッヒを連れてって、”こんな面白いのがいるよ“と。」

この部分は彼の勘違いで、BABYMETALとMETALLICAが初めて会い、ずっ友写真を撮ったのは、2013年の大阪・舞洲会場である。

「やっぱりヘヴィーメタルっていうとマッチョなイメージで、すごく男臭い世界っていうのがあって(中略)そんな中に10代の3人の女性シンガーが在籍するBABYMETALが活躍したっていうのは、ある意味マッチョと対極に位置するわけだから」に続いて、冒頭の発言となる。BABYMETALの楽曲やパフォーマンスには触れず、現象としての解説にとどまっている。

 

●あーちゃん「すーちゃん凄っ震えとった」(2014年12月)

年末のMステスーパーライブに出演した後の楽屋でのエピソード。ソニスフィアの6万人の観客にも動じなかったSU-は、尊敬するPerfumeの楽屋で、以前握手してもらってから、さくら学院に入り、BABYMETALが始まって、ここまでこれたことを語り、もう一度握手してくれと頼んだ。Perfumeの三人は喜んで握手に応じたが、SU-はガチガチに緊張し、凄い力で手を握ったという。YUIとMOAはそんなSU-を見て、きゃっきゃとはしゃぎ、Perfumeは、BABYMETALのメンバーが、同席していたKOBAMETALを「お父さん」と呼んでいることに笑い転げ、キツネサインをしてニヤニヤしたと語っている。

(つづく)