★今日のベビメタ
本日8月17日は、2014年、サマソニ2014@大阪舞州特設会場Mountain Stageに出演し、2015年には、フジテレビ「めざましテレビ」で前日のサマソニのBABYMETALの模様が報道され、2016年には、白ミサ@東京Zepp Tokyo初日が行われた日DEATH。
サマソニ向け動画で、三人ともかなり上達した英語でしゃべっていることから、水野由結がさくら学院時代に書いた日誌がちょっとした話題になっている。
―引用―
(前略)由結、本当に、真面目に、本気で、英語喋れるようになりたいんです!!その思いは去年の課外活動でどんどん大きくなっていって…
学校も今は英語の授業が一番楽しいです。
親友は英語教育を中心とした高校に行くんですけど、いつか海外で働くのが夢らしくて。
由結も英語喋れるようになったら、海外に住んでみたいです。しかも親友は由結と同じでアリアナ・グランデさんが大好きでいつか2人でアリアナのライブ観に海外に行こう!!って約束しています。そしていつかアリアナ・グランデさんに会うことを夢みていて会えた時のためにも今由結、英語の勉強に取り組んでいます。
なので2015年から始めてみました。英語で書く用のスケジュール帳。これに毎日英語で日記を書いています。早く上達するといいなあ。(後略)
Amebloさくら学院日誌 テーマ:水野由結2015年1月21日「興味のあること」より。(絵文字は「。」に変換)
―引用終わり―
このブログが書かれたのは2015年1月21日だから、2014年7月からの初欧米ツアー、11月のNY・ロンドン公演を経て、NHK「BABYMETAL現象」が放映され、年明け、新春キツネ祭り@SSAが行われた直後ということになる。
三つ子の魂百までという言葉があるが、中学校三年生で描いた夢は、社会に出て家庭を持つ頃までのアイデンティティや仕事観のベースになることが多い。
例えば、幼稚園の先生になりたいとか、看護師になりたいとか、新聞記者になりたいとか、ロボット関係の仕事をしてみたいとか、芸人になりたいとか、小学生のときは子どもらしく漠然と思っていた将来の職業が、中学校の進路指導で、ある程度具体的に固まるものである。
高校を出て、必要ならば大学へ進学し、実際にその職業についてみて、まあ10年くらいはそのセルフイメージに従って努力する。働きが評価されてそのまま生涯の仕事になれば幸せだが、半数の人はその道でやっていく才能がないことに気づいたり、思ってもみなかった自分向きの職種を発見したりして、20代後半くらいで転身する。40代になって「中年の危機」がやってきて、今までやってきたことに疑問を持ち、全く違う道に進むこともある。
水野由結の場合、すでに2014年、BABYMETALという国内以上に海外で高い評価を得たグループの一員だから、この時点で、海外に住み、海外で芸能活動をするイメージが出来上がったのだろう。そして、それは現実のものとなっている。
ただ、アリアナ・グランデに会う機会は、予想以上に早く、この文章を書いた7か月後の2015年8月、ワールドツアー欧米篇を終えて帰国した後のサマーソニック2015で実現してしまった。
このとき、水野由結がちゃんとアリアナと英語で話し合えたかどうかはわからない。
しかし、それから2年。2015年の後半から2017年の前半までで、イギリスとアメリカだけに限っても、これだけ現地に滞在している。
2015年8月29日~30日 Reading & Leedsフェスティバル
2016年4月2日 Wembley Arena
2016年5月2日~4日 BMWTアメリカ東海岸
2016年6月9日~10日 Kerrang! アワード、DownloadフェスティバルUK
2016年7月12日~18日 BMWTアメリカ西海岸
2016年12月5日~18日 レッチリUKサポートアクト
2017年4月12日~29日 レッチリUSAサポートアクト
2017年6月16日~25日 ハリウッドスペシャル+KORNツアー
各日程に到着日、出発日の2日間を加えて累計滞在日数を計算すると72日間となる。
飛行機内や、UK以外のヨーロッパでも、ツアー一行の“公用語”は英語のはずで、「本当に、真面目に、本気で」、英語をマスターしようと努力していれば、当然、上達する。
もし今年の来日公演(幕張メッセ8月10日、12日、13日)に足を運んでアリアナと面会できていれば、けっこうちゃんとお話できたかもかもしれない。アリアナも日本語を学んでテレビキャスターに教えるくらいだし。(*_*)
サマソニ動画でもそうだが、水野由結の英語は、It is~that構文で、文語的な言い方になるのが特徴。
Wembleyの最後のあいさつは、
It is thanks to you that we are here today. We love London!
(直訳:私たちが今日ここにいること、それをあなた方に感謝します。私たちはロンドンが大好きです!)
だったし、今回のサマソニメッセージでは、
It’s an incredible feeling to know that this is our 6 years at Summer Sonic.
(直訳:これが私たちの6年目のサマーソニックだということを知ること、それは信じられない気分です。)
英語日記をつけていた結果、こういう英語になったのかもしれない。
ロンドン郊外に住むRichardさんに確認したところ、YUI’s Englishは、子音(c,s, tなど)をはっきり発音する正統的なイギリス英語で、構文も古語っぽく、“上品さ”とか“気品”を感じさせるらしい。それは日本人形のようなYUIにとても似合っているとのこと。
対照的に、SU-の発音はアメリカ英語っぽく、ロックスターらしさを醸し出しているとのことだった。
ただし、Wembleyで、
You are guys amazing!
と言ったのは、文法的には、
Hey guys, you are amazing!
と言うのが正しいとのこと。
MOAの英語の評価はRichardさんには聞きそびれたが、サマソニ動画を見る限り、発音はアメリカ英語っぽい部分と、日本語英語っぽい部分が混在している感じ。
いずれにしても、BABYMETALは、「アイドルとメタルの融合」だけでなく、「日本語と英語の融合」というハイブリッドを目指しているように見える。そしてそれはYUIが中学三年生のときに夢みた方向でもある。
以前も書いたが、ぼくはBABYMETALの三人が、大学へ進学しても、海外に留学してもいいと思っている。彼女たちの仕事は、国を超え、言葉の壁を越え、世代のギャップを超えた国際的なアーティストなのであり、現在でも、世を忍ぶ仮の姿は公開されていないから、ライブの時だけ「来日」するという状況に変わりないからからである。
ただ、日本人に生まれ、日本文化の中で育ったことは、忘れてほしくないなあ。